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白紙撤回求め緊急署名
下関・新博物館計画
           地域・職場でいっせい開始  2005年6月11日付

 「新博物館の白紙撤回を求める署名」が10日から、市民有志の手ではじまった。「新博物館の白紙撤回を求める会」が立ち上げられ、署名簿が印刷されて、市内の地域や職場へと持ちこまれはじめている。展示内容もないのに108億円もかける新博物館にたいして、市民のなかから「箱物づくりが先行したデタラメな計画」「既存の博物館を充実させるべきだ」「教育や福祉を切り捨てるな」など世論が噴き上がっていることにこたえたものである。市議会(小浜俊昭議長、104人)は17日には総務委員会、今月末には本会議で採決しようとしており、緊急署名がはじまったことで判断を迫られることになる。
   
 展示物なしの箱物先行
 署名の呼びかけ文では、「市ではじめてとなるPFI方式といわれるが、博物館および立体駐車場の建設費と、20年間の運営費で108億円にもなり、市民に重い負担となってのしかかってくる。コストが安くなるといわれるPFI方式が直営方式より、コスト高になるという現象も起きている」として、市立美術館の倍以上のコスト高になっていることや、土井が浜人類学ミュージアムの例が上げられている。
 つづけて「何を展示するかもはっきりしないまま、豊関合併直前のかけ込み議決で、箱物の建設計画だけが先行したものである」としている。「市は、全国的に歴史的価値の高い東行庵の施設整備を怠り、高杉晋作の貴重な史料を散逸させた。高杉が挙兵した功山寺にある現在の長府博物館や、東行庵など既存の博物館を充実させることこそが、全国に誇れる郷土の歴史と先人の業績を、現代に受け継ぐことになる」と、江島市長と市議会にたいして、市民の声に耳を傾けて、同計画を白紙撤回することを要求している。
 署名運動の立ち上げにかかわった市民の一人は、「いったん建てたらとりかえしがつかなくなる。20年間にわたり、年間で5億円以上の合計108億円という金が、よそに吸い上げられていくということだ」「運営費も建設費も、類似施設の倍かかっており、あまりにデタラメな金額を提示している。コストが安いはずのPFI事業なのに、直営でやった方が、はるかに低コストになる。既存の施設を充実させるなど、できることがあったはず。こんなデタラメな税金の使い方があるのかということを、知らせていかないといけない」と、市民世論に呼びかけていきたいと意気ごんでいる。
 長府地区の市民は、「展示するものがないのに、長府庭園にも不釣りあいな箱物をつくってしまえば、ぶち壊しになってしまう。20年間も支払いつづけなければいけないものを、急いで決めようとするところに、不透明なものがある。市長選で江島市長が19%しか得票率がなかったのは、そうした市民の怒りなのに、改めるどころかひどくなっている」と、チラシや署名簿が届けばすぐに配る準備をしている。展示内容がないまま、箱物づくりだけが先行していることは、広範な市民の怒りを買っている。とりわけ東行庵の高杉史料を守るための、空調設備などの簡単な施設整備はおこなわず、市民に10万人の署名を集めさせておいて、萩に散逸させたことが怒りをもって語られている。
 あるかぽーと開発問題をかかえる商店街や自治会関係者のあいだでも、「なにかできることはないかと待っていた」と歓迎されている。アルマイト食器をかえさせる力を集めた母親のなかからも「とりくみたい」と、教育予算を充実させる課題と結びつけてとらえられている。また不透明なPFI事業にたいして、「地元発注をせよ」と要求している地元建設業界からも、期待が寄せられている。
 「新博物館の白紙撤回を求める会」の連絡先
 事務局 下関市赤間町5―14
 電話 0832―23―5540
 世話人 兵頭典将

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