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海峡沿い市街地潰し市庁舎移転
安倍代理の江島市長暴走
              下関食い潰しに怒り沸騰    2008年9月22日付

 下関では市長選を半年後に控えるなか安倍代理・江島市長の下関食い潰しに拍車がかかっている。その前には解散総選挙が控え、世の中は世界金融恐慌突入で国も銀行も「カネがない」の大騒ぎになっている時に、“箱物・過激派”ともいうべき散財と無謀な都市改造がやられる。おかげで市財政は箱物への投資的経費、新たな維持費が逼迫して、毎年20億〜30億円が不足するなどキリキリ舞いだ。しわ寄せは市民生活に向いて、効率化と称した保育園・小中学校の統廃合、老人福祉、地元中小企業の切り捨てがやまない。市長選に向けて、かつてなく現職批判の世論が沸き上がっているなかで、新市庁舎の移転問題、あるかぽーと市有地への懲りない商業施設誘致計画、学校統廃合、満珠荘存続など、市民各層のなかでは「あきらめている場合ではない」と行動意欲が強まっている。

 市長選に向けて行動の機運
 江島市長は19日、議会全員協議会に新市庁舎建設予定地を新下関地区にすると表明した。市街地のスクラップ&ビルドといわれた役所移転が、明確な都市計画のビジョンもないまま本格始動というわけである。本年度中に基本計画をまとめて道筋を付けるプランのようで、議会手続きも動かす気配になっている。
 予定地は秋根記念公園・東消防署勝山出張所の敷地で、隣接のガソリンスタンドやアカマツ興産が事務所を置いている土地も買い取る算段。市長の構想では、秋根記念公園の地下を2階層の駐車場にすることで公園は残し、消防署建物を解体して本庁舎を建設する予定になっている。南部町にある市消防本部を現在の勝山公民館敷地に移転するのにともなって、勝山支所・公民館の建物を解体して、あらたに消防本部と公民館機能を併せ持った合体施設も建設する。また東消防署勝山出張所に置かれている消防訓練センターは幡生ヤード跡地に移転して防災センターの設置を検討するとしている。市庁舎だけでなく箱物三昧である。
 予定地の目の前を走る片側2車線道路は、地価が高騰している川中・伊倉区画整理地に直線でつながり、県内最大規模のイズミ・ショッピングモールなどともご近所様になる。その周囲には、だれが買うのか疑問視されるほどたくさんの住宅・マンションなどが建設ラッシュを迎えている。安倍代議士肝いりの都市開発が進行中だ。
 そして現庁舎がある場所は、建物を解体して災害物資の備蓄庫・ヘリポート機能を備えた「防災公園」にするとし、港湾局、観光産業部、保健センターは残す予定になっている。中央消防署は現在地で建て替える。
 江島市長は、「海峡の街」から「防災の街」にするのだと張り切っている。「北朝鮮の潜水艦が攻めてくる」といって全国初の実働訓練をやったこともあったが、国から有事の際の臨検港に名指しされた下関では、防衛省への売り飛ばしも視野に入れてつくられている沖合人工島や、巨大な道路群ともリンクした街づくりといえる。
 市は本年度中に基本計画を策定して、来年度以降に基本設計、実施設計を作成していくことになる。それにともなう予算措置を議会が認めるのかどうかも注目される。最大のハードルになるのは市議会の特別議決で、現在地から本庁舎が移転する場合は、3分の2の同意が必要になってくる。下関市議会は定数38なので26人の議員が賛成しなければ話はまえに進まない。特別議決だけ先延ばしすると、あるかぽーと計画のように、さんざん計画が一人歩きした後に否決となってそれまでの費用も何もかも水泡に帰す可能性もある。

 建設是非の論議は無し 新市庁舎計画の経過
 市庁舎の移転建設問題は、合併協議会の付帯決議として急浮上した経緯がある。合併に伴う最大の問題は「庁舎の位置」でないことは明らかなのだが、なぜか理由付けになった。全国的に見ても、合併したから市役所を移転させるといった事例は珍しい。
 たくさんあった候補地は今春、幡生ヤード、新下関、現在地の3カ所に絞られ、市役所内部では、部長クラスなど27人で構成する庁舎問題検討委員会が選定作業を進めてきた。「甲乙つけがたい」としつつ幡生ヤードを推薦したのが12人、現在地が11人と拮抗し、新下関地域は4人であった。今回の発表について、「聞く耳ないなら、はじめから振り回さないで欲しい」「私たちが論議してきたことは、何だったの?」の声も上がった。
 市議会ではこの間建設の是非について1度も論議したことはない。「場所をどこにするか」=「建設」にすり替わって新下関推進派、現在地推進派、幡生推進派に分かれて利害絡めて引っ張り合いをしている間に、市長は、「住民投票で決める」と言い始め、否決すると「住民アンケート」になった。どこにつくっても“200億円”は絶対に使うということで、幡生ヤードなら50億円近い橋をトッピングしてしまう構想とか、「建設ありき」で突き進んできた。そして最終的に飛び出してきたのが、本庁舎だけでなく付帯する箱物需要をもひねり出した内容となった。
 「民意の確認にこだわった」住民アンケートの集計では、約12万世帯に問うたところ、回答があったのは1万8451枚(回答率15・4%)。そのうち新下関区域を希望したのが7448、現庁舎区域が6466、幡生区域が3858となった。新下関地域では、「住民アンケートに新下関を希望して提出しよう」の運動がやられ、それが現在地との僅かの差につながったようだ。ただし、全世帯数から換算すると新下関地域の希望者は6・2%である。その他の93・8%は、そっぽを向いたり、希望者とはいえない状況だ。江島市長は無回答の約85%については「市長に一任されたものと見なす」と都合のいい解釈。
 水面下では、9月12日に議会の保守系会派所属の主要メンバーが“飼い猫サミット”をやった結果、「勝山移転で議会の頭数は揃う」と判断して江島市長の19日発表につながったのだ、という声もある。そのように吹聴している議員がいる。ただし、支持者を含めた全市民が容認するかは別問題。事が事だけに、広範な市民論議が活発化することは必至で、とりわけ中心市街地のスクラップ化にたいする懸念は強い。中心市街地の機能をわざわざ分散させて、移転させる意味が誰にもわからないのである。
 なお、新下関地区では、元公明党市議が旗振り役をしている「ふるさと勝山のあすをつくる会」が誘致運動を進めてきた。現役の市議会議員のなかでは「日共」桧垣議員や石川議員が名前を連ねている。「日共」議員集団も、市民の反対の力をねじ曲げてあきらめに導き、議会への圧力を回避させて、自分たちだけは反対したが多数決を保証する、そして自分たちの手柄にするという姿もかなり評判になっており、どう動くか見物となっている。

 江島市長をやめさせよ 市民の中で大話題に
 市民のなかでは、とりわけ駅前から唐戸地域にいたる中心市街地の住民のなかで、話題が沸騰している。異口同音に語られているのは、「とにかく江島を辞めさせろ」という内容だ。市長選を視野に入れながら、みなが語り合っている。
 商売人の男性は「あるかぽーとにも、廃案になった前計画と似たような商業施設を誘致するといっている。市役所も移転すると、中心市街地の空洞化は避けられない。国や県の官庁も集合して、企業なども支店を置いてきたのに、あえて分散する意味がわからない。下関の街がメチャクチャにされてしまう」と危機感を語った。「市長選の重大な争点になってくる。本来なら議会が暴走に歯止めをかけなければならないのに、いったい何をやっているのかと思う。議会が機能すれば、箱物利権も好き勝手にはできないはずだし、民意が反映されるはずなのに、好き勝手がすぎる」といった。
 中小企業の経営者の一人は「人騒がせだなと思って冷めて見ている。市長選で引きずり降ろした方が早いのではないか。川中の区画整理では、極東建設さんがボロ儲けされたと話題になっているが、この不景気な時代に誰が住宅を買うのかと業界ではみなが疑問に思っている。市も県も道路をつくったりバックアップしてきたわけで、そこに役所を移転して第2の都市創造ということなのだろう。そのかわり、既存の中心市街地は衰退すると思う。とにかく都市計画がないに等しい。誰かさんの利害が先走った街づくりなど、成功するわけがない。議会もすり寄っていくなら江島市長と共に去ってもらいたいし、しっかり一人一人の動きを見ていきたい。下関の将来にかかわる問題だ」と話していた。
 市役所内でも驚きを隠せない人が多い。庁舎については「補強すれば使える」という意見が多く、「箱物がつくりたいだけなのだ」と話されている。「金融恐慌で、世界がどうなるかわからない。のん気に箱物をやっている場合か?」「金がなくて、財政部はヒイヒイいっているのに、新博物館や新庁舎など次から次へとオンパレード。だれか止めさせてくれ」という声が多い。

 箱物のツケ全て市民に 市庁舎にとどまらず
 ハチャメチャな市役所移転騒動が勃発した。しかし市政全般を見てみると、いまやデタラメなのは市役所建設にとどまらない。80億円の社会教育複合施設や新博物館建設、ペンギン御殿、犬猫安楽死施設、800億円を投じて使い道がない沖合人工島、そこにつながる巨大な無人道路群、JRの駅舎等等、これでもかと箱物ができていく。お金がないのに使いまくるので、下関市の借金は2600億円を超えた。しかしこれは江島市長ではなく、市民が肩代わりすることになる。
 切り詰められるのは、市民生活と関わった教育や福祉、地元中小企業が受注する公共工事などである。77ある小中学校を55に統廃合するというのも、経費節減策としては全国的に前例がない。父母らの反発が強まり、各地で説明会が紛糾すると、今度は「30人限定」の説明会に切り替えるといっている。豊北町では広大な町内に置かれた5つの保育園施設(市立)を1カ所に集約してしまった。角島では地元も合意せず存続を要望してきたが、議会もゴリ押しした。老人たちが早期再開を要望している老人休養ホーム・満珠荘は6万8246人まで署名が集約されているが2000人アンケートをとって日帰り施設にするといっている。あるかぽーと開発は、何度も否決された商業施設誘致を懲りずに持ち出す。聞く耳がないのだ。
 下関の現在の状況は、江島市長をバックアップしてきた安倍代議士、並びに飼い猫市議会、公明、連合までが挙党一致で支えてきた、オール与党構造のなれの果てというほかない。果てしもない下関の食いつぶしにたいして市民の怒りはかつてなく充満しきっている。市民は、嫌になって放り投げたりできず、下関で暮らすほかに逃げ場などない。市長選、さらに衆院選とあわせて、政治構造の抜本変革を求める機運が広がっている。

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