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郡部議員一掃の地方破壊作戦
下関市議選・上から作られた仕掛け
              旧市現職通し飼い犬議会温存    2007年1月24日付

 下関市議会議員選挙が28日告示、2月4日投票と迫り、市民の関心は高まっている。今回の選挙は、安倍総理の地元で江島代理市政とその飼い犬議会に対する市民の審判として、下関市民はもとより全国的な注目を浴びるものとなっている。江島市政は、ブッシュ・チルドレン内閣といわれる安倍内閣が10年も前からつづいてきたようなところである。官製談合の大型利権事業を連続させ、働くものには食っていける職がなく、中小企業・商店の倒産は相次ぎ、年寄りは生きていく展望がない、自殺者は10年で600人となり、市民の生活はさんざんに切り捨てられてきた。そして市民に聞く耳のない横暴な政治が横行してきた。市議選は、この市民無視で欲得まみれの飼い犬議員体制に風穴を開け、震撼させるかどうか、ひじょうに注目されるところとなっている。

 旧市も郡部も我欲議員に怒り
 今回の選挙の特徴を見てみたい。
 選挙に出る候補者の側、その背後でコントロールする側、つまり上からつくられた仕掛けはつぎのようなものである。
 今回は旧豊浦郡4町を吸収合併してはじめての市議選となる。立候補者は、旧市内立候補者が現職29人、元職2人、新人6人で37人、郡部4町から現職21人のところ23日にあと1人の出馬表明が出て22人、合計59人が38議席を争う見込みである。
 第1の特徴は、旧4町側は、合        下関市役所前に設置された市議選の掲示板
併によって順調にいっても旧各町は1人から4人ほどに減るところ、乱立によってゼロ町が出る可能性も出るすう勢である。
 旧4町を見ると、菊川では絞り込んで2人が立候補予定だったが、あと1人が出て3人。前回町議選では投票数が5268人。そのうち「日共」、公明の票は逃げるとして残った票を3分すると1500余り。旧市内から票を取るかどうかだが、旧市内から取られる票もあるわけで、全滅の可能性がある。
 豊田は絞り込んで2人の立候補。前回投票数は5048人。「日共」、公明票をのぞいた残りの票を2分したら2300余り。町内票だけなら1人だけ当選か、拮抗したら共倒れもありうる。旧市内から取り込む条件は、奥地に入った分菊川より不利で、むしろ取られる方が多いと見られる。
 惨憺たる状態は、10人立った豊浦と、6人立った豊北。豊浦の、前回投票数は1万3228人で、「日共」、公明票をのぞいた票を9人で分けた平均は1100票ほど。豊北は前回投票者が9292人、「日共」、公明をのぞいた5人平均は1000票ほどである。豊北、豊浦は絞り込んだら3人から4人が当選可能だが、ここも全滅の可能性も出ている。
 郷土のため町民のためにというものが無く自分の損得争いばかりという議員連中の行動に、旧各町の市民は怒りを募らせている。合併後2年間、下関市議会は104人の大人数の議会となった。36人の旧市議員に対して68人もの郡部議員で、市議会は、郡部が圧倒的多数派であったが、安倍派・林派支配の小浜ボス体制にはイエスマンになるばかりで、なんの規制にもならず、郡部切り捨ての歯止めには全然ならなかった。こんな議員が何人いてもなんの役にも立たないし、ゼロになっても同じことだというさめた見方も流れている。郷土のため、地方切り捨てとたたかうという人物が1人でも出れば、2年間の68人より有益という関係である。合併に賛成して町を売り飛ばしたものが、合併後も売り飛ばしをつづけ、そのまま選挙レースになだれ込んでいると見られている。
 それらの地域に調整するリーダーがいない。藤山、吉田といった県議がおり、安倍晋三事務所、林芳正事務所がいるが、かれらが調整しないか調整する力がないのである。安倍事務所も林事務所も、それらの地域のためという意志はなく、自分のために利用すればよいというスタンスであることを示している。

 ほくそ笑む飼犬組 旧市現職安泰構図・保守系も革新も「日共」も
 そういうなかで、ほくそ笑んでいるのが、旧市内現職組である。これも、江島市政の飼い犬になって威張るばかりで市民のためになるという格好すらできないものが主流となり、市民から嫌われることこの上ない状態にある。郡部乱立抗争は旧市内現職組温存による江島飼い犬議会体制維持のため郡部議員一掃作戦が仕掛けられているのではないかと語られている。
 旧市内では、現職が小浜議長を先頭に7人が引退して、29人が立候補予定。元職が2人、新人が6人の予定である。合計旧市内からは37人。前回44人、前前回53人と比べるとかなりの立候補減となる。前回投票者11万5851人を37人でわれば3131票となる。
 創価学会の仲間内票で5人を出してきた公明党は今回、1人引退して新人と交代した。これも郡部排除の旧市内独占で5人に絞った。前回旧市内得票が1万5000票余り、郡部票をあわせたら1万7000票ほどになる。5人でわったら3400票余りで上位独占の構図となる。それは与党仲間に融通する余力を持っていることになる。
 「日共」集団は旧市内4人と郡部の6人で10の議席を持ってきた。10人いても2.23
人でも市民から見たら全然存在感がないというのが市民の実感。江島市政にたてついたという印象はない。10万を超えたゴミ袋署名で7000人ほどしかないという貧弱なもので市民の運動を組織した印象もない。自分の席を温めているという印象しかない。今回立候補は旧市内3人、郡部25の五人である。見た目は旧市内を1人減らして郡部優遇だが実際はどうか。前回得票は、旧市内が9771郡部が豊浦1788、豊北、菊川、豊田で1334、合計1万2893票である。5人平均すれば2500余り。2500票が当落線になれば、党内平等主義を貫いたときは2・5人当選の計算。党内弱肉強食をやったら3人か4人という構図になっている。ここも実態は郡部食いつぶしの流行に合わせた形。
 旧市内保守系現職は、5人が引退したので、前回票から上乗せができるという計算。郡部は調整がされたら10議席ほどが可能だが、現状はそれどころではない。今回の選挙の重要な特徴は、郡部議員一掃で旧市内現職体制を有利にさせる仕掛けである。郡部には旧市内背後勢力がてこ入れをして、使い勝手がいい部分を何人か取り立てることになると見られる。
 ものを配って回って警察がマークしているとか、決起大会で1000円の会費を取って4000円の料理を食わせたとかの話も、郡部議員の話が目立っている。
 これも自民党にとっては良し悪しであって、郡部の議員がいなくなれば参議院選挙や衆議院選挙の票集めも熱は入らなくなる。安倍、林代議士にとっては、それよりも当面の江島飼い犬議会を温存する方が大事なのであろう。
 郡部4町から4、5人が当選したとしたら17、18人が消去され、あと3、4人の新人を消去したら現職、元職38議席が安泰となる。新人ががんばって落ちるのが2、3人になっても元職がおちれば現職が落ちるのはゼロか1人。それが、旧市内現職組の「捕らぬ狸の皮算用」と見られる。

 過去の選挙も飼犬議会温存 八年前も四年前も
 8年前の市議選は、36議席に53人が立つにぎわいであった。現職は1人も引かず、新人が13人、元職4人が挑んだが、新人当選は1人だけ、現職落選は1人だけで旧体制をまるごと温存したという経過がある。このとき最下位得票は2351票、投票率68%。
 ちなみに4年前の市議選は、引退は9人、新人14人、元職3人が立候補。新人10人、元職3人が当選で、現職4人が落選した。これは別に背後勢力の意図に反したというものではなく、飼い犬議会の性格がしっかり堅持されたことは現状が証明している。このとき最下位得票は2056票、投票率58%であった。
 現在旧市内現職の多くについて、「選挙になっても威張り続けている」「いつもは頼みに来ていたのに今度はさっぱり顔を出さない」「支持者のところにいってお願いするどころか逆に、おまえはなぜ応援しないといって怒りとばしている」などと語られている。「引退議員の票をもらった」とか「地元の住民からは嫌われているが企業がついた」とか語られている。
 現職議員の「余裕」というか横柄ぶりは、一面では市民のところにいって怒られたり罵倒されるのが嫌だという面と、もう一面では選挙常識で見た「落選・消去の法則」による旧市内現職安泰の選挙構図があるからだと見られる。それは、安倍派、林派の支えがあり、引退議員の票が自分たちに来るという前提であり、特に企業票が自分たちに来るという前提である。有権者は上の言いなりになるただの票だという信念である。

 市政を市民の手に 現職議員温存構造と対決
 さて、選挙は以上のような上の方から仕組まれたとおりにいくかどうか。市民はいくら騒いでも安倍総理や林副大臣や江島市長の手のひらで踊るだけなのか。現職組も「市民に嫌われたと言っても安倍派、林派、引退議員の票や企業に支えられたワシが落ちるようなことはない」と言い聞かせるが、しかし他面では「今度は票が読めない」「名簿が集まらない」「名簿はたくさん集まったがほんとに入れるだろうか」といって、やにわに戸別訪問を始めたものもいる。他の現職の縄張りに攻め込んでもめているという話も飛び交っている。
 郡部切り捨てに拍車がかかる旧4町の市民の議員に対する怒りはうっ積している。これも江島飼い犬議会の現職組であり、郷土のためみんなのために議員になるという意識がなく、江島市政におべんちゃらをして自分のためばかりをはかり、郷土を利用するという精神であることに向けられている。この旧4町の市民の力が選挙のどん詰まりでどう発揮されるか、今のままで済むという趨勢ではない。
 そして注目されるのが企業選挙である。神鋼、三菱、JR、サンデンなどの内部で言いなりにならない力は小さいものではない。職員・労働者の側は、まともな雇われ方ではなく、働いて企業を世話しているが、待遇で世話されている実感はますます遠いものとなっている。自治会など地域もまた、寄付や労役などの負担をかけられるばかりで、予算は削られるばかり、自分のためばかりで地域のために働いた議員とは見られていない。
 そして今度の選挙で最も重要なことは、市民を食い物にする江島市政と正面からたたかい、飼い犬議会と妥協せず、市民のため、下関の発展のために私心を捨てて献身する議員を送り込むことである。それは市民の運動を足場にして、市民の要求を市政に届け、市政の内幕を広く市民に暴露し、市民の運動を強めることに貢献する。その力が、市政を変革する原動力である。江島市政の飼い犬議会に風穴を開け、市政を市民の手に取り戻すことが、第1の課題である。そのような方向で働く議員が1人出るだけで様相は一変するが、そのような方向で働く議員を増やし、市民に対して横柄きわまりない腐敗した飼い犬議員を震え上がらせる力は充満している。
 宮崎知事選は、既存の政党政治がお笑い芸人よりはるかに信用がないことを示した。小泉・安倍政府と続く中、自民党、民主党、各政党の支持基盤が崩壊しているのである。安倍総理、林代議士支配の下関江島市政の程度の悪さは宮崎の比ではない。
 現職保護による江島飼い犬議会体制温存の、上から作られた選挙構造を打ち負かす、市民の底力を示すことになるのは必至となっている。

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