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「米国は核持って帰れ」が圧倒  
広島・反響呼ぶ宣伝カーの訴え
              「広島市民の思い」と共感    2006年8月4日付  

 広島市内で連日つづいている原水禁全国実行委員会の宣伝行動は、広島市民から圧倒的な共感を集めている。宣伝カーでの訴えは、アメリカによる原爆投下によって20数万の命を無残に奪われた日本がふたたび戦争をやる国になっており、北朝鮮のミサイル問題はアメリカが圧倒的軍事力で脅しつけていることが原因であるのに、「先制攻撃せよ」と大騒ぎする政府やマスコミはかつて日中戦争に突入させた時と同じことをしており、無残な敗戦を味わった日本国民は2度とだまされるわけにはいかないこと、しかも、米軍再編で広島湾を核攻撃基地にする計画をすすめるなど被爆地への冒涜をやり、日本はアメリカの盾となって報復を受け、アメリカは安泰というバカげた事態となっていることを指摘。アジアの平和勢力と団結してアメリカへ核廃絶を迫る力を強めること、「アメリカは核をかついで帰れ!」という日本民族の意志を示す8・6広島集会への結集を呼びかけている。

 「私も同じ思い」と
 この訴えを流しながら2台の宣伝カーが市内中を走りまわり、2、3日には市中心部の福屋本店前(八丁堀)、本通商店街(紙屋町)、パルコ前(紙屋町)、西広島駅などでは宣伝隊が街頭署名活動をおこなった。また、この訴えをチラシに刷って配布し、集会参加と協力を訴えた。
 宣伝隊が街頭に立つと、訴えをじっと聞いていた市民が「わたしも同じ思いです」「がんばってほしい」と語りながら次次に署名に応じ共感をあらわした。約1日半の街頭署名で320人の署名、2万3000円のカンパが寄せられた。
 署名に応じた年配男性は、十日市で被爆したことを語り、「最近は日米協力といわれるが、家族を殺されたわたしたちはいまでもアメリカが憎い。あれだけの市民を殺して何の責任も取らないとは何ごとかと思う。いまでも胃や内蔵の手術をくり返している」と語り、「アメリカを責めないで、北朝鮮で大騒ぎする小泉はほんとうに恥さらしだ」と語った。
 本通りで受け取ったチラシを読んでいた70代の被爆婦人は、「わたしも原爆にあい、戦後は日本がいつか独立することを願って復興に努めてきた。マッカーサーが広島にきて100b道路を作ったりして、アメリカは広島の憎しみを消そうとしてきた。知らず知らずのうちに金融機関までアメリカに征服されている。このあたりも外資系の店や外人ばかりになった。暴走族の子どもは取り締まられたが、岩国からきて若い娘を相手にやりたい放題する米兵は、取り締まられない。広島でもハーフの子どもが多いのに驚いている。黙っていたら、日本という民族はいつか消えてなくなるのではないか」と語った。
 さらに、「退職後に年金を削られてやっていけないから再就職したら、また課税対象にされた。働いても働いても実らない。小泉はひどい。政治家が金儲けしか考えないから、子どもの教育もデタラメになった。誰がみてもおかしいとわかるのに、なぜこれを変える運動が起こらないのかとずっと思ってきた」と語り、署名、カンパを寄せた。
 中学生のとき被爆した70代の男性は、「あの時のことはずっと忘れたいと思ってきたが、毎年の官製慰霊祭の生ぬるさを見るたびに腹が立ってしかたがなかった。この訴えがいいので応援したい」とカンパを寄せた。
 宣伝カーに近づいて「連日ごくろうさま」と声をかけてきた70代の婦人は、「わたしの身内も原爆で殺され、今日は慰霊碑に花を供えてきたところ。団体などには入っていないが、広島に近い岩国基地の問題は気になっている。がんばってくれるのはほんとうにありがたい」と語り、スタッフの手にカンパを握らせた。
 情勢のきな臭さを敏感に感じ、すすんで署名をしていく現役世代や青年、中・高校生の姿も目立った。
 福屋本店前で宣伝カーの訴えを聞いていた30代の母親は、「最近は北朝鮮、北朝鮮と騒いでいるけど、北朝鮮が核兵器を使ったわけではないでしょ。それを原爆を落としたアメリカとか日本政府が責めるのはおかしいと思う」と語り、2人の子どもたちにも署名をさせた。
 すすんで署名のペンを握った50代の女性は、「日本はアジアのイスラエルになってしまっているじゃないですか」といってカンパをし、「この宣伝をみんな聞いているからがんばってほしい」と笑顔でスタッフをねぎらった。
 20代の男性は、「アメリカは戦争をしないとやっていけない国になっている。世界中で人殺しをして金儲けをして、その被害にあった国はみんな貧乏のどん底にされている。こういう国がいちばん悪い」と語り、友だちとともに署名を記した。
 高校生たちも集団で署名をし、「世界中で戦争が増えているけど、イラクでも石油がほしいからといってアメリカが無差別に攻撃しているからだと思う。戦争が増えている理由について学校では1つも教えてくれない」「小泉はアメリカの戦争に協力するのに、北朝鮮のことではなぜあんなに騒ぐのかと思っていた」「被爆した祖母がずっと“アメリカが憎い”といっていたが、これまでそういう主張をみたことがなかった。この訴えは祖母の気持ちと同じですね」など思いを語り合いながら、署名のペンを回しあい、「できることはありませんか」といってチラシを数枚持ち帰る学生もみられた。

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