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表面は暴走、内実は落ちぶれ
安倍代理の江島下関市政
             植民地型の独裁・略奪政治    2008年8月13日付

 1995年の初当選から13年が経過した安倍代理の江島市政は、箱物三昧に初物趣味、外務大臣よりも熱心と思われる海外出張、全国に先んじた学校統合や保育園廃園、老人福祉切り捨てや諸諸の「効率化」など、ヒステリックに突っ走っている。「自由競争」「市場原理」などと称して、民意とか住民同意などクソくらえで、“独裁国家”そのものである。その強硬姿勢は強いことの表れではなく、弱体化の表れである。市民を搾り取り放題だが、市民を疲弊させてきたことが安倍代議士の落ち目ぶりの根拠となっている。暴走すれば市民は怒るわけで、どっちが強いか、市長選や衆議院選を前に市民の関心は高まっている。

 何もかもゴリ押し調 角島保育園の廃園も川中中学問題も
 8月臨時議会で、豊北町内4カ所の市立保育園を廃園にする議案が出され、わずか3日間の日程で強行採決した。来年春に滝部に新設する幼保一元化施設に、豊北町内の保育施設(市立)を1カ所集約するもの。角島からは存続を要求する行動がくり返され、地元同意がまったく得られていないにもかかわらず、飼い猫議会はビックリするような荒技をやってのけた。
 父母らが計画の撤回・見直しを求めてきた川中中学校への教科教室導入に関わる建設議案もごり押し可決。長年の懸案事項を2つ片付けた江島市長と議員連中は、オリンピックで沸いている中国へと外遊に旅立っていった。
 農漁村地帯の豊北で、保育園は私立保育園1カ所と新設する幼保施設の1カ所のあわせて2カ所になる。「どちらでも構わないから好きな方に通いなさい」といわれても、通園距離は少少でない。町内の面積だけでも169平方`bにおよぶ。旧市内ほどの広さで2カ所の保育園となる。働く親たちの就労を支援する機能なのに、「経済効率」が数値化されて剥ぎ取られていく。少子高齢化・農漁村崩壊をあえて促進するような事態が進行している。
 父母らが廃園計画を聞かされたのは昨年春だった。豊北町政が答申でうたっていた程度で、その後合併して「幼保一元化施設」に話が膨らんだことなどほとんどの住民は知るよしもなかった。ところが水面下では地元説明会を開催するよりも先に建設事業の手続きが先行するなど、勝手に動いていた。
 存続を求める声が上がったのは角島地区で、漁業者が多い特性もあって父母らの思いは切実なものだった。すぐさま島民の91%が応じた存続要望署名を提出し、昨年9月議会には請願も提出した。ところが、母親数人が保守系会派の議員に呼びつけられて請願内容が書き換えられ、“存続”の文字がかき消された「合意を得た上での統廃合を要望します」へとすり替わった。議員どもが親切ごかしで、たぶらかしをやったのである。
 請願は可決されたものの、いっこうに話し合いは持たれず、やきもきした父母らは何度も本庁担当課に問いただした。しかし高圧的に「決定事項」を押しつけられるばかりで「話し合いを持って欲しい」と要望すると「存続を主張する限り意味がないので話し合うつもりはない」と、門前払い。今年に入って、再度2万人(うち豊北町内が有権者の3割にあたる約3000人)の署名を提出すると、「筆圧が一致しており疑義が生じる」などと難癖がつく動きにもなった。
 存続運動が盛り上がりはじめると、ぶつけるようにして廃園を前提にした「豊北地域幼保一元化施設早期建設についての要望書」が、豊北町振興協議会代表らの連名で提出され、執行部が「合意は得ている」と開き直った。その結果、要望を出したメンバーのなかの1人(元議員)が施設建設の2億円を受注した。
 8月臨時議会をまえに角島の全13自治会の会長が連名で強く存続を求めると要望を出し、地域としての意志を明確に示した。しかしこれも無視。地元同意がないことを確認しての強行採決となった。
 「来年は6人の出産予定がある。園児の数が10人以下になるのはずっと先のことで、自分たちに続く若い世代が、今後もさらに角島で後継者育成に励んでいく。そのためにも保育園が必要」「地元に安心して預けられる施設を残して欲しい」という父母らの訴えは、最後まで聞き捨てにされ、豊北町全体の保育園運営にかかる2億円が「もったいない」といっていた議案を押し切った。行政手続きにおいて、“地元同意なし”で突っ走るのも異常事態である。
 角島保育園の事例は氷山の一角で、いまや何もかもがごり押し調。川中中学校に、アメリカでさんざん失敗した教科教室型を導入する問題もしかり。これは、学校建設が3割増しの予算になって、土地代・建設費の総額は50億円を超える。「従来型でいい」とPTAや地域は主張してきたものの、何をいっても聞く耳なしで、全国でも最大規模を売りにして強行。文科省から歴史認識偏向のキャリアが教育長に天下り、今後は小中学校を3分の1ほど統廃合で整理するといっている。教育の場を金銭的な損得原理でごり押しするのである。

 特定企業には箱物三昧 「金がない」というが
 しかし一方で「お金がなくて困った、困った」といいながら、特定企業による箱物利権は市長の好き放題。「江島と疋田が要求するリベートは3〜10%」といった業者間の話もくっつきながら、当たり前のようにまかり通る。だから市民は怒っている。市・県民税はしっかり値上げされ、年金からも人の財布に手を突っ込むように巻き上げていくのに、くだらない事業に使い果たされていくのである。
 新市庁舎、新博物館、社会教育複合施設、ペンギンハウス、犬猫安楽死施設、梶栗駅、長府駅、下関駅等等、嫌気がさすほど。800億円近くをぶち込んでいる人工島は使い道がさっぱりわからない。
 今年に入って江島市長が目玉事業として躍起になっているのが新市庁舎建設。「100年に1度のイベント」といっている。建て替えは、決定事項にして、場所をどこにするか決めると騒いできた。現在地、幡生、新下関地区のどこに建てても200億円を使うと決めていて、合併特例債の450億円は放蕩息子の“お小遣い”のようになくなっていく。現庁舎のつくりは頑丈で、補強すればまだまだ使えるという声は庁舎内でも多い。
 1億円かけて「住民投票をやる」といったが相手にされず、それならば住民アンケートをとるのだと1200万円かけて市民に問うた。9月議会までに候補地を選定するといって、住民説明会も34カ所で開催した。しかしながら、聞きに来た聴衆は1900人で全市民の1%にも満たない。住民アンケート調査の回収率は14・3%で、市報に混ぜて12万5000枚配布したうち、戻ってきた回答は1万7885枚だった。笛吹けど踊らず、だれがどう見ても市民がそっぽを向いて相手にしていない。しかし、江島市長は「非常に高い回収率」「(無回答の86%については)市長に一任されたのだ」といってはばからない。
 廃案になったのち、復活議案として遠慮なく出てくるのも特徴である。
 10年がかりで進めてきた海峡の一等地であるあるかぽーと開発事業は、安倍代議士の出身企業である神戸製鋼所が取り仕切っていた。しかし神鋼は当時200億円近く下関市発注の箱物事業を独り占めしていたことへの批判が高まり、後ろに引っ込んだ。引き継いだのが江島市長の仲良しである政治ブローカー・疋田善丸氏の同級生で、安倍縁故企業のみずほ銀行が不可解な融資を申し出て、スーパーイズミ誘致というおかしな計画に変貌。市民の怒りを買って、さすがに議会でも否決に追い込まれた。大型店問題もさることながら、事業の全貌としてはみずほ銀行の土地利権だった。
 廃案は市長不信任にも匹敵する。ただ、今年に入って懲りずに市長主導で動き出した。市有地を民間企業にどうしても売り飛ばしたいようで、事業説明会から2週間程度という異例の短さで実質の公募締め切りをやってしまった。事業者の決め方も、下関では“究極の官製談合”とまでいわれるようになった「総合評価方式」である。市長周辺が点数を付けて決めるのだから、恣意性がフルに働いて当然である。工事がストップしている社会教育複合施設も、このやり方で三菱商事(安倍代議士の兄が中国支社長)に決めて、疑惑の裁定は裁判にまで発展した。
 そして再チャレンジの今回も、ほとんどの業者は排除され、限られた4社のエントリー企業のなかから開発デベロッパーを「選定」している最中。「公募委員会の決定も待たずに某社が関連業者に正式見積もりの提出依頼をしている」といった噂も飛び交って、市民は辟易している。任期中に事業者だけは決めたいようで突っ走る。
 1年間のうち公務日の約半分を「出張」や、海外旅行で遊び回り、サンデンに600万円プレゼントしてロンドンバスを走らせたり、8000万円かけて巌流島をライトアップしたり、趣味であるマラソン大会に1億円かけたり、安倍代議士夫人のお友達ということで、奥田映画館(シーモール内)に年間290万円も貢いだり、文化振興財団の理事長に女房の安藤和津氏をつけて法外な報酬をプレゼントしたり、好き勝手も度が過ぎる。本来なら市政を監督するべき議会も、いっしょに右習えで野放しである。

 ODA利権と同じ方式 まるで発展途上国
 市民は「下関市政を私物化して略奪商売をやっている」との実感を深めてきた。安倍代理の市長や周辺の汚れ勢力が、自分の持ち物のように扱っているのである。おかげで、下関市の借金は雪だるま式に膨れあがって、一般会計、特別会計をひっくるめたら約2600億円になった。
 最近、中央政界でパシフィックコンサルタンツがやり玉にあげられている。ODA利権に深く関与している国内最大のコンサルタント企業で、下関市政とも深い関係を結んでいるといわれる企業である。
 下関では市外大手の談合疑惑事業とか、巨額抜き取りの官製談合疑惑が生じた事業など、コンサルタント・アドバイザリー業務のほとんどは安倍事務所の息がかかったパシフィックコンサルタンツ1社に集中委託されてきた。地元業界では「パシコンに頭を下げないと下関の仕事はもらえない」と話されるほどである。
 三菱商事が受注しようとした社会教育複合施設の基本設計や、あるかぽーと開発、立体駐車場、約60億円から28億円へとビックリするくらい建設費用が圧縮されたし尿処理施設、中心市街地活性化の基本計画策定など、大きなものから小さなものまで総なめ状態である。
 中南米のコスタリカ、グアテマラ、エクアドル、内戦後のボスニア・ヘルツェゴビナでのODA事業で、水増しや流用などによる不正が摘発されたり、最近は旧日本軍が中国各地に残した化学兵器を処理する施設を、日本政府が全額負担(08年までで780億円)して建設する事業でも不正が摘発され、ベトナムの高官を賄賂漬けにしていたのも摘発された。
 開発途上国に道路や港湾、発電所やダム、鉄道などを援助するODA事業は、日本のコンサルタント企業などが開発途上国を物色し、発電所やダムなどの計画を立案。それを現地国の高官を抱き込んでその政府の計画にさせ、日本政府にODA援助・借金を申請させる。日本政府がそれを受けて対応する企業が青写真通りに受注するというもの。現地の高官に賄賂がわたり、日本の政治家が抜くということも問題になってきた。そして途上国が苦しい返済をしていく。ゼネコンや政治家の懐が肥えて、難儀するのは現地の住民である。
 「まるでそっくりではないか!」といわれるのが下関で、特定業者に有利な設計を描けば過大見積もりで大手が落札という、ODA利権で培ったノウハウが発揮されていてもおかしくない。ベトナム高官は30億円の事業を便宜して9000万円の賄賂をもらったが、下関のリベート相場はどうなっているのか、だれに渡っているのかということになる。
 安倍晋三氏の祖父である岸信介元首相は、戦後賠償がらみの海外利権で有名であったし、父親である安倍晋太郎元外務大臣もODAかかわりが大きかった。江島市長自身も海外プラント企業の出身で、ODA方式は熟知している関係である。市民の役に立たない施設をやたら高い値段でつくりたがるのはなぜなのか、途上国での略奪政治と何がどう違うのか、パシフィック社の悪事が表沙汰になるほど、疑問は募るばかりなのである。下関を略奪の対象にされたらたまったものではないし、街が疲弊するのは当たり前である。
 東京やアメリカ育ちの外来者が発展途上国を搾り上げるように、とにかくぶっつぶしてしまう。それを市場原理・自由競争と称して大インチキでやってきた。下関市政は、市民の市政というのは形もなくなり、実態はアメリカを崇拝する外来者・侵略者が独裁的に支配する植民地総督府といった方が当たっている。選挙をやったら、自民党だけではなく、労組連合から公明党まで安倍派与党としてあらわれ、市民がものをいえない独裁体制をとり、植民地略奪政治がやられているのである。

 下関食潰し自分が衰弱 安倍代議士も落目
 民意無視の暴走と好き勝手な下関食いつぶし。これに造反する勢力と見なすや安倍事務所が古賀敬章氏みたいに経済的にも抹殺して対抗馬が出ないようにする。選挙に勝つには、相手がいないようにし、選挙にならないようにすればよいというわけである。究極の選挙妨害、選挙違反である。衆議院選挙も、民主党鳩山氏は山口四区で安倍氏への対抗馬を出すといったが、地元の加藤県議などは安倍派に逆らって出す度胸はない。
 安倍氏は北朝鮮「独裁国家の制裁」が売りであるが、下関市政こそ独裁政治であり、「安倍氏に制裁して欲しいもんだ」「自分で自分を制裁するだけでいいのに」といっている。
 最近下関では、安倍晋三氏が町内の小さい祭りや五〜六人しか集まらないところに現れているのが話題になっている。「エライ人だ」と口にする人もいるが、「落ちぶれたな。哀れだな」という感想も広がっている。江島市政もどう見ても末期症状に陥っている。4年前の得票率は19%で、スタート時点から安倍元首相の末期の支持率よりもひどい。
 市民の中では市長がひどい顔つきになっていることが話題になり、庁舎内では市長のヒステリックぶりも話題になっている。
 安倍代理の暴走市政で、「何をいっても聞き入れない」「何をやってもあきらめるしかない」というのが、飼い猫議会の議員連中が市民にふれ回ることである。これは議員連中が市民の役にはひとつも立たないことを意味しているだけである。
 安倍代議士にしろ、林防衛大臣にしろ、江島市長にしろ、その力の源泉は市民の力である。下関をさんざんに食いつぶし、下関を疲弊させた結果、自分たちが衰弱化している関係である。さらに、政治家たるものは、ウソやはったりであっても、市民の支持を得て市民を動員できないのは、劣化もいいところである。現実はどこからどう見ても市民あっての市長や代議士であり、市民から見捨てられたら終わりという関係である。
 衆議院解散と総選挙が迫り、来年3月には市長選がある。いくつか上がっていた対立候補の名前は自然消滅の格好となっている。しかし市民は黙っているわけにはいかない。議会はもともと、市民が運動をやって締め上げなければ動く代物ではない。直接の民主主義、市民の運動を強力に起こすことが暴走の略奪市政を懲らしめる唯一の力である。

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