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核戦争阻止の国民世論結集
原水爆禁止全国実行委
            米国の原水爆支配とたたかう    2008年4月2日付

 今年第1回目の、原水爆禁止全国実行委員会が3月29日、下関市のからと会館で開催された。会議では、昨年来の原水爆禁止運動をめぐる情勢の発展と、今年の運動課題を活発に論議。とくに、アメリカの原爆投下の犯罪を許さぬ国民的世論がかつてなく高まるなかで、1950年8・6斗争の路線を継承し、日本を再び原水爆の戦場にする策動をうち破る運動を労働者を中心に各界各層の力を束ねて発展させる方向を明確にした。

 独立や「安保」の問題が論議に
 初めに事務局の川村なおみ氏が今年の運動の基調を提案。戦後63年たった今日、アメリカは日本を核戦争の出撃基地にし、米本土への報復攻撃の盾にする策動を進めていることを指摘、「日本人民が先頭に立ち、アジアを中心に国際的に連帯し、原水爆戦争に反対する力をつくることは急務だ」とのべた。またこの8年来の50年8・6型の原水禁運動が、アメリカの原爆投下の残虐性と目的、現在の原水爆戦争計画を暴き、大衆の力でアメリカの手足を縛る力を強めてきたことを報告した。そして「日本人民の苦しみの根源に原水爆によるアメリカの支配があることが明らかになっている。これと真正面からたたかう労働運動、青年運動を先頭に、各層、各戦線が原水爆禁止を中心に独自の運動を発展させよう」と提起した。
 論議ではまず、昨年から各地域でとりくんできた活動の報告が出された。
 広島からは、広島大学や廿日市での原爆と戦争展で、米軍基地増強への怒りやアメリカに追随する日本政府への怒りがこれまで以上に語られていることが報告された。「岩国の市長選をきっかけに、被爆者や戦争体験者の行動意欲が高まり黙っておられないという声が大きくなっている。広島で起こった暴行事件もうやむやにされており“岩国だけの問題ではない”と語られる。広島の会も、岩国の市長選の期間演説に行き、会として岩国基地増強に反対する声明を出して岩国で配布した。岩国市長選後、さらに行動意欲は高まり、日本の独立、“安保”の問題が論議になっている」と、発言があった。
 岩国の活動家も市長選では、多くの市民から「今の社会を変えないとどうにもならない、安保の問題だ」との声が出されたことを明らかにし、「結果は僅差で負けたが“子や孫のためにたたかいはこれからだ”と、衆議院補選に向けて盛り上がっている」と報告した。活動の教訓としては、人人が社会の根本的な変革を求めている状況のもとで、「活動家が目先の改良のことばかり考えていると、人人の思いに応えることはできない」と指摘するとともに、「大きな戦略的な視点に立って、問題の解決を目指していくこと」の重要性を強調。さらに、艦載機移転に賛成か反対かだけで大衆を見るのではなく、深部の願いや直面している問題をつかむ活動へ転換していく意欲を語った。
 沖縄の活動家は「岩国の市長選の日に少女暴行事件が起こり、県民の民族的な怒りが再び噴き上がった。県民からは“基地の縮小や綱紀粛正では解決しない、基地撤去しかない”と語られている」と報告。「基地の根本に安保がある」「コザ暴動のような力を示さないといけない」など、現在の沖縄での基地撤去の世論と憤激の根底に「この間重ねてきた原爆と戦争展の力がある」とのべ、原爆と戦争展をさらに広げて運動にしていく決意を語った。
 原爆展全国キャラバン隊は、岩国市長選での仮面劇で、「艦載機移転に賛成の人も大喜びで、文句をいってきたのは警察と“日共”集団だけだった」と報告。「市民は今の世の中を小手先でどうにかできるものではないと思っている。売国政治を実感をともなって知っている。その大衆を代表して描くのか、小集団が文句をつけるのかという立場が問われた。自民党の欺まんの仮面をはいで、矛盾の中心を描くと支持された」と教訓を明らかにした。また、活動家の「へっぴり腰」や「意見が合う人や気心の知れた人だけに行く」傾向を克服し、「社会全体を相手に、真実を掲げて堂堂と行けば世論を動かし、人人を団結させるのに役立つことができる」と発言した。

 根源と斗う世論広がる
 こうした発言を受けて、「われわれの活動は日本の政治を動かしている。和解論や加害者論が影をひそめた。原爆と戦争展のとりくみが長崎の世論と運動を動かしたことが、久間の首を飛ばす力になった」など、大衆世論の発展の特徴とそれを促した力について論議が発展した。
 岩国市長選をめぐっては、「岩国市長選も、自民党本部が総力戦でやってきて、民主党も動かない、連合も自民党の側につくというなかで、大衆の力を示した」「“日本の安全のためには基地も仕方がない”という宣伝が岩国を抑えていたが“アメリカが日本を守るわけがない。アメリカを守らせるように岩国市民が置かれている”、日本全体の問題だとの世論が圧倒した」などの意見が出された。
 さらに、「大衆世論は目前的なことを求めてはおらず、戦略的だ。アメリカが原爆を落として日本を属国にして農業をつぶし、労働者も子どもを育てられなくして、どんどん金をアメリカに流すようにしている。アメリカの支配の根幹は原爆だ。これをどうにかしないといけないというものだ」との発言もあり、「原爆反対の運動は政治的にもっとも鋭い課題だ。活動家の側が片隅の小集団でなく全市民を代表する立場に立つことが重要」と論議になった。
 教育の戦線では、「子どもの教育を発展させる原動力は生産する人民であり、教育を破壊している元凶はアメリカと売国的な独占資本だ」「教師も目の前の子どもをどうするかだけでなく、原爆に反対して、日本社会をどうするかという政治斗争に参加し、社会の発展方向に立って活動しなければ、活路は開けない」と意見がかわされた。
 1950年8・6斗争のように、労働者を中心に青年学生、婦人、教師、文化人・宗教者の運動を統一して発展させることを重視することが強調された。とくに、労働者が先頭に立ってたたかうことの意義について、「経済主義では力はない。労働者の生産を担う側の誇りを発揚し、生産を破壊する者への怒りを発動していかないといけない。グローバリズムで全世界の労働者が抑圧されているなかで、生産点を基礎にアメリカをたたき出す構えがいる」と論議された。
 労働者の活動家は、「現在若者のほとんどが非正規雇用で年収200万円以下のワーキングプア」であり、「会社だけ相手にしてもどうにもならない、日本社会をどうにかしないといけない」と語られていることを報告した。
 山口市の活動家は「原水爆の問題は過去のことではなく、現在のことだ。米軍再編反対の斗争は原水禁運動の重要なたたかいだ。岩国は衆院2区の補選があるが、そこで宣伝をやり、原爆と戦争展をしながら、7月の県知事選もたたかっていきたい。八・六に向け親米売国どもをやつける運動をしていこうと思っている」と意気ごみ、決意を語った。沖縄の男性も「情勢が激化して人人の怒りが強まっている。全沖縄を代表してやる決意でとりくみたい」と語った。
 実行委員会では、現在の状況に適合した原水禁署名運動を職場、学校、地域のすみずみでくり広げ、圧倒的に広げていくことも提起された。最後に、全県・全市民・全国を代表する運動を発展させ、八・六集会に大結集することを確認して閉会した。

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