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法人税引下げ消費税増税画策
鳩山政府が経団連提言具体化
               米国に貢いだ財政の穴埋め    2010年4月21日付

 日本独占資本の総本山・日本経団連(御手洗冨士夫会長)は13日、「成長戦略2010」を発表し鳩山政府に消費税率の10%以上への引き上げと、法人実効税率の引き下げを要求した。鳩山政府はこの意向にそって消費税増税論議を強めている。これに対し「空前の失業と貧困を押しつける一方で、アメリカに金を貢ぎ、無差別にしぼりとる消費税増税は鬼畜の暴挙」(下関市東部・食料品店主A氏)との怒りの声が上がる。
 経団連の提言「成長戦略2010」は、鳩山政府が6月に策定する「新成長戦略」や「中期財政フレーム」に反映させることを要求している。
 提言は、「税制改革」について、「消費税率を一刻も早く引き上げ、所得税の基幹税としての機能を回復し、法人税への過度な依存を改める」ことが必要と強調。消費税については「2011年度から速やかかつ段階的に、消費税率を少なくとも10%まで引き上げていくべきである」と要求している。上げ幅を「毎年2%ずつ」上げることを例示。さらに2020年代半ばまでに「10%台後半ないしはそれ以上への引き上げ」を要求している。
 また、所得税についても、給与所得控除、配偶者控除、公的年金等控除の見直しを求め、これら控除の廃止・縮小による増税を要求している。
 一方、法人税については法人実効税率の引き下げが、「成長戦略の必須の柱」と位置づけ、現行約40%の「実効税率」を、30%程度に「早期に引き下げるべきである」と強調している。すでに法人税率は30%に引き下げているが、法人事業税など地方税を含めた負担率引き下げである。
 消費税による大衆収奪の徹底した強化で、法人税を引き下げる「税制改悪」は、財界と政府の一貫した政策である。
 消費税導入前の法人税率は42%だったが、消費税率3%で導入後の1990年には法人税率を37・5%に引き下げ、消費税率を5%に引き上げた98
年には法人税率を34・5%に引き下げた。さらに99年には「定率減税」実施を口実に、法人税率を30%に引き下げた。
 「定率減税」は2005、06年度で廃止、労働者、勤労人民に大増税を押しつけたが、法人税率は30%に引き下げたままで今日に至っている。この間、地方税である法人事業税の税率も大幅に引き下げた。さらに、億万長者のための所得税最高税率の引き下げも70%から50%以下に引き下げたままである。
 この結果、2006年度までの実績で、高齢者から子どもまで全国民からしぼりとった消費税収の累計は188兆円、一方で法人三税の減税分累計は159兆円にのぼっている。事実は、国家財政の法人税減収分を消費税で穴埋めしてきた。消費税導入・増税の口実としてきた「高齢化社会」や「福祉」が、まったくのペテンであったことも、介護保険制度改悪、医療費3割負担、後期高齢者医療制度などの体験によって、全国民の共通認識となっている。
 鳩山政府の仙谷国家戦略担当相は13日、閣議後の記者会見で、鳩山首相の4年間、消費税率引き上げ凍結方針に関して「今の税収のままなら、(財政的に)大きな壁にぶちあたる」とのべ、早期の増税に向けた方針転換が必要との考えを表明した。
 仙谷戦略相は次期衆院選について「歳入改革を掲げて選挙しなければ、国民に甚だ失礼だ」と、消費税率の引き上げ幅を争点とすべきと強調。そのうえで、「衆院の解散時期との関係が当然問題になる」と、消費税増税解散で時期を早める可能性に言及した。さらに、6月に財政再建の数値目標を策定する「中期財政フレーム」「財政運営戦略」に、消費税増税を「なんらかの格好で書かざるをえない」と指摘した。

 米国に貢ぐのやめよと話題 怒りの声広がる

 財界・政府の消費税率引き上げ策動に対し、強い怒りの声が上がっている。下関市東部の野菜店主A氏は、「生活保護世帯を含め無差別に重税でしぼりとる消費税増税は封建大名以上の鬼畜の暴挙だ。1000円の買物で100円の税金をとられたら商売が成り立たない」と話す。続けて「先日報道された厚生労働省の推計によると、2007年時点で生活保護基準以下の所得しかない世帯が705万世帯にのぼり、日本の全世帯の約15%におよんでいる。アメリカいいなりの小泉改革によるものだ。これがリーマン・ショック後の2009年には2割に迫っていることは必至だ。財界だけが肥え太り、消費税増税で無差別にしぼりとることはまったくの棄民政策だ」と力説した。
 消費税は低所得層ほど重い負担となる逆累進課税である。現行の税率5%で、年収250万円以下の階層の税負担率は4・2%であるが、年収1250万円以上の階層は1・5%と3分の1の軽さである。消費税率が一〇%に上がれば、この格差がさらに大きく広がることは明らかである。
 下関市西部の精肉店主B氏は「政府はエコ減税・補助金まで出してトヨタなど大企業をボロもうけさせ、恩恵を受けるのは車が買える者だけ。車も買えない低所得世帯は3割以上を占めている。低所得世帯ほど重い負担となる消費税大増税でアメリカや大企業に貢いだ財政の穴を埋める。こんな恥ずべき為政者がどこにいるか。真先にアメリカに金を貢ぐことをやめろ」と強調した。

 

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