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安倍失脚で下関の民主化注目
支え失う江島市長と飼い猫議会
            武装政治の構造に激変   2007年9月21日付

 民意のわからぬ安倍流暴走政治の源流をなす地元下関では、安倍・林代理の江島市長がなにをやってもとがめられることなく、箱物三昧と市民生活の切り捨て、聞く耳持たぬ強権政治をおこなってきた。この最大バックボーンは安倍代議士・事務所であった。安倍支配のもとで、下関市政と市議会は全国まれなる民主主義じゅうりんのチャンピオンのような存在となってきた。またそのような市政の構造が、安倍氏をまともな政治家に教育せず、下関を全国の笑いものにしたという関係でもある。下関市政と市議会の実態はどうなっているのかの関心が全国的にも高まっている。下関の民主化は全国注目の課題となっている。

 立直す動きもない安倍事務所
 9月議会の最中にある市会議員連中は、安倍代議士のことについてはあまりふれないが、他人のことより自分のことに関心がいっぱいという様子。市民の請願が続き、市民の要求をねじ曲げるのに一役を果たしたが、議会では市民監視のもとで圧力を受け、自分の立場を守るのが最大の関心という状態。
 「親ガメがこけたのだから、子ガメどももこけているのに、気がつかない。相変わらずのノー天気じゃないのか」とは年配市民の観測となっている。安倍首相退陣の後も、安倍関連企業利権と見られる文化会館の建て替えを暴走したり、教育再生会議の安倍首相にゴマをするための全国にない大規模校の教科教室型建て替えをごり押ししている。安倍、林派支配の市議会も、民意はそっちのけで安倍・江島市長の使い走りをつづけている状態。
 安倍首相は求心力がないので辞任するといったが、江島市長・市会議員も市民の求心力がないのははじめからで、安倍首相への求心力だけあればよいという形で突っ走ってきた。
 みなが注目しているのは安倍事務所である。秘書らが必死で態勢立て直しに奔走する姿はない。「こんな事態になってなんの連絡もない。いったいどうなっているんだ?」と、後援会員のなかでも話になっている。市議会議員の1人は「事務所からも連絡がないし、こちらから連絡してよいものかどうか。なにをしたらよいのだろうか」と、ぼう然といった状態。郊外のある地区では、安倍派議員が催した集まりに秘書の一人が顔を見せていた。しかし「話をしたかったのに逃げるように帰っていった」と話題になっている。
 しかし前代未聞の放り投げ退陣に「完全な敵前逃亡。軍隊なら銃殺刑に値するくらい。どの面下げて出てくるのか!」と激怒している人もいる。最高司令官が麻痺したもとで、威張り散らしてきた秘書たちはどう対応してよいかわからぬ敗残兵状態なのではといわれている。
 永田町、国会では「政治家失格者」の扱いを受けることは必至であり、当然下関での求心力がなくなるのは必至。それ以上に政治家として再起不能になり、安倍事務所が店じまいする可能性もあるのではないかという話も交わされている。これは下関の政治にとっては大激変をもたらす事態になっていることを示している。安倍事務所丸抱え選挙で成り立っている江島市長の唯一の支えはなくなり、自民党から連合、公明党まで網羅する市議会安倍派は支えをなくすことになる。
 市内中小企業の男性は「頭がおかしくなったら、政治家としては終わったことを意味するのではないか。うつ病の政治をされてもたいへんだ。財界からもアメリカからも、自民党からも利用されて捨てられたように見えて仕方ない。政治は民意との勝負だと思うが、担ぎ上げられ、無視して突っ走った結末がこうなったのだと思う。下関の政治も今から変化してくると思う」といっている。

 民意無視の本場・下関 恥さらし生んだ土壌
 民意無視のトップダウン政治は、安倍氏が国政でやって見せてパンクしたが、下関が本場といえるほどである。長期の安倍・林支配がつくり出したものである。同時に江島市政と林派小浜議長態勢でできた飼い猫市議会に代表される、この民意無視の下関の政治構造が、3代目代議士をまともに教育せず全国に恥をかいた土壌となった。
 「20億円でつくれる」と業者がいったし尿処理施設は60億円でつくるといって巨額抜き取り疑惑(80億円かけた唐戸市場も同様)が浮上したり、リサイクルプラザや奥山清掃工場など巨額箱物事業は安倍首相の出身企業である神戸製鋼が軒並み受注したり、あるかぽーと開発は神戸製鋼が引いたと思ったら安倍縁故企業であるみずほ銀行の土地利権に化けたり、80億円かけて文化会館を建て直すといって実兄企業である三菱商事が登場すると、9億円安く応札した地元企業が不可解な入札審査で振るい落とされたり、再度やった同事業でもやはり安倍関連企業の1グループだけの無競争入札。「政治とカネ」問題なら、下関こそ全国まれなる「先進地」なのだが、警察や検察などはてこでも動かないことも全国「先進地」状態。
 地元業者は全国で小泉地元の横須賀に次ぐ電子入札導入でダンピング競争、落札率が70%とか50%まであらわれ、次次に首をつる状態。ペンギンのために20億円もかけた御殿を建てたり、全国最高級の捨て犬捨て猫の新型安楽死施設をつくる一方で、角島保育園など農漁村部の保育園は廃止して地方生活はできなくする。老人の楽しみである老人休養施設満珠荘は切って捨てる。中学校の宿直員は切って捨てる。大型店の出店は野放しで商店はつぶれ、下関は全国まれな疲弊状況になった。こうして市民は10年で600人も自殺している。一将功なりて万骨が枯れてしまったのである。

 まともな選挙すらない 林代議士も同じ
 安倍代議士の失脚まできて、下関市政と市議会の民主化が重大な課題となっている。
 安倍代議士が、政治家として半端だったのは、選挙をまともに経験していないことにあらわれている。進歩派であれ、保守派であれ、政治家は民意を動かす、そういう大衆性がなければ成り立たない。それは選挙で鍛えられる関係である。しかし林芳正代議士も一緒で、選挙はみこしに乗るだけの3代目選挙で、大衆の気持ちをとらえる訓練をしたことがない。打たれ強い鈴木ムネオ君あたりと比べてもまるきりひ弱なのだ。
 安倍事務所の選挙は、自民党では林派が猫のようになって対抗意識などないなかで、そのほかに労働組合である連合は民主党ではなく安倍派と林派に属し、公明党もずっと昔から安倍派という関係。純粋自民党ではなく、自連公の同盟軍となっている。市会議員に民主党はおらず、「日共」市議団は何人いても神社の狛犬ほどのすごみなど到底なく、安倍・林支配に遠慮して議員ポストを温めている協力者となっている。自称「市民派」も九月議会で暴露されているような請願のねじ曲げをやったり、市民を裏切ったり、インチキを平気でやる。そうして、まるで「民意無視の故郷(ふるさと)」のような状態ができあがっている。
 市長は常に安倍、林代議士の代理人にする。選挙も謀略的である。江島市長の初当選のとき、反自民の旗をかけて支持を集め、安倍事務所の票を集めて当選するという詐欺をやった。元元東京清和会の職員をしていたのだ。民主党古賀氏と江島市長の選挙では、古賀氏は「朝鮮人だ」といった中傷ビラをまかせ、それを請け負った人物が安倍事務所からの報酬が不十分として火焔瓶を安倍事務所などに投げ込む事件もあった。いよいよ江島市長が嫌われた合併後の市長選では、中尾氏の対抗に対して、連合安倍派県議の松原氏を出し、郡部議員を動員して19%という低得票率で江島氏の市長の座を守った。
 下関では連合議員は企業代表で民主党ではなく自民党で、市議会では最右翼の存在となってきた。これは林派の番頭小浜氏の10数年らいの議長態勢下で完成したものである。小浜氏は、1960年を前後する時期山電における組合分裂の立役者となって会社に取り立てられた。労働者の組合を会社の組合に取り上げた功績で、経営者林家に取り立てられ、議員・議長になって同盟系議員を自民党に組み込み、市民の議会を市長の議会に変えた立役者となった。労働者や市民のものを経営者のものに取り上げたことで出世したのである。

 やたらにひどい暴走癖 市長も市議会も
 こうして下関市長は、安倍・林派代理で、議会は市民代表などという意識はなく市長の飼い猫という、民意を無視した体質が全国まれなものとなった。市民の実感は、「権力者の暴走癖」がやたらひどいことである。
 議会には、全国でも珍しい議員発言の自主規制ルールまでしかれている。本会議において、もっとも精通している常任委員会の所管事項についてその委員会の議員は質問してはならないというものだ。訳のわからない議員の発言しか認めないというもので、市民の声など届かないルールになっている。また委員会の所管事項について、その委員会議員は市民の請願の紹介議員になってはならないというルールもある。そんなルールは県内はおろか近隣の北九州、福岡や全国の都市を見ても、他に例がない。
 そして市の職員のなかでも、このような議会ルールは下関だけだという事実に絶句する状態であった。なかには「ルールなのだからそれを守るのが民主主義ではないか」というとんでもないものもいる。市の教育委員会にしても、教育委員がいてそれが教育行政について決めていると考えているものはほとんどいない。江島市長の指図で教育委員会は動くものだというのが常識になっており、教育委員などはタダの飾りだという認識が、職員はもちろん当の教育委員ですら常識となっている。恐ろしく民主主義意識が崩壊しているのである。
 そして警察が、江島市長がいかにいかがわしい官製談合を繰り返しても、不正疑惑がいかに騒がれても、絶対に動くことがないのも下関の常識となっている。警察の幹部は安倍事務所から選別などの小遣いをもらって飼い慣らされているのだとも語られている。そして山口新聞などは安倍派然のふるまいで、反民主主義政治体制の提灯持ちをするばかり。
 このような下関の反民主主義構造が、民意のわからぬ3代目代議士をつくり、首相にまで担ぎ上げられてパンクし、下関が大恥をかく結果をつくり出しているのである。これは同じ3代目代議士の林芳正氏にとっても人ごとでない重要な教訓である。「アメリカで勉強した頭のいい民意知らず」では同じことである。
 安倍代議士崩壊というなかで、聞く耳がないトップダウン暴走政治の先陣を切ってきた江島市長の失脚と市政・市議会の民主化が重大課題となっている。市民の運動をさらに勢いよく強めることが求められている。

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