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◆阪急バス・神姫バス/三宮有馬線(三宮−有馬温泉)
/神戸市中央区〜北区 |
053/2003.4.30乗車 |
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■新神戸にて。 |
今年のGWは後半の3連休が土・日にかかったりして、前半と間隔が空いてしまい、まとまった休みの会社は少なく、がっかりされた方も多かったと思う。幸い自分の会社は10連休といったカレンダー無視の大型連休が用意され、前半と後半の間の平日にのんびり出かけることができた。今日4月30日(水曜日)は前日のみどりの日が明けた平日で、行楽地はさほどの賑わいでもないはず。天気は悪いがどこも出かけない手はなく、昨年冬に新しくオープンした日本最古の湯「有馬温泉」の外湯、「金の湯」へ行ってみることにした。足は神戸の中心「三宮」と「有馬温泉」を結ぶ、阪急バスと神姫バスが共同運行する路線バスである。
自宅を9時半過ぎに出て、三宮10:20発の便に乗れるかなーと微妙だったが、なんとか発車3分前に間に合った。すでに車内には年配の乗客を中心にさらりと席が埋まっている。千円札しか持ち合わせていなかったので、発車前に自動両替器へ。漱石さんを滑らせると下の口からじゃらじゃら100円玉が落ちてきた。有馬温泉までは680円なので100円玉1枚をさらに細かくしようとコイン投入口に入れると、また100円玉が戻ってきてしまった。アレレ…と思っていると、「降りるときにお釣りだしますよ」と運手士が言う。投入金を判別できるタイプではなく、入れたお金をコンベアで運ぶごくフツーの運賃箱なのだか…まっ、降りるときのお楽しみとしよう。 |
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肉声案内のあと定刻にバスは駅前を発車する。すぐ前の国道2号を左へ折れ、すぐにバスは北向へ転進、霧のかかった六甲の山並みを正面に見据える。山と海が平行しその狭い地に市街地が広がる神戸では、方向音痴に陥ることはまずない。山側が「北」海側が「南」という大原則さえ覚えておけばよい。バスはこの先にある「新神戸トンネル」を目指すのだが、ここで渋滞にかかってしまいノロノロ運転となってしまった。これから通る「新神戸トンネル」は、市街地の北側に横たわる六甲山系を全長7キロという長大なトンネルで一気に貫き、山の向こう側、いわゆる「裏六甲」の住宅地と市中心部を直結、アクセスは飛躍的に向上した。一時は自動車トンネルとしては関越・恵那山に継ぐ国内3番目の長さを誇っていたのだが、東京湾アクアラインなどその後の新規開通で、順位は下げてしまった。なんとか渋滞を抜け、「新神戸駅」へ停車、数人の乗客を迎え入れる。有料道路の途中にあるので高速道路のバス停みたいな感覚だ。新幹線駅の真下に設けられ、ほとんどトンネル坑口に近い。ちなみに乗車専用で、三宮〜新神戸駅間のみの乗車はできない。 |
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■旧道をたどる三宮行。上谷上〜花山間にて。 |
上下線が完全に分離されているので、バスはトンネル内を快調に飛ばす。でも、換気が良くないのか坑内は少しモヤがかかっていおり空気が悪そう。5分あまりでトンネルを抜け北区の「箕谷」へ。つい2日ほど前に全線が開通した阪神高速7号北神戸線とも直結している要衝である。料金所を抜け一般道へ降りたバスは、国道428号「有馬街道」を東へ進む。山の中だったこのあたりも宅地開発が進められ、拡幅された道の両側にロードサイトの大型店舗が並ぶ。そしてほどなくバスは神戸電鉄・北神急行の「谷上駅」へ到着、駅前ロータリーに併設されたバス停では2〜3人の乗車があり、同じ位の下車があった。北神急行は、今通ってきた新神戸トンネルにほぼ沿うカタチで新神戸〜谷上間を直結し、市営地下鉄と乗り入れているので、三宮から谷上まではバスより早いのだが、高い運賃を嫌ってバス利用とする人も結構いるようだ。進む宅地化で増える交通量が狭い山間の道を圧迫し、たびたび渋滞が発生していた「有馬街道」だが、ところどころで付け替えや拡幅が行なわれ、しばらくこない間に随分と景色が変わったものだなーと車窓に見入る。しかしバスは「上谷上」付近から、昔ながらの旧道へ入ってゆく。新道開通後も旧道をたどって行くバスというのは各地で見られ、スピードよりも昔からの人の流れに対応した、地域の路線バスならでは光景だ。
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少し人の入れ替わりはあるものの、ほとんどの人が席を立たず、あまり顔ぶれは変わらない車内。みなさん有馬温泉へひとっ風呂といった感じだ。後ろの席のおばちゃんたちは、ご近所の話題から白装束へと会話が変わってゆく。「有馬口」で三田市方面へゆく有馬街道と別れ、神戸電鉄の有馬口駅前を過ぎで温泉方面の道へ。箕谷から併走していた神戸電鉄も、同じくここから有馬温泉への線路を分ける。阪神高速の有馬口ランプのループ高架橋がはるか頭上を越え、バスはほんの少しだけ峠越の雰囲気になる。しばらく森の中を走ると開けた場所に出た。ここが関西の奥座敷として古くから親しまれる「有馬温泉」で、有馬口からは約5分ほどの所要だ。狭い山間の土地にホテルや旅館が並び、温泉地の雰囲気としては上々である。ちなみに神戸市域に属している。降り際、運賃箱に700円を投入すると、運転士が操作してつり銭受けから20円出てきた。なんてことはなく、手動でつり銭を出す仕組みで、もし次の人が入れちゃったりしたらどうなるんだろう…
←金の湯についてはこちら。 |
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■三宮行はターミナルには入らない。折り返しの神姫バスを待つ列。 |
ときおり冷たい雨が落ちるあいにくの空模様だが、バスターミナル周辺には路線バス旅館の送迎バスでやってくる観光客の姿が絶えない。みやげ物やの軒先には、名物の炭酸せんべいが並ぶ。バスターミナルの脇にある坂を少し登ったところに、お目当ての公衆浴場「金の湯」がある。永年親しまれていた「温泉会館」が昨年12月にリニューアルオープンし、「金の湯」と装いも新たになった。リニュといっても全面建替えなので新規オープンといってもよい。混んでいないか心配だったが、時間も早いせいか空いていたのでホッとする。休日の午後にもなるとしばしば入場制限になるほど賑わうそうだ。入り口で靴を脱いで入浴券を求め…と、そこから先は「温泉情報」を参照いただきたい。で、鉄錆び色のお湯に満足し、金の湯を出ると依然しとしと雨が落ちていたので、周辺散策はあきらめ、バスの沿線撮影をすべく電車で一駅、有馬口へ向かう。バスターミナルから神戸電鉄有馬温泉駅へは徒歩2分くらいのところにある。3両編成の電車は、有馬温泉〜有馬口間、わずか2.5キロを行ったり来たりしており、有馬口で新開地・三田それぞれの方面の列車と接続している。有馬口に着くと乗客はほとんどそれらの電車に乗り換え、駅の改札を出たのは僕だけだった。撮影を終えて電車に乗って再び有馬温泉へ引き返し、13:40発の三宮行きバスに乗る。今度は神姫バス担当便で、到着がやや遅れて折り返しすぐの発車となった。到着前からポールの前に長い列が出来ており、ロマンスシートが並ぶ車内はほぼ満席となった。
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■有馬口〜有馬温泉間にて。 |
るぶぶ神戸だかのガイドを片手に、次の目的地は南京町かメリケンパークかと思案していたカップルは、バスが有馬街道へ入る頃2人とも寝入ってしまった。有馬口から乗ってきたおばさん2人の会話はこのバスに関する話題で、なんでもこの1本前の便は日頃から大変混雑しているとか…。そしてのんびり車窓から季節の移ろいを感じることができるこのバスが大好きといったようなことも聞かれ、なんとなく嬉しかった。さまざまな乗客を乗せたバスは、少し渋滞気味の有馬街道をノロノロ進み、谷上駅前に10分程度遅れて到着。ここでバスを捨てて、沿線撮影&遅めのランチをとってから電車で三宮へ戻ることにした。需要予測を見誤り破綻寸前にまで追い込まれた北神急行を支援するとしよう。 |