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「箱物凍結し雇用作れ」と追及
本池市議の一般質問
                下関の緊急事態の対応質す     2011年12月14日付

 下関市議会の12月定例会一般質問が13日からはじまった。下関市民の会の本池妙子議員は、大不況のもとで工場の縮小、閉鎖、中小企業の倒産や失業と貧困が深刻なものとなり緊急事態に直面していること、そのなかで緊急の仕事をつくり雇用をつくる経済対策への転換を要求し、市外発注の大型箱物事業を中止・凍結するよう中尾市長の姿勢を追及した。その他、市長はじめ市幹部や議員の待遇、飲食が持ち込み禁止になったヘルシーランドをはじめとした福祉政策の問題、民間委託された生涯学習プラザが営利優先で使いにくくなっていることや、市立大学を巡る前理事長、元事務局長の責任問題、中央病院の独立行政法人化について質問した。市民ら40人近くが傍聴に訪れ、ムキになっていい返す中尾市長の様子や、白熱したやりとりの行方を見守った。本池議員の質問と執行部の答弁を紹介したい。
 本池議員 先の9月議会において私の質問に対して中尾市長は一切答弁をされなかった。市長が招集して議員に「質問をしてくれ」という本会議で一切答弁をしないのは、市民を代表する議会の冒涜であり、市長の任務放棄になる。「各部の担当者の答弁は市長の答弁と同じだ」といわれるが、市庁舎建て替えや消防庁舎の移転計画は撤回すべきだという質問には市長しか答弁できない。中尾市長は九月議会における態度を、悪かったと思われるのか、良かったと思われるのか、今後どうされるのか。
 中尾市長 9月の態度は普通と思っている。議会は二元代表制の重要な組織だ。質問に市長が答えても部長が答えても同じであって、議員のことを冒涜したり無視した行為をしたことはない。
 本池 緊急な経済対策の必要性について問いたい。まず、下関の人口と産業別の就業者数の推移、大企業の最近の実態を明らかにしてほしい。それと、税収の推移、差し押さえの件数の推移と差し押さえたものの内容を明らかにしてほしい。
 三木産業経済部長 人口は平成17年は29万693人。平成22年は28万947人。五5年間で9747人減少している。就業人口は総務省のデータでは、最新の平成21年に12万4881人。平成18年より4272人増加しているものの、実は調査方法が異なっているので単純な比較はできない。少なくともピーク時からは減少傾向にある。大企業は厳しい経営環境にあるのかなと推察している。
 田林財政部長 過去5年の市税収入は平成18年度が342億円、19年度が365億円、20年度が370億円、21年度が351億円、22年度が342億円となっている。差押え件数は平成18年度が884件で、19年度が1191件、20年度が1634件、21年度が1742件、22年度が2655件となっている。
 本池 下関の経済の衰退は夏を過ぎてから一段と深刻になっている。市民のなかでは緊急事態とみなされており、執行部も議会も、緊急事態という現状評価に頭を切り換えて、従来から引き続く施策を抜本的に転換し、緊急の対策をとらなければ何をしているのかということになると思う。
 唐戸や長府の商店街には買い物客がいないし、市内のスーパーは値引きになる時間を待ちかまえて婦人や老人が殺到する状況がある。市民の消費購買力が極端に落ち込んでいる。働く人たちに仕事がなく、あってもアルバイトの食いつなぎしかなく、若者は市外、県外に出て行き、人口は減るばかり。都会でリストラにあったり、親の介護のために会社を辞めて下関に帰って来たけれど、仕事がなくて親の年金で暮らしているという人、職がない人があふれている。
 高齢者の中では、中尾市長になって敬老祝い金がカタログ商品になったことや、式典会場でのカステラの配布に対して、「500円でもいいから現金にしてほしい」という要求が起きている。市民の生活が尋常ではないほど困難になっているからだ。少しお金がある人も、投資信託とか外債とかへの投資を銀行にすすめられ、大損をして陰で悔やんでいる人が多いという。欧州のソブリン危機が起きているが、これから先どうなるのかみんなが不安になっている。
 リーマンショック後、彦島の三井金属のMCSでは2000人近くが首を切られ、神戸製鋼でも下請の日新運輸で大量の首切りがあった。今の円高のなかで、長府の神鋼は工場内に人がいなくなっており、閉鎖して海外移転する気だとか、小月の日清食品も海外移転するのではないかと語られている。三菱も縮小、再編されているようだし、ブリヂストンもやがて北九州に移るのではないかという噂もある。下関の大企業は軒並み縮小、撤退の動きをしており大変な雇用情勢になっている。
 水産業を見ても、大和町にあった大型巻き網業者が廃業し、以東底引きも廃業が出そうだと聞く。中尾市長がかかわる唐戸市場も大きな経営問題があるそうだが、市場業者のなかからも廃業が出ている。ふぐの業者は大阪などの需要不振で大変困っている。また古い建設業者や設計業者などの倒産や夜逃げが相次いでいる。旧郡部では豊北町など、5年に1度の国勢調査のたびに人口が1000人ほど減り続け、婦人会や老人会が解散するなど地域共同体の機能が崩壊するところへきている。
 このままでは下関はつぶれてしまい、市役所も当然つぶれるという大変な事態にあると思う。東日本大震災が起き、欧州のソブリン危機が世界に波及し、日本の国債も暴落するといわれるなかで、旧来の施策を漫然と継続している場合ではない。とくに市庁舎や総合支所、教育センターなど一連の建て替えや駅前再開発、新博物館など、市民にとっては何も潤うことがなく、どこかのだれかだけが潤うような市外業者発注の大型ハコモノ事業は、中止ないしは凍結すべきだと思う。
 市内業者でできる、市民にとって必要な事業はたくさんある。学校の校舎は雨が漏ったりトイレが使えなくても放置されたところがたくさんある。よそから転校してきた子の親が「廃校かと思った」といわれている。し尿の送水管が老朽化して破裂し、糞尿が街にあふれたことが何度も起きている。40年から50年たった筋ヶ浜や彦島などは老朽化が深刻だと聞いている。急傾斜地のコンクリートが老朽化しているところもたくさんある。大型ハコモノで予算を使い果たして、「下関は雨が降ったら糞尿があふれる街」という評判になっていいのだろうか。
 また産業の振興とあわせて、農漁業の就労補助を独自に強めるとか、農水産物の買いたたきに抗して独自の販売網をつくるのを援助するとか、造船、鉄工などの技術継承のために若者雇用の補助をやるとか、草が伸び放題になっている市街地の街路の掃除など、市が雇用をつくることが急務だと思う。
 中尾市長に質問する。一般質問の聞き取りの際に、統計の数字を出して欲しいとお願いしたが、担当課の責任者の説明では、「下関で独自に統計は取らなくて、県が調べたものが下りてくるのを待って使うのだ」といわれ大変驚いた。下関の実態が全体としてどう動いているのかを把握せずに、どこから政策が出てくるのかと思う。そのような市政は、下関のため、市民のためという地方自治体の性格を否定するものだと思うが、納税者の動向を心配しないのは経営者視点でもないと思う。自分は何の富もつくらずに人の金で商売をする投資銀行的視点なのかなと思う。中尾市長は、下関の現状を概括してどう見られているのか、緊急事態にあると思われるのか、大したことはないと思われるのか質問する。
 
 市長答弁 箱物は「全て必要」 雇用問題はぐらかす

 市長 世界経済の分析からはじまって大きな話があった。議員が指摘する課題は当然の課題として受け止めている。そのなかで私は経営者として下関市をまかされているなかで責任を感じて仕事をしている。さまざまな事業を市はやっているが、すべて必要なものでこれからも推し進めていく。議員が提案されるのはわかるが、議員のやり方では反対に街がうまくいかないと思うし意見が合わない。公共事業について「漫然としている」とか市外発注をいわれているが、それは違う。われわれは生命をかけてシビアに街作りにあたっている。公共事業は相当に気を遣って市内に回している。
 本池 何事も問題はないということにはならない。市民の現状はたいへんな事態にある。北九州では東芝の撤退について市議会が抗議の決議をしている。下関の大企業が相次いで縮小、撤退の動きをしていますが、それをどう把握し、どのような対応をしておられるのか。
 産業経済部長 大企業の縮小・撤退といいますが、個個具体的なものが出てくれば要請なりするが…。
 本池 市庁舎建て替えや駅前開発など、市外業者発注の大型ハコモノ事業は中止ないしは凍結し、市民に必要な事業について、すべて市内発注にして市内に仕事をつくり、雇用をつくることが第一であり、とくに産業の保護に力を入れる気持ちはないのかどうか。
 市長 産業育成と保護は市役所にとって大きな仕事で、地元発注には細心の注意を払ってやっている。やっているのに「やっていない」といわれるのは納得いかない。おかしいのではないか。
 本池 日本の国家財政も破綻するといわれる中で、このような大型のハコモノ事業を続けていたら、市民は疲弊し、市財政も破綻するのは間違いない。中尾市長はそのとき責任をとる用意はあるのだろうか。そのときは市長ではないので関係ないといわれるのか。
 市長 今度は責任問題に発展ですか。私はいつも責任をとる覚悟であたっていますよ! いつの時点で責任問題になるのかわかりませんが、本池議員がいわれるようには値しないし、しっかり毎日やっておりますのでご心配なく。
 
 市長給与は1459万円 報酬半額の提起に「正当」と逆ギレ

 本池
 もう少し真面目に答えてもらいたい。不誠実な答えだと思う。次に市長はじめ市幹部、議員の待遇について質問したい。市長や幹部職員、議員が市民感覚をなくし、市民の困難を他人事のように見なすのは、特権的な待遇に根拠があると思う。まず市長、副市長、市幹部の年間報酬、旅費、退職金などはどうなっているのか。また市役所を退職されて再び要職についている天下りの報酬の実態について明らかにしてほしい。あと市長の場合、旅費の処理も議員と同じ制度になっているのだろうか。
 松崎総務部長 市長の年間給与は1459万円、副市長給与は1333万円になっている。旅費の扱いは議員と同じだ。天下りということについては市の嘱託なみとなっている。
 本池 下関市民の平均年収は270万円で県下最低クラスだ。それは市長や議員の働きが悪いことを証明していると市民は指摘している。しかし市長や議員の報酬は全県トップクラス。市民が豊かになることによって市長や議員の報酬が上がるのならともかく、市民が貧乏になったらそれに見合って報酬も下げるようにしなければ、自分さえよければよいとなって公務の自覚さえなくなる根拠だと思う。この緊急事態で報酬を少なくとも半額ほどにすべきだと思うが、市長はどう考えるか。
(総務部長が答えようとするが、本池議員が市長に答弁を求める)
 市長 今日は市長、市長が多い。全県トップクラスではない。新聞を見ているのか。全県と同レベルだ。それだけ市長や幹部職員はたいへんな仕事をこなしている。私は正当な報酬だと思う。お手盛りで決めているのではない。報酬審議委員会にかけて適正な額と認められている。答申など見られて発言されているのか。そんななかでもわれわれは襟を正そうと市長給与は20%カットしている。生活権もあるし下げる気はない。
 本池 市民の平均給与や実情から見てこれでいいのかを問いたい。議員が選挙カーの実費の2倍も不正請求したことに対する市民の怒りは尋常ではない。また総務委員会の研修旅行で夕食費に9000円も支給していること、さらに旅行後、予算の残金として1710円が配分されたことに対しても同じだ。そんなことが、これまでも当たり前のこととしておこなわれていたという実情を革新系の議員もふくめて市民に知らせてこなかったことに対しても大変な不信が起こっている。一生懸命に働いても食べていくことさえ切りつめなければならないなかで、市民はなおそのなかから税金を支払っている。やむなく払えず給料や生命保険まで差し押さえされる市民の側から見て、市民の税金をそのように使っていることは良いことだと思われるのか、悪いことだと思われるのか。
(総務部長が答弁しようとするが、本池議員が市長に答弁を求め、関谷議長が市長に促す)
 市長 なんでもかんでも「市長!」「市長!」といわれるが、市長のバーゲンセールじゃないんですから! 実務上のことは担当部長の方が詳しい。答えて何がいけないんですか!
 本池 実務上の問題は聞いていない。市長の見解を問うている。
(中尾市長答えず)
 本池 選挙カーの一括請求問題は、総務委員会では選管から「終わり」という説明があった。しかし市民は終わりとは思っていない。4人の方は車代も運転手給与分も自分の身内や党派の仲間がもらったことは明らかだが、あとの七人の人もお金の行方はどうなったのだろうか。選挙の買収か横領の疑いがあると市民は話題にしている。真相解明をせず、謝罪も懲罰もなく幕引きをすることがいいと思われるのか悪いと思われるのか、税金を支出する側の市長の見解を聞かせてほしい。
 関谷議長 これは通告してますか?
 本池 市長、議員の待遇とかかわっている。
 関谷議長 では選挙管理委員会から
 楠選管事務局長 選挙カーの公費負担の問題についてですが、議員がいわれたように市民感覚からすれば不正請求という形も考えられるが、私たちが調査したところでは告訴に足る証拠がなく立証できない状況だ。顧問弁護士とも相談したが、調査の範囲内では立証できない。逆に訴えられることも考えられる。
 本池 市長が答えないというので次にいきたいが、市長は一歩外に出て市民に意見を聞いてみたらいい。答えない態度を市民はどう思うだろうか。
 市長 選管は市長部局から独立している。選管が私以上に答えている。議員の理解が違うのではないか。
 
 業者のための事業か ヘルシーランドや満珠荘 市長は答えず

 本池 そのようにいっていることを市民に伝えたい。次に福祉政策についてたずねたい。ヘルシーランド下関では、広島の業者が食堂に入っているというので、食事の持ち込みが禁止となった。ヘルシーランドには若い家族のプール使用とともに、高齢者が自宅から弁当をこしらえて持っていき、風呂に入ってからみんなと交流するのが楽しみで、元気のもとになってきた。それが10月の市報で突然、11月から持ち込みを禁止すると発表された。高額の食堂を毎日のように利用はできない。では、「来るな」ということだろうか。ヘルシーランドは下関の高齢者のためにあるのか、食堂業者のためにあるのか。見直しを求めて短期日のあいだに750人分の署名も提出されている。施設に来る人数が減って入場料収入が減るようなことをどうしてされるのだろうか。
 市長 持ち込み禁止になった経緯は詳しい担当者から聞かせる。
 本池 市長の見解を聞いている。満珠荘も2月にオープンとなるが、老人福祉として存続を求める10万におよぶ署名の事実を消し去ることはできない。運営費として管理公社に5年間に500万円ということだが、それではますます利用料金が高くなるか、管理公社がつぶれるかだといわれている。見直して、当面は高齢者の入浴料金と宿泊料金を以前と同じようにする意志はないのか質問する。また、敬老の祝い金をカタログ商品に切り替えたことは、特定業者への注文に限定して自由に使えないようにするものだ。高齢者が希望するように元通りの現金支給に見直すべきだと思うが、市長はどう考えているか。
 市長 担当者の説明を聞かずに次から次に質問をされて、消化不良にならないか。われわれは詳しく説明しようと準備をしているのに、その部長の使命をなぜ断るのか。高齢者の健康促進のためにあらたな満珠荘を設置する準備をしてきた。多くの市民が待ち望んだ素晴らしい宿泊施設ができる。カタログの経過は担当部長が話そうとするのに、聞かないじゃないか。
 本池 現金支給にするかどうか、一言ですむのになぜ市長が答えないのか。
(中尾市長答えず)

 文化振興についても答えず 生涯学習プラザ問題

 本池 答えないので次にいく。文化振興とかかわって生涯学習プラザについてたずねたい。昨日、私に担当課の課長から電話があった。しまいには、「質問の原稿を見せてくれ」とか「プラザの評判はどうかというところから質問してくれ」などとエキサイトし、たいへんびっくりした。議員の質問に指図するのはおかしいのではないかと思う。
 生涯学習プラザは利用者からひじょうに批判が上がっている。礒永秀雄の詩祭が大ホールでやられたが、会場費と設備使用料で30万円近くかかった。文化会館の時にあった会館規則のなかの「文化団体の自主的な文化活動に対する減免」がなくなっている。また絵や書などの展示室がない。入場料は500円なのに駐車料金は800円で、これも不評だった。また管理側の対応が素人的で話が通じなかったり、不親切だといわれている。文化団体の中では、「この会場は使わない」と決めたところもある。指定管理者制度にして営利事業に委ねることになったが市民の文化を振興するためという目的をなくしたのだろうか。
(中尾市長答えず)

 市大や中央病院問題も質す 語り出すが時間切れ

 本池 これも答えないので次にいく。市立大学の運営について、前理事長、元事務局長体制の問題点をどう解決していくのか聞きたい。市立大は多額の費用をかけて工事したグラウンドから石や釘が出て水はけも良くない状態が改善されず、トイレ工事の代金回収問題も未解決。新しくできた校舎は大学の機能を無視したつくり方が問題になっている。落成式のあとの見学で音響装置の立派な音楽室をつくったと説明されたが、その後引っ越しして学生たちが軽音楽部の練習を始めると、2階の学長室、理事長室では話が聞こえなくなり、昼間の練習は控えさせて夜に練習するようになったと聞いた。すると今度は四階の先生たちの研究室がうるさくて研究に集中できない状態になった。広い中教室も備え付けの机やイスが後列との間隔が狭く、前の人の背中や頭で黒板の下半分が見えず、大変良くないと思った。先生方の研究室には旧校舎には付いていた水道がなくなり、たいへん不便をしている。総務委員会でたずねると、「安上がりになるということも一つの要因だろう」といわれた。
 こうしたことは、学問の場として良い大学にするという目的がなく、大学を利権の具にした結果であると考える。受験者数も減り、来年の推薦入学の枠が埋まらなかったと聞いている。大学としての信用がなくなっている。効率化、経営第一といっているが、学生が集まらずに経営が困る方向に進んでいる。前理事長、元事務局長は辞めたが、中尾体制になったのに問題が解決に向いていない。これらの問題を解決する気はあるのかないのか。
 市長 私も2週間に1度市立大学に行って授業を受けている。法人化から五年がたち、大学基準協会の認証評価では地域貢献の分野で高い評価を受けている。大学改革は順調に進んでいると評価されている。喫緊に解決すべき問題があるとは思っていない。大学運営はうまくいっていると思っている。
 本池 具体問題を尋ねるのに、質問に対する答えになっていない。現場に出向かれて、グラウンド問題を含めて市立大学の現状をつかむ必要があるのではないか。最後に中央病院の独法化について。独法化への移行が準備されているが、市立大の二の舞いをされたら大変なことになる。大学と違って病院は直接人の生命がかかるところであり、それが特定集団の利権の具となったら大学どころでない問題になる。管理体制が一番の問題だが、市大の教訓をふまえてどう改善されるのか。
 市立大に続いて中央病院の独立行政法人化、野球場や深坂の森、生涯学習プラザ、ヘルシーランドなど、市の事業について片っ端から民間委託を進めている。それが医療や教育、文化や福祉を向上発展させるという目的を否定して、特定企業の営利の道具になっている。住民の福祉をはかるのが地方自治法で定めた地方公共団体の規定だが、それはやめたのだろうか。中尾市長は「自分は社長だ」といい、職員にも複式簿記の勉強を義務づけて、経営者視点で市役所運営をやるのだといってきたが、地方公共団体の性格を否定するのなら、市民から税金を取る理由はなくなる。どう考えられるか。
 市長 議員の質問に論理の飛躍がある。市立大学をひきあいに出していわれるが、質問の趣旨がわからない。簿記についていわれたが、歳入がないなかで市政運営についても身の丈にあったものにしようとしている。
 本池 歳入減少時代といわれたが、市民の雇用を増やし働く場をつくる問題を一貫して申し上げているが、雇用が増えれば歳入が増える。そのことを理解しない中尾市政が、減少だといって福祉や教育予算を削っている。そして一方では大型箱物は何百億円と使っている。いっていることとやっていることが違う。姿勢を抜本的に転換することが必要だ。
 市長 本池議員のやり方では逆に下関がつぶれると思う。雇用確保は当たり前だが、あなたのいうことは矛盾している。雇用は確保しろ仕事は民間に出せ、片一方で建設事業はするな。おかしいじゃないですか! われわれは丁寧にやっているじゃないですか!
(中尾市長がムキになって語り出すが、時間切れで関谷議長が制止)

 「市長通信」実行できず興奮 中継は最高視聴率

 中尾市長はこの日の朝8時過ぎに市職員らに送信した「市長通信」(第697号)のなかでつぎのようにのべていた。「おはようございます。今日のことば。“自分の成長を願うなら、避けて通るべき困難はない”。今日から一般質問です。議員には色色な方がおられます。今日のことばのような気持ちを持って平常心で向かいます。中には変な議員、変な質問があるのですが、なるべく興奮せずに対応します」と。リングに上るボクサーのような緊張した心境を伝えていた。しかし興奮してしまった。
 なお一般質問の模様は市役所関連職場ではインターネットで中継を見られるようになっているが、本池議員の一般質問は関心が高く最高の視聴率となっていた。
 

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