ヨーロッパの遺伝子組換え食品表示、強化

ネイチャー2002年7月11日号
「Europe gets tough on labelling genetically modified foodstuffs」より

 欧州議会の議決を受けて、ヨーロッパのスーパーマーケットではすぐにでも、遺伝子組換え材料を含む食品全てにそれと分かる表示が付けられることになる可能性が出てきました。

 このプランは二年以内に実現の可能性があり、食品業界が怒りの声をあげています。表示を厳しくすることは、未確認の健康リスクに対する消費者の懸念を招くというのがその理由です。さらにEUと、そうした表示に強く反対している合衆国との間で、貿易摩擦が悪化する危険性もあります。

 議会は7月3日に、食品に求められる表示をより厳しくするという欧州委員会の提案を支持しました。その上、生産や運送の段階で遺伝子組換えのものが混入した食品や飼料の検査や確認については、委員会の提案以上に厳しいルールが支持されました。

 さらに議会は、製造業者が食品の原産地までさかのぼって調査することを求めるルールも支持しました。遺伝子組換えの飼料で飼育した家畜の肉、乳及び卵だけはこの対象外で、表示は義務付けられません。

 しかし従来、遺伝子組換えが1%以上検出されればその食品は遺伝物質に汚染されているとされていましたが、この値が0.5%に引き下げられることが議会で票決されました。バイオテクノロジー業界の代表者らは、このプランを「現実的でない」としています。

 産業グループEuropaBioは声明の中で、議会の措置は「新しい技術に偏見を押し付け、消費者の選択肢を減らし、第三世界との貿易を妨害し、それでいて安全性には何も寄与しないものだ」と述べています。

 しかしロンドンの消費者組合のレイチェル・サットンはこの決定を歓迎しています。表示をすべき基準値は、検査法が改良されればどんどん下げてゆくべきだと彼女は主張しています。



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