2002年前半期和書受入図書一覧

ここで紹介した本は、2002年1月から7月までに図書館で受入れたもので、ほとんどが今年になって出版されたものです。

当館の和書の多くは、著者・訳者・出版社・厚志の方々からの寄贈です。 心からお礼申し上げます。

 

木村明生著

ロシア同時代史 

権力のドラマ ゴルバチョフからプーチンへ 

朝日新聞社 2002.318ページ.

   
関啓子著

多民族社会を生きる

転換期ロシアの人間形成

新読書社.2002.325ページ.

「マイノリティとしての非ロシア人の人間形成」と言うテーマには研究者としての著者の深い思いが込められている。かつて旧ソ連中央からの視線で教育改革や政策を解説してきた事は否めないと自己批判し、そして「非ロシア人」と一括りにすることに抵抗を覚えながらも、支配の立場にあった人々(マジョリティとしてのロシア人)とその他の人々との関係を考察したいのであえて使うと、潔い。

   
西野常夫、渡辺克義編著

ロシア語中級読本

東洋書店.2002.105ページ.

大学院入試問題解説のようなもの。

   
レザーノフ、ニコライ編著 日本版 田中継根編訳

露日辞書・露日会話帳

仙台、東北大学東北アジア研究センター.2001.158ページ.

レザーノフは日本への渡航中(18034)に、『ロシア語アルファベットによる日本語辞典』と『日本語学習の手引き』を書いた。それは手書き原稿のままレニングラードの東洋学研究所に保管され,その存在についてほとんど誰にも知られていなかった。1994年、大島幹夫氏が日本人として初めてその原稿を目にし、この仕事は始まった。

 
   
日本におけるドストエフスキー書誌 著者索引編(論題付)

佐藤徹夫編

東京、ド翁文庫.2002.367ページ.

詳細なドストエフスキー研究書誌。

   
沼野充義著

亡命文学論 徹夜の塊

作品社、2002.350ページ.

著者が様々な機会に発表してきた亡命文学論と亡命作家論。ロシア文学史の新たな「組換え」の必要性。「無意識的にソ連をロシア文学研究の権威」とみなす事の多かった日本のロシア文学研究も、ロシア本国の状況が大きく変わった以上, 当然変わりつつあるらしい。

   
ヴラディ、マリナ著 吉本素子訳

ヴィソツキー、あるいはさえぎられた歌

リブロポート、1992.437ページ.

ヴィソツキーの最後の10年、最愛の妻であったフランスの女優マリナ・ヴラディの回想記。

   
スコリャーチン、V.著 小笠原豊樹訳

きみの出番だ、同志モーゼル −詩人マヤコフスキー変死の謎−

草思社、2000.333ページ.

詩人マヤコフスキーの死の真相を探るはずだった本書は、「ジャーナリスト」誌連載の第8回が終了した時点で突如中断する。 著者が最終章執筆中に急逝心筋梗塞の発作で他界したからだ。 残念なことに死の謎は完全に解明された訳ではないが、スコリャーチン言うところの「強いられた死」であることは確定的なようだ。

   
ガボワ、エレーナ著  野田素子訳、山野辺若画

あいさつはいつも ”なまけんぼう” −グリーシャ、ボサボサ惑星に行く−

学習研究社、2002.159ページ.

ロシア連邦の北に位置するコミ共和国で活躍中の児童文学作家ガボワさんの作品です。 親はいまいちだけど、子供たちには圧倒的人気の作家、日本にもいますね。 「千と千尋」も「ピカチュウ」もいない国ののんびりしたヒーローたちです。

   
ナギーシキン、D.著 G.パヴリーシン画、大橋千明訳

勇敢なアズムーン アムール地方のむかし話

リブロポート、1991. 159ページ.

美しいデザインの民族性豊なイラストです。

   
皆川博子著

冬の旅人

講談社、2002.526ページ.

帝政ロシアを舞台にした日本人女子画学生を主人公にしたドラマ。

   
米原万里著

ヒトのオスは飼わないの?

講談社、2001. 307ページ.

ロシア語同時通訳にしてエッセイスト(今は順番が逆かも)の米原さん宅に生息する生き物達のおもしろ生態。

   
米原万里著

旅行者の朝食

文藝春秋.2002.236ページ.

旧ソ連地域の食べ物が対象なのに(というのも失礼だが)、食いしん坊の作者にかかると自分の目や舌での体験とあまり知られていないロシアの文献からの紹介が上手に調理され、美味しいエッセーに仕上がる。それにしても作者の追い求める「トルコ蜜飴」の粘着力ある妖しい魅力、食べたい!

   
米原万里著

嘘つきアーニャの真っ赤な真実

角川書店.2001.283ページ.

今年の大宅賞受賞作。いつも感じるのだが、どうしてこんなに昔の事をよく覚えているのだろう、この作者は。多分、状況を再現する核となる単語や会話の切れ端その場の雰囲気などの記憶が、貴重な学齢期の体験の一部となり、長じては卓抜な描写力の底力になっているのだろうか。

   
井上ひさしの大連 −写真と地図で見る満州−

小学館.2002.127ページ.

   
澤地久枝著

ボルガ いのちの旅(NHKライブラリー). 

日本放送協会、 2002.250頁

文庫になりました. 19世紀ロシアの進歩的詩人ネクラーソフ、
著者の生きる方向さえ決めた詩人とその詩の中のボルガへの思いを
確かめる旅.. 

   
宮沢俊一著

ロシアを友に 演劇・文学・人 

群像社 2002. 350ページ.

80名の寄金と10数名の作業協力により完成した遺稿エッセイ集です。

 
ゴーゴリ著 堀江新二訳。

結婚 

二幕のまったくありそうにない出来事 

群像社 2001.   126ページ. 

   
Япония.

Путеводитель для бизнесменов и туристов.

3-е изд.

プロムテック. 2002. 61頁 

ロシア人のビジネスマンと旅行者のためのガイドブック. 流石に第3版になると痒い所に手が届く、よく出来ています.

   
Япония 2002.

Ежегодное информационно-статистическое издание. 

日本2002 

T.ヴラ−ソワ、大島剛 編訳. 

札幌、 通訳センター、2002.100頁  価格 1,800円

この本は日本の今をロシア語で紹介したい時に最適です。用語集ではありません。見出し(は、対応して)や、 重要な単語(欄外に)には日本語訳がついていますが、基本的には簡潔なロシア語と数字(ウッ、変化が、、、)のみの文章で、様々な場面と其の実態を表現しています。 また、本書は「日本2001」の改訂版ですが、本文の85パーセントにおいて情報を追加しています。