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岩国基地労働者が第二波24時間スト
                蘇る労働者の自信      2007年12月3日付

 米軍岩国基地で働く全駐労山口地区本部(980人)の労働者たちは11月30日、24時間ストライキを決行した。第1波(4時間)、第2波(24時間)のストをたたかった労働者のなかでは、基地を動かす労働者の力と、市民の支持に確信が強まっている。ピケに参加した組合員からは、日本人をばかにしきった米兵の態度と、税金によって贅沢三昧をする姿、卑屈な日本政府の様子が語られる。労働者たちは、「基地の実態が日本の姿。これを全国に伝えてくれ!」と口口に話した。

 基地内米兵は贅沢三昧 日本の税金を使い放題
 第2波ストは午前5時半から開始された。組合員たちは、4時間交代で正面ゲート、門前ゲート、業者搬入門に詰めた。前回ストでは、「1回目だから」「米軍は従業員に同情的」(役員)などという理由で、基地の基本機能は動かしていた。しかし今回は、「協定」で提供することが決められているセキュリティや消防、ユーティリティー、食堂に至る基地の全機能でストを拡大。「米兵は旨い物も食べられず、粗末な野戦用の食事でもしてるのだろう」と語られ、毎日爆音をとどろかせる戦斗機も飛ぶことはなかった。
 第2波ストを前にして、「国があまりにも労働者をばかにした態度を取っている」ことへの怒りは強く、組合員・非組合員にかかわらず、ストへの協力呼びかけが徹底された。ピケ参加人数も第1派から倍増。物流から施設管理、戦斗機への給油、食堂の婦人、宿舎の管理まで、180人以上が参加した。
 集まって話をしていた若手労働者たちは、「前回は“段階がある”“米軍は味方”のような話もあり、あまり徹底されなかった。でも国は、なにをいっても聞かない姿勢だし、米兵も“アメリカは激しいのに、日本のストはおとなしい”などとばかにしていた。それなら、徹底的にやろうとみんな張り切っている」と話す。
 また、「どの部門でも、日本人労働者がいなければ基地は動かない。この状態を続けるなら、米軍が身動き付かなくなるぐらいまでやる覚悟ですよ」と明るい表情でいった。
 若手労働者の1人は、「基地に入れば、日本とアメリカの関係がよくわかる。学校では平等とか対等、立派な国と習ってきたが全然違った。従業員と米兵の関係も、上司と部下というものではなく、都合のいい使用人のような扱い。植民地状態を実感することが多い」と語る。
 そして、「日本人の給料を削るというが、米軍再編には3兆円、思いやり予算は2000億円というし、防衛省の汚職事件のように政治家や業者が好きなだけ儲けている。グアム移転でも、本当は1軒2000万円もかからない住宅が、政治家とゼネコンが関わると9000万円に跳ね上がったと聞いた。国も無茶だし、マスコミも基地労働者が不当に儲けているようなデマを流す。米軍再編で岩国は兵糧攻めにされているが、同じ問題だ」と話した。
 労働者からは、占領者意識丸出しの米兵の様子、日本の税金を湯水のように使った贅沢ぶりが、基地従業員の給料削減や消費税などの大増税と対比して、憤りを込めて語られる。「基地の中は、一般の人が驚くようなことばかり。実態を広く知らせてくれ」と話された。
 日本人労働者に対しては、「頭からばかにしきっている者が多い。表面上優しい人物もいるという問題ではなく、根がそうなっている」とか、「学校や親から、“日本は敗戦国、アメリカは戦勝国”と教えられて育っているから抜けることがない。初めて日本に来た米兵が1番程度が悪く、あまりひどいことをして痛い目にあうと少しおとなしくなる」などが語られる。

 日本語話させぬ米兵も 悪口言われる事恐れ
 従業員の1人は、「基地内では日本人同士であっても“ここは、アメリカの領土だ。日本語をしゃべるな!”と命令してくる米兵もいる。そんなことをいっても、仕事にならないし、腹も立つからわざと日本語でしゃべる。最近はフィリピン系の従業員も多い。米兵は、言葉の意味がわからず、全部悪口をいわれていると思い恐れている」と語る。「日本にいるなら少しは、日本語の勉強をしろ」と思うが、「米兵には英語で話すのが当たり前」の人間が多いという。
 「使用人・召使い」感覚の米兵もおり、思い通りに仕事が動かなければ、「制裁」といって殴ったり罰を加えたりもする。「やかましい規則にはめ込んで日本人イジメを楽しんでいる者もいる」という。また、基地内では家族や退役者も働いているが、「自分が昇給や昇格しようと思い立つと、邪魔になる日本人従業員はすぐ首にしたり、配置換えをしたりする。人事課も当然のように動かしている」と語られた。
 なかには、「わしらは戦争だけ。それ以外の雑用と金を出すのは、全部日本人で当たり前」といい放つ兵隊もいる。50代の労働者は「基地内のゴミは、分別ではなく、ビンもペットボトルも、紙もすべて一まとめで袋に入れてある。その分別を日本人がやる。将校クラスは広い庭を持っているがその手入れも日本人。掃除をした端からゴミを散らかす者もいる。第1、ゴミの量が半端でない。新しい物でもどんどん捨てる。補充は日本の税金でするから気にすることはない」と話した。
 日本人労働者への扱いで「象徴的」といわれるのが米軍用建物は立派なものばかりなのに、従業員用のまともな施設はないこと。「部署によっては、更衣室も休憩するところもない。あっても男女兼用で、着替えに使えない。トイレにロッカーが置いてあり、そこで着替えたり休憩したりしている。“なんでトイレなのか。ふざけるな!”という感じだ」と語られる。
 労働者のなかでは、「腹が立つことも多いが、なにかトラブルになれば異常に時間を取られるし、国はまともに交渉できず、結局日本人の不利益で終わることも多い。大きな事件だとすぐに本国に逃げる。軍務中だと、いっさい責任は問われてない。だからなるべくトラブルを起こさないようにしている」と話された。

 家賃タダで豪邸で生活 電気・暖房つけっ放し
 40代の労働者は、「贅沢三昧も目に余る」と強い口調で語る。米軍住宅もすべて日本の税金で建設し家賃はタダ、電気・水道・ガスも使いたい放題の状態は以前から指摘されていたが、「家具や電子レンジ、ベッド、冷蔵庫、テレビに至るまで全部が備え付け。第一家が巨大すぎる」という。
 一般米兵の住宅でも、ベッドルームが3つとかトイレが2つとか、リビングルームもダイニングキッチンもある。少し位が上になると、1人部屋にもそれぞれ、バスルームからキッチン、トイレが付いている。「偉い人たち」になると、1軒7、8000万円かけた豪邸のうえに、広広とした庭が付いている。最近は、基地外に住む米兵も増えつつあるが、その家賃も光熱費もすべて日本持ち。「家の構えも豪華」なのだといわれる。
 労働者は、「電気もエアコンも付けっ放し。日本人には、節電しろ、節約しろというが自分たちには関係ない。綺麗な家具なども、新しいのがくるからと、いっせいにブルドーザーでバリバリつぶす。ゴミ置き場は、日本人には買えないような立派な物が捨ててあり、“宝の山”といわれている」と語った。
 婦人の1人は、「宿舎や隊舎を回るとき、いつでも“税金・税金”といって電気や暖房を消して回る。でもすぐに付ける。ひどいのは、運動場を使ってもいないのに、ナイター用のライトや照明を付けっ放しにしている。住宅のなかには、半分も入居していない所もあるが、そこもガンガンに暖房などを付けている。自分が払わないから、感覚がないんですよ。生活も成り立たない人もいるのに、基地にはつぎ込まれている」と話した。
 その他にも、「基地内はすべて空調が行き渡るようになっている。それプラス各部屋にエアコンがある。夏なのに、暖房をかけているし、冬はクーラーや扇風機をつけている。夏にかぜを引く兵隊は多い。だから思い思いに、“暑い”とか“寒い”とか、空調を担当する日本人に電話で怒鳴ってくる。ばかじゃあないか」。
 「デパートのエスカレーター部分の天井はガラス張りになっている。夏になると、直射日光が当たる。暑いのは当たり前だが、また怒鳴る。だいたい、入り口の自動ドアも二重になっておらず1枚だから、人が入るとすぐ温度が変わる。当然のことなのに、日本人へ文句をいう」なども語られた。
 また、退役した兵隊のなかには、全部がタダのため日本に住み続ける者もいる。「それをなんらかの形で国や米軍が雇って、日本が給料を払っている」とも話されていた。
 長年基地に勤めてきた労働者は、「基地が好きで入った人はほとんどいない。外では、ボーナスはカットだし給料は安い。生活ができず仕方なく基地従業員になったような人が多い。みんな働き出して、初めて中身がわかる。アメリカが、命をかけて日本を守るわけがない。米軍には金を出し、日本人は苦しめる。それに私たちは腹を立てているんだ」と語った。

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