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長崎全市で衝撃的な共感
「伊藤市長事件」本紙号外配布
              “黒幕の仕業と思っていた”   2007年4月23日付

 長周新聞社は22日、長崎市長銃殺事件を特集した本紙号外「国策に従わぬ首長への脅し・殺し屋雇った背後勢力誰か」を、長崎市内の観光通り商店街をはじめ、長崎駅前、新大工町、住吉商店街などで一万枚配布した。号外は市民から強い関心を集め、受け取った市民は、市長銃殺事件に対して胸に抱いていた思いをぶつけるように語っていく姿が目立った。
   
  反米の市長射殺に憤り
 街頭配布をおこなった観光通り商店街では、自ら手を差し伸べて号外を受け取り、その場で立ち止まって読み入る人や、「友だちや親戚にも読ませたい」と数部預かったり、「がんばって欲しい」とカンパも寄せられた。
 市長選の投票に行った帰りだという60代の婦人は、号外に目をやりながら、「絶対に背後につながった事件ですよ。伊藤市長は、被爆地の市長として涙ながらに原爆のことを訴えていたし、アメリカに責任を取れといっていた。それがアメリカのご機嫌取りの人間たちには気に入らなかったのだと思う。国会議員を見ればそんな連中ばかりじゃないですか! 目の上のこぶは消してしまえ!とやったに違いない。市長一人を殺して…なんになるというのか」と悲しみを抑えながら、激しい口調で語りかけた。
 同じく選挙に行ってきたという婦人店主は、伊藤市長死後の選挙戦が、「安心・安全」の連呼や後継を名乗る候補による「弔い」一色になり、「まるで選挙になっていない」と憤りをもらした。
 「西日本新聞出身の娘婿は伊藤市長の後を継ぐといいながら、“伊藤市長のような平和政策は見直す”といった。被爆地の市長が原爆反対や平和について発言しなくなるというのは悲しいですよ。アメリカや国に逆らえば殺されるというのでは、国民はものはいえなくなる。憲法改定でも、九条だけではなく、基本的人権や国民主権まで削除されるというのは初めて知った。なぜこんな大事なことが国民に知らされていないのか。国民のために働くのが政治家ではないのか」と、真剣なまなざしで訴えた。
 「もう1枚ください」と引き返してきた60代の婦人は、「父ちゃんとも“これは個人じゃなくて、裏組織のしわざに違いなか”と話していたところ。気にくわん人間は殺してしまえ! というのは一番汚い。市長のやり方に批判があるならなぜ堂堂と市民の前で討論でもしないのか。絶対に許せない」と怒りをかみしめて語り、「市長が撃たれて、まだ死ぬ前から久間さんと後援会は次の候補について話し合っていた。あんまりだと思う」と話した。
  店から号外を受け取りにきた男性店主は、「こんなことを書いてあんたたち狙われないか? 大丈夫か?」と気遣いながら、「実は私もそう思っていた」と語り出した。
 「近所の話では、犯人は8500万もの借金を抱え、市長を殺すことでチャラにされたのではないかといわれている。食いあぶれている暴力団が金にもならないのに市長を殺すわけがない。しかも無防備の人間を後ろから撃ち殺すなど非道も極まりない。自民党内の勢力争いが絡んでいるのではないか」「久間防衛大臣は島原出身なのにろくな道路整備すらしないが、アメリカから一機数百億円もする戦斗機を買い入れて、ハワイに別荘まで建てている。このたびの参議院選に伊藤市長に出馬を求めたが断られて腹を立てていたし、今度の事件にも絡んでいるのではないかとも語られている。九州では佐賀県鹿島市長が新幹線建設に反対しているが、久間は“あんな田舎市長くらい替えればいい”と発言していた」と、今回の事件を受けての安倍首相や久間防衛相の対応の冷たさとあわせて疑念を口にした。
 店に来た60代の自営業者も号外を読んで、「反米の市長を射殺することで全国的に与える影響というのは大きいし、国は喜んでいるのではないか」と話に加わった。
 「国の規制緩和のおかげで、浜町も地場商店はつぶれて、喫茶店とドラッグストアばかりだ。市町村合併や郵政民営化にしてもアメリカ主導の政治で日本は一つもいいことはない。道州制になれば長崎など切り捨てられる。風呂の湯と同じで、上だけ暖かくて下は水。地方は冷え切っている。これをまぜくるものがいない。長崎県議選では無名候補が“長崎をつぶす新幹線建設に反対”だけをかかげて7000票集めたが、地方を守れというのが市民の願いだ。もう長崎にアメリカ文化はいらないと書いてくれ!」といった。

 警察当局の捜査に疑惑の声
 また、警察当局の捜査が犯人の証言を聞くだけで、マスコミもそれを取りあげて事件を「個人的な犯行」と断定していることへの疑惑も語られた。
 履き物店の婦人は、「政治的な裏があることは素人でもわかる。警察は駐車違反も暴力団の車の横は素通りするのでムカムカしていたが、今回もグルですか」と話した。さらに、「もともと原爆問題は国がアメリカに対していうべきことなのに、首相も長崎出身の久間もなにもいわない。伊藤市長は国の代わりに主張してきて殺された。これからだれがアメリカに対してものをいうんですか! そんなにアメリカに尽くしたいのなら、小泉も自分のバカ息子を真先にイラクに送ればいい」と歯がゆさをにじませて語った。
 美術品店の男性は、「まったくバックが明らかになっていないのに、“個人的な犯罪”としているのがおかしい。警察はなにをしているのか」と疑問を投げかけた。
 長崎駅前では他県からの観光客からも強い関心を呼び、新大工町や住吉商店街では配られた号外を即座に読みはじめる光景が広がり、読んだ市民から「もう一部くれ!」と声がかかったり、数十部まとめて預かる市民もみられた。

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