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30万市民代表し市政動かす
下関市民の会総会
             市民運動と結ぶ議員活動    2012年7月16日付

 民主主義と生活を守る下関市民の会は15日、第33回定期総会を開き、この1年間の情勢と市民運動の発展を交流し、市民運動をさらに強いものにして市政を変えていくための教訓を明らかにし、活発な論議がおこなわれた。
 
 市民運動発展へ意欲溢れる

 初めに顧問の古田好都氏が挨拶。古田氏は消防庁舎の海沿い移転や三井金属がMCSの工場を閉鎖し、失業した労働者に職がみつからない問題、道路整備も含めて市が1000億円かけてつくった人工島をアメリカが軍港にしようとしている問題をあげ、「下関の市政は市民の立場に立って市政をおこなうという点があいまい、あるいはない。市民の生活をよくしようという頭が下関市政にはない。これをこれから市民の会のみなさんと一緒になって、市政をとり戻すために頑張りたいと思う」とのべた。
 続いて、議長に理事の柿田多加子、堅山キヌ子の両氏が選出されて議事に移り、2011年度活動報告と2012年度活動方針(案)を4人の理事が提案した。
 2011年度活動報告では、市民の世論を議会に届け、議会の真実を市民に報告する議員活動をおこなうなかで、主人公である市民の行動や世論が活発になってきたこと、その力で市長や自民党安倍派・林派をはじめ議員の思惑をひっくり返していく連続であったことが明らかにされた。
 本池議員の一般質問に中尾市長が一度も答弁に立たずイスごと横を向くという態度をとったり、総務委員会で公明党や自民党安倍派の議員たちが言葉じりをとらえて問題発言にしようとするなどのやり込めようとする動き、また市民の常識を貫くなかで執行部からバカにする対応があらわれたが、圧倒的な市民世論で何度もひっくり返してきたことが報告された。圧力的な空気に負けず、圧倒的多数の市民の利益を代表して市民の常識を貫く活動が期待されていることが報告された。
 6月議会では一般質問で消防庁舎建設問題について、一つ一つの質問を追及することができなかったことを反省点として明らかにし、その後の行動で市政が市民の命を守ることを考えていないこと、総合政策部長が「自分で算数されたらいい」と、市民の代表である議員をバカにし質問に答えない態度は「市民のため」の公僕として責任を果たす公務員精神とまったく違うものとして市民はもとより市役所関係者のなかで大論議となったことを報告。「六月議会まできて、議会活動と市民運動を結びつけていく方向に希望があることがはっきりしてきた。市政の真実を知り、それを変えていくために市民が結束して行動することが大きな圧力となり、市政を押してきていることが確信となってきた」として、議員活動でも、市民運動でも、個別利害ではなく、30万市民を代表する立場を貫くことがもっとも大事だというのが教訓だ。この方向でさらに奮斗していくことが求められている」とした。
 「海縁の埋立地への消防署移転反対署名」や三井金属のMCSの工場閉鎖撤回と雇用確保を求める署名運動をはじめ、連続的な署名運動や緊急市民集会の開催、また市役所ロビーでの原爆と戦争展、長崎「原爆と戦争展」や広島集会などへの参加を通して、アメリカと日本の財界とたたかっていく展望を握ったことが確認された。
 2012年度の活動方針では、「昨年の東日本大震災と原発事故から一年あまりをへて、日本社会を立て直さなければならないという意識が広がり、その世論と行動が大きく発展している」ことを確認。中尾市政が消防庁舎をはじめ市役所・総合支所建て替え、駅前開発など大型箱物事業を強行する一方で、失業が増大し商店は客がないなかで、税金の差押え、介護保険料や国民健康保険料の値上げをしており、また国の消費税増税や大飯原発再稼働などに対し、市民のなかで許してはならないとの気持ちが強まっていることを明らかにし、「東京の首相官邸前で20万人が集まっているが、あのような思いが市内でも渦巻いている。農林水産業をはじめ地場産業を振興させ、雇用を確保する運動を強めていく。聞く耳のない中尾市政を倒し、市民運動を強め、市民の世論を議会に届けよう」と呼びかけ、当面の課題として、産業振興と雇用確保を求める運動、大型箱物行政に反対する運動をはじめ教育や福祉を守るなどの運動方針が提案された。

 市民の世論と運動が力 確信に満ちて論議

 議案の提案を受けて、参加者から活発な意見が出し合われた。
 1年前に会員になったという男性は、何度も市議会の傍聴に行ったことを語り、「去年の9月議会で本池さんの質問に対して市長が答弁に立たず、横を向いてしまうような状態で、けしからんと思った。議員の質問に答弁するのが市長の義務。それを回避するのでは市長としてどうなのかと憤りを感じた。関谷議長も大きなイスにふんぞり返って、市長に対して答弁を促すこともせずに、なんのために議長席にいるのかと思った。この人が全国議長会の会長になったということで、日本全国にはそんなに人材がいないのかと思い、憤りを禁じ得なかった」とのべた。
 六月議会で、本池議員以外のほとんどの議員が全員立ち上がって賛成していたのを目にして、「できあがった後で賛否を問うような、この市議会はいったいなんだろうかとびっくりした。反対討論も本池さん一人で、他に反対討論をする勇気のある人はこの市議会には一人もいないのだと思い、驚くと同時に憤りを感じた」と力を込めて話した。
 続いて、劇団はぐるま座の団員が、「下関に移転してきて下関市民になった。市民の会にも入らせていただき、一緒に頑張っていきたい」と決意を語り、参加者から喜びを込めた大きな拍手が送られた。MCSの工場閉鎖に反対する署名を大阪の関西生コンの労働者が非常に喜ぶとともに、「政党に属さない市民の会が、MCS労働者だけの問題ではなく、下関をどうするかととりくんでいる」と驚いていたことを紹介。全国で公演をとりくむなかで「市民の会の運動は全国的に関心を持たれている。こういう会が各地でできれば日本を変えていくことができるし、その先頭に下関の市民の会が立っている。私たちも一緒に頑張りたい」と語った。
 男性会員は、今年度の運動のなかで消防庁舎問題について運動方法を工夫しながらさらに追及していくことを提案。「東日本大震災では、助けるべき人が死んでしまうという事態が起こった。それを議会も執行部も全然勉強せず、それに関知しない方向で消防建設を進めている。消防は下関の市民の命を守るというのが第一の目標だが、建てるためというのが先走っている。人工島も同じだ」とのべた。周辺の自治体では消防の高台移転が進められていることにもふれ、「なぜ海沿いに建てるのか、執行部や議会に質問状を突きつけたり、長周新聞の力を借りて全国的にも知らせていけば変わるのではないかと思う」とのべた。

 議会の圧力世論が覆す 議員活動でも

 本池議員は、1年の経験で、運動を動かしていく力は市民の世論にあると実感したこと、今後さらに宣伝を強める重要性を強調した。この間議会内の動きが市民に伝わると、状況ががらっと変わることの連続だったことを語り、「議会で正しい世論、みんなの要求をはっきりさせることで、長周新聞を通じて全国にも伝わり、直接知らない多くの人が知って、相当な世論になり圧力になっていく。その力は少少ではないことを感じたし、一番の教訓だと思う」とのべた。また最近も行政視察に行き、他の自治体は下関の異常さに驚いていたことを紹介し、「よそから見たら異常さがよく見える。そういうふうに市民に伝えていかないといけないと思う。議会でも市民世論を代表して確信を持って、痛いところを突く効果のある追及をしていけるようになっていきたい」とのべた。
 長周新聞社からも、「今の場所への消防建設は、当初は消防関係者はみな反対だった。だが常識ではあり得ない場所だとわかっていても議会では通用しない。これを動かす力は市民の世論と運動しかない」と出された。「下関市議会は民主党はもともとおらず、公明も連合も自民党安倍派。今国会で民主党が自民党の政策をとり入れてオール与党になっているが、下関はずっと前からオール与党体制。全国先端を行っている」が、市立大学問題でも市民世論で追及してきて、とうとう書類送検されるなどの動きになってきたことを紹介し、「新聞としてももっと努力して真実を報道し、市民運動を強めていくために頑張りたい」と決意が出された。
 20代の母親は、リーマン・ショック後の派遣切りで主人がMCSを解雇されたのがきっかけとなって市民の会に参加するようになったことを語り、「来年3月、MCSが閉鎖になり、失業する人も増えると思う。下関に仕事がないことは切実な問題だ。そういう人たちに市政に対して運動していく呼びかけをしていきたい。自分のまわりにも市政の実態を知らせ、市民運動を大きくすることで、市民のための市政に変えていけると思うので頑張りたい」と語った。
 本池議員は、「この1年、市民のなかでさまざまな問題が起こり市民の会も運動を頑張ってきた。ヘルシーランドも含め、市民がぶつかり、怒ったり困ったりしているが、一人一人では弱く、どうしていいかわからない。そういう問題をつかんで、30万市民全体の問題としてはっきりさせて動けば大きな世論になっていく。そのくり返しだった」と語った。消防問題も強行採決される前に、宣伝カーを回して署名をとりくんだことにふれ、「市民をそっちのけで上の方で決めていることに深い怒りが湧いている。私たちも市民の側に立って物を見れば問題がはっきりする」とのべた。議場のなかで落ち込んだり、市民の力が見えなくなると力が出ないが、市民の側に立ち戻ったとき、元気が出るくり返しだったとのべ、「今みんな生きることが難しいというところにいる。断固そこから出発してあらゆる問題をとり上げてやっていきたい」と発言した。
 満珠荘の存続を求める署名をとりくんできた80代の婦人は、「満珠荘が再開したが、よくなったという人は一人もいない。どうなったかと聞きに来る人、“あんなことになって黙っているのか”という人もいる」と署名運動への支持と激励が寄せられていることを語り、「みんなが一生懸命運動したから再開したが、内容が全然違っている。みんなに喜ばれる、今までのような満珠荘にするまで頑張りたい」と語った。
 今年度の運動方向を巡って活発に意見が出し合われた後、2011年度活動報告と2012年度活動方針(案)を満場の拍手で採決。続いて会計報告と今年度の会計予算として、運動を強めるとともに会員や機関誌「月刊しものせき」の読者を拡大し財政基盤も強化していくことなどが提案され採択された後、九人の新役員が選出された。
 新役員を代表して挨拶に立った顧問の古田好都氏は、「今予算編成の方針で提案された通りで、市民の手に市政を取り戻す、これが最高の目標。そのために会員、機関誌の購読者をもっと増やすことをみなさんとともに頑張りたい。役員に遠慮なく意見、質問を出してもらい、活発に会が動くように頑張りたい」と決意をのべ、新役員に大きな拍手が送られた。
 みんなで力を合わせて市民運動を発展させる意気込みあふれる総会となった。


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