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個人企業と化す下関市役所
税金強奪し公共性切り捨て
            教育・福祉・文化も儲けが基準に    2008年7月25日付

 だれもが末期症状と思っている安倍代理の下関江島市政は、4期13年が経過した。下関市役所は地方公共団体といっていた常識はすっかり過去のものとなり儲かるか儲からないかの「民間手法」が最新政治という調子で大手を振るようになった。学校も経営効率が悪いので統廃合、満珠荘などの老人福祉も儲からないので廃止、その一方で特定企業による箱物利権は市長の好き放題、といった調子が当たり前のようにまかり通る。「株式会社下関市役所」になってしまって、市長は社長、議員は取締役、安倍、林代議士などはさしずめ株主・オーナーといった調子になった。「公益」とか「公共性」とかはまるで死語になった。それならどうして税金を取るのか、市民の憤激は強まるばかりである。

 市長が社長、市議が取締役、安倍氏はオーナーか
 24日、市議会にたいして、豊北町角島の自治会代表者らと角島保育園の父母らが要望に出向いた。廃園計画が進められている角島保育園の存続を強く要望するためだ。振興協議会の古野会長がいつも独断で統廃合賛成の要望をするので、角島住民みんなの意志として13自治会の自治会長が連名で文書を出した。
 豊北町では、5つの市立保育園を廃園にして、滝部に新設する幼保一元化施設に園児を集約する計画が進行している。旧町時代に答申が出され、住民には何の同意もとらず寝耳に水だったものが、合併後の昨年から急テンポで動き始めた。169`平方bにおよぶ広大な豊北町内から1カ所に通えというもので、海側の人人は私立のきらきら保育園に通いなさいという内容。旧下関市の面積が224`平方bであり、いかに遠距離であるかがわかる。
 関谷議長への申し入れに同伴した父母らは「2歳の園児を通わせながら、日頃は潜ったり漁業に専念している。角島に保育園があることで、安心して生活してきた。不安を取り除いてほしい」(母親)。「 “存続を求めるなら話し合う気はない”と下関市は話を聞こうともしない。1年前に新内課長と話したが、聞き流して決定事項ばかりを押しつけようとする」(母親)など切実な思いを訴えた。
 関谷議長は「今ある保育園を送迎のための待合い施設にすればなんの支障もないし、そのような話し合いをしたらいい」と話をすり替えるのに必死で、あくまで存続を要望する住民たちと意見がすれ違った。議会は八月臨時議会、9月定例会で廃園条例をゴリ押しする動きを見せており、住民同意を無視したまま暴走するのか、前代未聞の事態に注目が集まっている。
 漁業で生計を立てている角島に限らず、少子高齢化が深刻な豊北町にとっては大きな問題になっている。中学校は早くに1カ所統合。今後は小学校も8校から4校へと統廃合が進められる方針になっている。「少子化だから仕方ない」という理由であるが、今以上に少子化に拍車をかけることは疑いない。
 この最大の眼目は田舎の不採算な学校、保育園の整理・効率化であって、江島市長は父母らに「財政がたいへんなのだ。豊北町の保育園にどれだけのお金が使われていると思っているのか」と放言する始末である。下関市は市内全域で保育園の統廃合を推進する方針も持っている。
 小学校・中学校の統廃合も前代未聞の大がかりな計画をブチ上げている。77校あるのを55校にまで整理する内容。これは6月から各地で住民説明会が開かれ、おおいに紛糾した。空席だった教育長には「(朝鮮半島の)植民地支配は歴史の事実に反する」といって一躍有名人になった嶋倉剛氏が文科省現役課長から天下って、采配を振るう布陣。全国的に見て3分の1も学校を削減する例などない。下関市は文科省が統廃合推進の方針を発表するよりもまえに先取りする格好で、これを安倍人脈から送りこまれた偏向教育長が「適正規模・適正配置」といって推進している。
 やり方の特徴は、徹底した数値化である。役人が平面上の地図にコンパスで円を書いて「○`b以内なので徒歩で通えます」とやるから父母も怒る。曲がったり信号を渡ったり坂道を登ったりすることなど算術のなかには含まれておらず、「机上の計算」を平気で披露している。市役所の感覚を見せつけられた市民は驚きを隠せなかった。これも予算効率化が1番の狙いになっている。
 3分の1の学校を整理したら、跡地売却などの利権が発生することも間違いない。人件費や、運営費をまとめてカットしただけでなく、そうした土地利権も民間開放という図式で儲けの具になる。「民間企業手法」の行政運営というわけである。

 民間委託の流れ顕著に
 コスト削減と称した民間委託の流れも顕著になっている。今年度から実施された行財政改革の主要なものとしては、市民農園業務の一部民間委託、公共工事の管理監督等の民間委託の検討もはじまっている。環境部は大和町事業所を廃止。学校給食の共同調理場の調理業務も民間委託することになっている。六連島漁港の管理にも指定管理者制度が導入された。蓋井島、吉見、吉母、安岡、王喜については来年度から実施する予定。市営住宅も指定管理者制度導入が検討されており、来年度から実施するための準備が進行している。美術館も長府博物館も指定管理者制度の導入が検討されている。旧4町の斎場運営も一括した民間委託を検討。乃木浜総合公園の運営にも指定管理者制度を導入することを検討している。一連の体育施設もしかり。
 「指定管理者制度」で民間企業が運営するというのは、要するに儲け主義にゆだねることを意味する。
 下関市立中央病院に開設する予定で先送りになっているPETセンターは、整備・運営や病院の維持管理等の委託に係るPFI方式の導入が検討されている。病院事業については、独立行政法人化へ移行するかも含めて本年度中に方針決定することを目標にしている。豊田中央病院では19年度から検査業務の民間委託を実施し、材料費や人件費を削減した。
 市が所有するすべての公共施設について調査が実施され、指定管理者制度の導入が促進される方針になっている。それぞれの施設について、管理コストと市負担額、利用者負担をもとにA〜C評価がなされている。青年の家は年間にして1800万円の管理コストがかかり、市がほぼ全額近くを負担していて非効率として廃止が検討されている。満珠荘ともども、経済効率から見た評価はCクラス。ほかには、下関市梅花園、ゆたか児童館、ひかり童夢、サングリーン菊川などもCクラス。彦島運動公園は夜間照明があるのに利用率が低く、採算がとれていないとやり玉に挙がっている。公民館も例外ではなくBクラス評価が山ほど。
 市職員も早期退職者を募ったり嘱託化が流れになって、人件費削減となっている。
 「指定管理者制度」という民間開放の実態がどうなのかというと、1つの例で見れば社会教育複合施設がある。公設民営化方式が導入され、市が5五年間の運営と、建設工事の一括発注に80億円超の資金を出して合人社計画研究所グループと契約を結んだ。最近、建設のメイン企業だった真柄建設が3500億円もの負債を抱えて倒産し工事はストップした。「暴落している安倍銘柄の影響で請負代表企業である合人社にもしものことがあったら、運営はどうなるのか?」と危惧(ぐ)する声もある。この施設は図書館やホールなどを兼ね備えるもので民間企業に委ねられる管理コストは1年間に5億円を超える。市内の公共施設でもっともお金がかかっているのは2億円程度の市民会館と美術館であるが、それらを合計しても及ばないほど巨額である。既存の施設を切って、こうした施設が次から次へとできていく。
 社会的に必要なもの、公共性があるものは、儲かるものではないから、税金を取っている地方公共団体がやるようになっている。それは片っ端から切って捨てるというわけである。

 予算切り箱物利権三昧
 公共的なものを切り捨てて予算を削減したことによって、箱物利権事業がますますエスカレートしている。
 新市庁舎、新博物館、社会教育複合施設、ペンギンハウス、犬猫安楽死施設、梶栗駅、下関駅等等、止まらない勢いになっている。これを請け負う業者も、平等にというものではなく、特定業者だけ。「民間手法」は「特定企業だけが儲かる手法」なのだ。
 1年間のうち公務日の約半分を「出張」や、海外旅行で遊び回り、ロンドンバスを走らせたり、8000万円かけて巌流島をライトアップしたり、趣味であるマラソン大会に1億円かけたり、安倍代議士夫人のお友だちということで奥田映画館に年間290万円もプレゼントしたり、好き勝手も度が過ぎている。これらは下関の略奪者だというほかはない。
 市政の主人公は、まぎれもなく税金を納めている市民である。下関市政を自分の持ち物のように扱う安倍代理の江島市政の倒錯状態は続くわけがない。

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