HDD(ハードディスクドライブ)ケース利用の勧め
外付けHDDにはHDDケースを使おう

目次
  1. HDDケースってなに?
  2. HDDケース選択のポイント
  3. HDDケース選択のポイント(表による比較)
  4. HDDケース製品へのリンク集

  1. HDDケースってなに?
  2.   HDDケースとは,内蔵用HDD(IDEインターフェース)をインターフェース変換して,外付けHDDにするための「外箱」です.電源をACアダプタないしはバスパワーで供給し,内蔵用HDDと外付けHDD接続のインターフェース変換もやっています.外付けHDDが必要な場面には次のようなものが考えられます.
    1. HDD容量を増やしたいが,内蔵HDDの換装や増設をしたくない時(原則として持ち運ばないことを想定)
    2. CDRWやMOでは間に合わない大容量ファイルをリムーバル(取り外し可能な)メディアで取り扱う時(原則として持ち運ぶことを想定)
      こんな時に外付けHDDの購入を考えているあなた...ちょっと待ってください.内蔵用HDD+HDDケースも検討に入れてみてください.IDEインターフェースのHDDの大容量化と低価格化が進んだ結果,外付けHDDでも「中身はIDEインターフェースのHDD」をインターフェース変換したものが実はほとんどです.つまり,外付けHDDでも内蔵用HDD+HDDケースでも実質的に同じことなのです.外付けHDDに比べてHDDケースには次のような利点があります.
    1. 値段が安い:外付けHDDはメーカー品しかありません.そのため,どうしても価格が高くなります.HDDケースにはバルク品のHDDが使えるため,安くできます.記憶容量の小さいものでは外付けHDDが割引販売されているので差が小さいですが,割引幅の小さい大容量HDDになるほどその差が拡大します.外付けドライブが19000円(40GB)〜54000円(120GB)に対し,19000円(40GB)〜36000円(120GB)となります.
    2. 将来の拡張性(HDDが交換可能):HDDケースを外付けHDDとして使った場合は,中に入れるHDDを交換することによって容量を増やすことができます.
    3. 古いHDDの活用:HDDを新しいものに換装したときの古いほうのHDD,使わなくなったPCから取り外したHDDなど,2世代も3世代も前のHDDでもHDDケースなら外付けHDDとして活用できます.
    4. 選択肢が豊富:HDDケースが各社から発売されていますので,サイズやインターフェースの選択幅が広いです.詳しくはHDDケース製品へのリンク集にまとめました.
      このように外付けHDDに対してHDDケースの方が有利な点が多いのですが,一方でどんなHDDケースを選んだらいいかわかりにくいのが現状です.検索サイトで少し探してみましたが,HDDケースに関して専門に扱うサイトはありませんでした.そこで,このページではHDDケース選びのポイントを示します.このページがHDDケース選択の一助となることを願っております.
  3. HDDケース選択のポイント
  4.   多くのメーカーから色々な種類のHDDケースが発売されています.HDDケース選びのポイントをいくつか上げます.文章読むのが面倒な方は表による比較を見てください.
    1. インターフェース:HDDケースとPCを接続するための方法です.発売されている製品では次のようなインターフェースを備えたものがあります.
      1. USB1.1:Full Speed USB(最大12Mbps)に対応したインターフェースです.ほとんどのPCがUSB1.1インターフェースを持っていますし,Windows 98以上のWindows OSでサポートしていますので,「ほとんどどのPCでも使える」というのが最大の利点です.そのため,HDDケースを不特定のPCに接続する可能性がある場合に便利です.欠点は「ものすごく遅い」こと.薄型ノートPCに搭載される4200rpmにおいてすら連続転送速度は200Mbps程度ですから,USB1.1がいかに遅いかがわかります.最も効率よく転送できたとしても,CR-ROM1枚分(640MB)転送するのに7分以上かかる計算になります.(実際には最大速度で転送されるわけではありませんし,インターフェース変換のロスもあり,10分から20分程度かかります)
      2. USB2.0:High Speed USB(最大480Mbps)に対応したインターフェースです.USB2.0コントローラを内蔵するチップセットがまだありません(2002年2月現在)ので,まだどのPCも対応しているという状態ではありません.しかし,Intelが2002年後半からUSB2.0コントローラを内蔵するチップセットをリリースする予定です.そうなるとUSB2.0の普及が爆発的に進むことが考えられます.また増設するにしてもPCIボードで4000-7000円,PCカード(CardBus対応)で6000-8000円程度で可能です.また,USB1.1の欠点であった速度も大きく改善されています.また,USB1.1の上位互換であるために「ほとんどのPCで使える」というUSB1.1対応HDDケースの利点も受け継いでいます.そのため,HDDケースを不特定のPCに接続する可能性がある場合にも便利です.欠点らしい欠点はなく,今後のことも考えるとお勧めのインターフェースです.
      3. IEEE1394(FireWire,iLink):最大400Mbpsの転送に対応したインターフェースです.IEEE1394コントローラを内蔵するチップセットはありません(2002年2月現在)ので,どのPCも対応しているというわけではありません.しかし,増設に掛かる費用はUSB2.0とほぼ同じで,それほど高いというわけではありません.このように,速度や利用のしやすさではUSB2.0とほぼ同じなのですが,
        • 今後のチップセットに内蔵される予定がなく,大幅に普及する見込みがほとんどない
        • USB1.1と互換性がなく,不特定のPCに接続する使い方が現実的に出来ない
          という欠点のために,わざわざIEEE1394を選ぶメリットはありません.使用する予定のPCが始めからIEEE1394を持っていて不特定のPCに接続する可能性がないような時を除けば,USB2.0または1.1対応のHDDケースを選ぶべきです.しかし,IEEE1394にも大きな利点が一つあります.それはバスパワー電力がUSB2.0よりも大きいことです.USB2.0のバスパワーは最大2.5W(5V,0.5A)しかありません.内蔵用HDDに対して起動するための電力が足りないため,バスパワー対応HDDケースはほとんどありませんし,対応できる内蔵用HDDも大幅に限られます.一方,IEEE1394のバスパワーは最大18W(12V,1.5A)もあります.現在のノートPC向け高回転型HDD(5400rpm)の消費電力が起動時最大5W,アクセス時最大2.5W,アイドル時最大1W程度であることを考えると,2.5inchHDDをバスパワーで駆動するのに十分すぎる電力です.
          注意;PCカードや安物のPCIボードのIEEE1394インターフェースでは最大バスパワー電力がもっと小さいものがあります.そのため,複数のバスパワー給電を行うと起動時に電力が不足することがあります.お手持ちのIEEE1394インターフェースの最大バスパワー電力は別途調査されることをお勧めします.またそもそも4ピンのIEEE1394端子の場合はバスパワー給電そのものができません.
      4. SCSI:Ultra SCSI(最大160Mbps)またはUltra Wide SCSI(最大320Mbps)にに対応したインターフェースです.現在の一般向けPCではSCSIインターフェースが使われることはほとんどありませんし,今後普及することも絶望的です.そのため.わざわざSCSIインターフェースを選ぶ理由はありません.使用する予定のPCがすでにSCSIインターフェースを持っていて不特定のPCに接続する可能性がないような時を除けば,USB2.0または1.1対応のHDDケースを選ぶべきです.しかし,そんなSCSI対応ドライブにも利点があります.それは(BIOS搭載のSCSIインターフェースを使えば)起動ドライブにも使えるという点です.そのため,システムを含めたバックアップ用途にも使え,緊急時にはHDDケースから起動することも可能です.
      5. PCMCIA(PCカード):IDEインターフェースPCカードとHDDケースの組み合わせです.NOVAC1社だけがNV-HD140Pという商品を出しています.インターフェース転送速度は不明.内蔵HDDのインターフェース変換回路がないためHDDケースは小さくて軽いです.また,PCMCIA給電のため,バスパワー電力の不足の心配もありません.しかし,PCカードスロットのあるマシンでしか使用出来ないことが最大の欠点です.ノートPC間だけで使用して使用するには便利です.
    2. 内蔵できるHDDのサイズ
      1. 3.5インチ:大容量であるばかりでなく,内蔵用HDDとしては最も普及しているサイズであるため価格も安いです.またHDDケースによっては2.5インチHDDも使えるようにアダプタも添付されています.重くなるために携帯性が損なわれるという欠点があります.また,高回転型(回転数7200rpm)のHDDを内蔵する時は冷却に配慮する必要があります.
      2. 2.5インチ:容量の大きな製品がなく価格も3.5インチに比べて高いですが,HDDケースが小さくて軽く携帯に向いています.以前はこのタイプの製品はほとんどなくHDDケースも高かったのですが,今は製品数も増えたために値段もこなれてむしろ3.5インチケースよりも実売価格が安い製品もあります.2.5インチHDDは消費電力が小さいためにバスパワー駆動できるHDDケースもあります.その場合はACアダプタを携帯する必要がなくなり,さらに携帯性が向上します.
    3. 給電方式
      1. ACアダプタ:ACアダプタで給電します.安定した電力を供給できますが,「電源コンセントの空きが必要」で「携帯する際にACアダプタも携帯しなければならない」というのが欠点です.
      2. バスパワーまたは充電池:接続ケーブルから給電するのでコンセントの空きやACアダプタの携帯が必要なくなります.そのため,非常に携帯性に優れます.IEEE1394は起動電力を余裕を持って供給できますが,USB1.1(または2.0)では起動時は電力が不足しアクセス時の電力でも供給の上限に近いです.そのため,USBインターフェースのHDDケースでは充電池を内蔵して電力不足を補うモデルがあります.
  5. HDDケース選択のポイント(表による比較)
  6. HDDケースのタイプ別比較表(インターフェース編)

    利点

    欠点

    インターフェース速度

    お勧め度

    USB1.1

    ほとんどのPCに普及している

    転送速度が遅い
    バスパワー駆動が難しい

    最大12Mbps


    (転送が遅すぎる
    USB2.0対応を買うべき)

    USB2.0

    インターフェース増設が安価
    転送速度が速い
    大幅に普及する見込み
    USB1.1上位互換である

    バスパワー駆動が難しい

    最大480Mbps


    (将来に渡り長く使える)

    IEEE1394

    インターフェース増設が安価
    転送速度が速い
    バスパワー駆動が容易

    普及の可能性が小さい

    最大400Mbps


    (普及は期待出来ないが
    無くならない)

    SCSI

    インターフェース増設が安価
    転送速度が速い
    起動ドライブとしても使える

    さらなる普及は絶望的
    最大ケーブル長が短い
    バスパワー駆動出来ない

    最大160Mbps(Ultra SCSI)
    最大320Mbps(Ultra Wide SCSI)


    (わざわざSCSIを
    導入するメリットは無い)

    PCカード

    ノートPCでは便利
    バスパワー駆動である

    デスクトップPCで使えない
    最大ケーブル長が短い

    不明


    (ノートPCだけで
    使うならおすすめ)


    HDDケースのタイプ別比較表(HDDサイズ編)

    利点

    欠点

    用途

    3.5インチ

    内蔵するHDDが安価で大容量

    大きくて重い
    バスパワー駆動出来ない

    大容量が必要で
    原則として据え置きで使用する場合

    2.5インチ

    小さくて軽い
    バスパワー駆動できる

    3.5インチHDDに比べると高い

    携帯する用途が中心の場合


    HDDケースのタイプ別比較表(給電方式編)

    利点

    欠点

    用途

    ACアダプタ

    電源供給が安定

    携帯するときは
    ACアダプタも必要になる

    原則として据え置きで使用する場合

    バスパワー

    配線はケーブル一本
    携帯にも便利

    インターフェースがIEEE1394に,
    HDDは2.5インチにほぼ限られる

    携帯する用途が中心
    携帯先でもIEEE1394が利用可能

    充電池

    配線はケーブル一本
    携帯にも便利
    USBからでも充電できる

    HDDは2.5インチにほぼ限られる
    充電池の寿命に問題

    携帯する用途が中心
    長時間フルアクセスしない


  7. HDDケース製品へのリンク集
    1. HDDケース価格検索(PCパーツ価格速報)
    2. HDDケース製品へのタイプ別リンク集
    3. HDDケース製品へのリンク集

      3.5インチ

      2.5インチ(バスパワー)

      2.5インチ(充電池)

      USB1.1

      SS-1000BA(CMS)
      RX-35U(PLANEX)
      RX-35U3(PLANEX)

      MD2-USB (Century)
      USB25HD1 (ノーブランド)

      MPD2110USB1-B (SNE)
      QBOX25U (Quest)

      USB2.0

      GAWA-DDDUSB2.0 (玄人志向)



      MPD2110USB2-B (SNE)

      IEEE1394

      RX-35F (PLANEX)
      SS-1000PA(CMS)

      QBOX25FW (Quest)
      MOMOBAY CX-1 (Gate)

      MPD2110FW-B (SNE)

      IEEE1394&USB1.1デュアル

      HDDもっとはい〜るKIT (NOVAC)
      GAWA-DDD1394USB (玄人志向)

      RX-25HU (PLANEX)
      CZC25FUS/KIT (Century)


      Ultra SCSI

      GAWA-DDDSCSIUSB (玄人志向)



      Ultra Wide SCSI

      SS-M1000UWA(CMS)
      SS-1000UWA(CMS)



      PCカード

      HardDisk Station KIT (NOVAC)





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