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国政変えるのは直接行動のみ
消費税関連法案共同提出
             どの政党もあてにならぬ   2012年6月22日付

 民主党の野田政府が、消費税増税を強行するため、自民党や公明党と結託する3党合意の大連立をやり、消費税増税関連法案を衆院に共同提出した。原発再稼働、米軍再編、TPPなど公約の全面覆しや国民無視の暴走である。小泉・売国政治への批判票を「民主党」の名でかすめとり、自民党や公明党と同じことをやる。そして「日共」集団などの野党は自党利益の批判票集めに終始し国政はなにも変わらない。政党政治は崩壊し、「どの政党に頼っても変わらない」との声は全国で渦巻いている。このなかで「アラブの春」のように大衆の直接行動で暴走する国政を規制しようの声は充満している。
 
 総翼賛で米国の利益守る姿

 民主・自民・公明3党が共同提出した消費税関連法案は2014年4月に消費税率を8%、15年10月に10%へ引き上げる内容だ。21日の国会会期に採決できなければ廃案になるため、3党が修正協議をやり国会会期を延長。民主党側は26日にも衆院本会議で採決する日程を打診した。
 「修正協議」では所得税の最高税率引き上げや相続税を払う人を増やすことを盛り込んだ富裕層への増税は「経済の活力を失う」として法案から削除。他方、低所得者を対象にした最低保障年金の導入は棚上げし、パート厚生年金の適用拡大は先送り。後期高齢者医療制度の廃止も棚上げした。消費増税による国民大収奪に加え、福祉切り捨て、富裕層・大企業への優遇策がセットになっている。
 民主党は09年総選挙のとき、消費税について「現行の5%を据え置き、今回の選挙で付託された政権担当期間中に税率引き上げはおこなわない」と公約した。だが総選挙による審判は受けないまま公約覆しを強行してきた。鳩山は「普天間移設は県外」と主張した米軍再編見直しを放り投げて辺野古移転に回帰。2年前の菅は東日本大震災や福島原発事故への有効な対策はなにもとらず「消費税の10%引き上げ」に言及した。
 その後登場した野田政府はみさかいのない公約全面放棄へ着手した。「主要穀物では完全自給化を目指す」「2020年の食料自給率を50%にする」などの公約はTPP参加で覆す。その上に米国産牛肉の輸入規制緩和をオバマに提案した。製造業の派遣を禁じるはずだった「労働者派遣法改正」は製造業派遣を認め、郵政民営化見直しでは外資への株式売却に道を開いた。年金制度充実や医療・介護の再生は一向にすすまず、医師や介護士の不足は深刻。岩国や沖縄の米軍基地をめぐっては「アジア重視」の米軍再編見直しに乗って垂直離着陸機オスプレイの配備を策動するなど、自民党を上回る米軍基地増強に加担。福島原発事故収束のメドもないのに原発再稼働を強行した。このなかで「消費増税に政治生命をかける」と公言し、2月に「消費税と社会保障の一体改革」を閣議決定している。
 「公約違反は国民への冒涜」と小沢グループが消費税の衆院採決を拒む動きを見せているのは、政界再編を狙う動きと同時に、全国で渦巻く批判世論がいかに強いかを証明している。
 4月末に民主党訪米団とあったアーミテージ元国務副長官は「歴代首相でだれを評価しているか」と問われ、「一に中曽根、二に小泉。その二人に野田は匹敵する。日米同盟の意義を理解しており、消費税やTPPも一生懸命やっている」と応えた。5月の日米首脳会談はオバマがはじめて、日本の首相をホワイトハウスに呼び三時間会談したが、野田は「日米関係がより美しい花を咲かせるために先頭にたって土作りや水やりに努力する」と発言した。国民のいうことは踏みにじるが、アメリカに認められるなら「政治生命」も惜しくないというものである。
 自民党は09年の総選挙でたたきのめされても一貫して消費増税を主張している。国民の生活が疲弊し、年金や医療制度の不信、年間の自殺者が毎年3万人を超す深刻な経済事態をつくった責任は自民党だが反省はまったくない。自民党の2010年のマニフェストでは「消費税から逃げない」として消費税率を10%にすることと法人税引き下げを明記した。今回の消費税関連法案の修正協議では「消費税増税法案に協力するのだから自民党案に協力しろ」と要求。後期高齢者医療制度の廃止法案、最低保障年金制度創設法案などの提出の撤回を求め、低所得者層への一律年金加算や高所得者への年金減額に反対した。民主党以上に富裕層を優遇し、低所得者対策など切り捨てることが中身である。
 「貧乏人の味方」を標榜してきた公明党は消費税について「社会保障と少子化対策に使い道を限定」「10年代半ばまでに段階的に実行」とし、政権公約でうたった。だが修正協議中は自民党の様子見に終始。創価学会員からも批判が高まるなかで態度表明をさけ、民主・自民の合意が決まった段階で公明党は合意賛成を表明した。民主・自民だけが消費増税に賛成したまま衆院選に突入すれば、自民党との選挙協力が瓦解し、その後の政界再編に参画する議席が減る。支持母体の創価学会からも批判が強まるなか、自民党票のほしさで消費増税や福祉切り捨てに賛同している。
 もっともたちの悪いのが「共産党」の看板を掲げる修正主義集団である。国民のなかで直接行動を求める機運が高まっていることを「集票チャンス」と見て、消費税反対やTPP反対を掲げた衆院選候補の擁立に熱をあげ、人気取りに終始している。かれらは鳩山元首相などと一緒になって超党派の集会に参加するなど、大衆的な斗争を否定し、国政を変える力にはならないパフォーマンスに終始している。

 アラブの様にの声充満 全国団結の行動機運

 消費税をめぐって経団連の米倉弘昌会長は「胸襟を開いて議論をおこない合意に達したことを高く評価する」と歓迎する談話を発表。日本商工会議所の岡村正会頭も「一歩前進だ」と評価し「ぜひとも今国会で修正法案を成立させてほしい」と期待を示した。ライシャワーセンター東アジア研究所長のケント・カルダーは5月初旬、米政府の見方として「消費税増税法案の成立は日本の安定、とりわけ財政システムの安定に重要だ。消費税増税法案が不成立のまま選挙になれば米政府の想定とは違った展開となる。米政府は日本政府の決断を求めているからだ」「時間が経てば維新の会の影響力は弱まるだろう。米政治にとって2013年はきわめて重要な年になる。オバマ大統領が再選されれば3〜9月、ロムニーマサチューセッツ州知事が大統領になれば、6〜12月の時期に米政府内部で人事や政策の基本が固まる」「その時期、来年8月まで日本の政治が混乱していたら日本は米国と政策などで協調する重要な機会を失う」と指摘。
 アメリカの代理人である国際通貨基金(IMF)も最近、消費税率について将来的に15%まで引き上げる必要があると声明を発している。与野党そろって米国や財界に買われた代理人であり、お願いしたり説得して聞く相手ではないとの実感は全国で切実感を増している。
 こうしてどの政党もあてにならず、野田政府が米国政府の出先として暴走するなかで、いうことを聞かせるのは大衆的な政治斗争の力しかない。権力がいくら突っ走っても生産を担う人民を従わせることができなければ権力が維持できないのははっきりしている。国を動かす主人公は生産人民である。チュニジアやエジプトなどの「アラブの春」でも下から団結した全国的な直接行動で独裁政府を打ち倒した。日本でも原発再稼働に反対して首相官邸を1万人を超す人人が包囲するなど直接行動の機運は充満している。国政を変えるのは全国が団結した直接的な大衆行動しかない。

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