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中尾市政倒す市民運動が急務
本紙記者座談会
             大ウソつきの箱物暴走    2010年4月2日付

 安倍・林代理市政として箱物食いあさり市政を中尾市長が踏襲し、市民の憤激が高まっている。大ウソをいって当選し、そのとたん裏切って、「後は野となれ」の破局的な大盤振る舞いをはじめることとなった。議会勢力では、これまで江島批判を繰り広げていた面面がオール与党になって、市民の声は踏みにじられる。このなかで、市政を変える力は市民の大衆的な運動が原動力だという世論が広がっている。下関市民の会はごみ袋値下げの10万人署名につづき、満珠荘再開の10万人署名を支え、市民世論を結集して中尾市政を規制する活動として期待を集めている。これも中尾与党に組み込もうという陰湿な攻撃を打ち破って、運動の条件を整えている。来年2月に市議選が控えるなか、中尾市政の特徴と、市民運動の方向などについて、記者座談会をもって論議した。
  中尾市政の発足から一年が経過したが、市民のなかでの受け止めはどうなっているだろうか。
  公約破りのすごさにみなが唖然としている。あるかぽーと開発、満珠荘、旧四町の機構改革、新庁舎建設まできて唖然とした状態だ。200億円の新庁舎関連事業、150億円のうち市財政から55億円を突っ込む「下関駅前にぎわいプロジェクト」など、江島市長を上回る規模の箱物突っ走りがはじまった。市民経済が極端に疲弊し、生活がきわめて困難になっているなかの箱物利権で、市民の怒りは尋常ではない。
  駅前からはベスト電器も撤退したが、シーモールに入っていたダイエーも九月撤退を表明した。「駅前を賑わせるのだ」といって、空洞化したシーモールの横にシネコンを含む商業施設を建設する。客がおらず商業施設が有り余っているから既存店が撤退しているのに、商業施設をつくる。
 さらに下関市が用地買収に九億円、JR西日本下関地域鉄道部等の移転補償費に13億円を拠出して、JR西日本が駅ビルを建設する事になっている。駅ビルのなかに公共施設として「次世代育成施設」を入れるという口実で、市財政からさらに支出する計画。JR所有のビルが市財政を原資にしてできるようだ。
 市民生活が厳しいなかで、一部のものだけがにぎわう大盤振る舞いが繰り広げられる。22年度だけでも25億円の予算が議会を通過していった。
  怒りがすごいのが新庁舎だ。「建て替えない!」と叫んでいたのは選挙期間だけで、当選すると「凍結」にすり替わり、議会ともめている振りをしながら、今春ついに「市民サービス棟」建設の構想をブチ上げた。実質の建て替えだ。現庁舎の2倍の床面積を誇る巨大な建物になる。「保存する」といっている現庁舎の耐震補強・改修は後回しにして、合併特例債が切れた時点、つまり新庁舎が完成したら「お金をかけて残してもムダだから解体する」「耐用年数がくるまで利用して、それから解体したらよい」となるコースは見え見えだ。これも人だましのウソだ。
  合併特例債が切れたあとは、国が地方交付税を段階的に削減しはじめるから、猛烈な市民サービスカットがはじまることは確実だ。学校統廃合も中尾市長が「凍結」しているだけで、近い将来に必ず動きはじめるとみられている。箱物利権食い散らしと同時に、行財政の効率化で締め上げられるのは市民になる。
  「合併特例債だから使わなければ損」という調子だが、国の借金依存度は世界最高レベルになっている。ギリシャとかポルトガルとか、ヨーロッパの財政破たんよりひどいのが日本だ。日本の国家財政破たんが問題になるなかでこの先国からカネが下りるかどうかもわからない。
  大不況で市民生活には少少でない困難が加わっている。仕事はないし、あっても給料・ボーナスが激減したり実情はひどい。職を失った現役世代がマイホームを手放したり、夜逃げしたりといった話が絶えない。ここで固定資産税や市民税、国保料などを滞納したら、督促状が間髪入れずに届く。猶予期間も短く、いきなり差押えが入るようになった。中尾市政になって税金のとりたては国税よりひどいと大話題になっている。箱物利権をやるために、「税の公平性を保つのだ」といって税金とりたてを気違いのように開始している。「滞納者を指導することで毎年5億円を捻出する」といい、職員にノルマを課している。
  「下関はこのままいけばつぶれてしまう」という危機感が語り合われている。人工島は700億円以上も注ぎ込んで使い道がない。川中の区画整理も市庁舎移転を前提にしてすすんでいたのが、利権の変更で、先行投資していた業者は当てがはずれているが、人口を減少させながら副都心開発などといって、町そのものをぶっつぶしている。働き口がない上に、誰かの利権のために、下関の町がつぶされている。そして国民健康保険料や保育料、放課後児童クラブの値上げなども22年度から実施するし、市民負担は近年、市県民税を筆頭に跳ね上がるばかりだ。
 B 中尾市政になって、それまで江島批判をしていた連中がみな与党になり、市民の声を代弁する議員が一人もいない。中尾市長の大ウソつき公約違反が、フリーパスで通る。中央政治は民主党政府で、社民党が与党だが、「日共」修正主義集団も「オバマ万歳」でオール与党状況。下関は典型的だ。
  3月議会のまえに保守系の内部抗争が勃発して、議長・副議長を擁していた志誠会が関政クラブに寝首をかかれ、副議長ポストや常任委員長ポストを、軒並み奪われる出来事があった。「日共」議員団を取り込んで志誠会を排除したことで、関政クラブ会長の福田議員が戦犯扱いになって「除名」騒動に発展したり、長老議員が憤慨したりで、すったもんだしていた。しかし議決では右ならえで賛成していく。安倍・林代理市政を遂行していく点では統率されている。
  主流派が変化して、江島市政の時に冷や飯だった議員たち、「江島市政を批判する市民派」と自称してきた議員たちが中尾与党のポストを得た。従来の保守系とともに箱物行政の応援隊に変身した。安倍事務所・林事務所に見初められて「気持ちいい〜!」と叫んでいた中尾市長は、その後公約放り投げで猪突猛進、箱者三昧の代理人政治をひき継いでいる。ところが議会からは綺麗に批判派が姿を消していった。
  市民運動が盛り上がると「何をしてもムダだ」「議会では自民党与党が多数派で私たちが反対しても議案は通過するのだ」と、火消し役をしていたのが「日共」江原議員や自称「市民派」の松村正剛、田辺よし子議員らだった。この2人は、市長選後に関政クラブ(自民党会派)への仲間入りを果たした。今回の「自民党会派クーデター」で松村議員は経済委員長、田辺議員は文教厚生委員会の副委員長になった。
  あと、議会では副議長人事にあらわれたように、保守や革新、「日共」集団にいたるまでが取引して大連合になっている。このなかでキーマンが「日共」議員団だ。近藤栄次郎議員が念願の監査委員に就く為に、副議長選、委員長ポスト争奪戦では関政クラブと手を握った。社民党の山下議員は文教厚生委員長だ。「日共」から社民党、自民党会派までが正真正銘のオール与党になったわけだ。主流派から転落した志誠会や公明党が野党なわけがなく、つまりみんなで安倍・林代理市政のもとで戯れている。
  旧泉田グループの再登板と共に権力ポストに駆け上ったのが異儀田議員だ。異儀田議員というと市民の前では「反江島」装いをして、ゴミ署名運動に首を突っ込んだりしていたが、「利用されて放り出された」などといって市民の会の内部を引っかき回す動きもしていた。しかし、市民の会を利用しようとして利用できなかっただけだ。3年前に土下座して関政クラブに入会させてもらい、今度は建設委員長だ。
 「コイツのおかげで一年半もの指名停止をくらった」と怒っている業者は多い。古賀敬章代議士と江島前市長が市長選をたたかった際、市職員の身でありながら公務時間に古賀選対に入り浸っていたとかで、江島市長側に呼び出されて恫喝され、飛び上がって陣営に出入りしていた業者の名簿を提出した人物として知られている。その功績が買われて建設部長に出世したのだと同僚議員たちは舞台裏を明かす。首つりや廃業に追いこまれた業者はたまったもんじゃない。
  部長時代に、ダンピング競争を招くことになった「入札改革」を実行した張本人でもある。人を裏切ったりはめたりすることに躊躇がないし、恥ずかしげもなくやっていく。こういうのが中尾与党を形成して「江島はいけないがワシらなら良い」と同じことをやっていくことになった。
  このオール与党が公約破棄の中尾市政を支える仕組みになっている。といっても、元からオール与党で、江島市政の時代から飼い猫と呼ばれてきた。口の先で江島批判をしていても、議場では賛成ばかりして箱物行政に加担してきたし、市民運動が盛り上がると鎮静化させる「特命係」が出動。「この案件は○○議員の担当」といった調子で、役割分担してきた。市民運動の分断を図る段になると「日共」議員団が飛び出してかき混ぜるというのも毎度のことだ。正面の推進者と「反対」の仮面をかぶった代理市政与党が二人三脚で市民運動を壊滅させようとうごめく仕組みになっている。
  こういう現状のなかで、市民の声は議会に届かない。市政も議会も市民の現実生活とは別のところで動いていく。こういう市政を動かす力は市民の大衆的な世論と運動以外にない。それを議会に反映させ、動かしていくという力をつくる以外にない。このなかで役割を果たしてきたのが市民の会だ。市民運動の様相が変わったのが有料ゴミ袋値下げ署名だった。これは10万人規模の署名となった。その後も満珠荘署名が10万人規模で発展し、それがあるかぽーと開発や学校統廃合反対、角島保育園の存続運動、市庁舎移転に反対する運動など「市民が下から声を上げ、運動していこう」という機運に波及し、ついに江島市長を引きずり降ろす中心的な力になった。安倍・林派として登場した中尾市長は当選直後から、公約破棄のウソつきとして当選の資格なしと宣伝カーで回られ、中尾陣営からは憎しみの的となった。
 B 江島・中尾陣営から憎しみの的になると同時に、陰湿な攻撃の的にもなってきた。ゴミ署名運動に代表される新しい市民運動の力が、市民派議員として兵頭氏を当選させた。「江島市政を打倒し市民生活を守る」という公約が共感を呼んだ。これが当選するやいなや、「市民の力で当選し、市民への責任」とは見なさず、「自分の手柄」と見なして、簡単に議会に取り込まれていった。これを相当に指摘するが「聞く耳のない傲慢さ」を貫いた。「議会は少数派だから何をやってもダメ」などといって満珠荘再開の運動を売り飛ばしたりした。これが市民の会の活動を困難にした。「兵頭議員の裏切りは裏切りとして批判して、30万市民のために江島市政とたたかう」という方向と、議員利権を擁護するという、会の内部での対立をつくった。
 A 満珠荘再開は無理なので、署名などの運動などつぶして、自分たちの満珠荘利権をもらう、そのために市民の会グループを排除して満珠荘利用者の会を乗っ取る、という動きをしたのが「日共」江原議員らだった。しかし「6万人でいうことを聞かないなら10万人を集めよう」と市民の会グループが提唱し、運動つぶしを失敗させて、市民世論の活性化をもたらした。それが江島引きずり降ろしの原動力になった。
 C 中尾当選は市民票が決定的だった。市民票が集まるから、林派、安倍派が勝ち馬に乗った関係だった。市民の会の運動が中尾当選の決定的な役割を果たした。しかし市民の会は、中尾氏が安倍・林代理の姿を見せたことから、選挙過程で中尾選挙から撤退した。市民の会は、市長与党になりたいのではない。見返りは求めない。あくまで30万市民の為に行動していく立場を貫いた。
  しかしここから市民の会の内部で、中尾与党で進みたがる流れがあらわれた。これが当選直後から「ウソつきの中尾市長はすぐやめろ」と宣伝カーを回したりすることを嫌がり、陰に陽に市民の会の活動の邪魔をし始めた。「満珠荘署名はやっても無駄」とか「市外発注の箱物利権を止めて、市民生活の保障をせよ」という緊急署名などの取り組みの足を引っ張ったり、長周新聞派遣の事務局員を追い出して市民の会を乗っ取るような動きともなった。だが会員によって暴露され、逃げていく結果となった。これらの動きの背後に、中尾選対グループや中尾与党・ゴミ運動関係の影があり、警察の影もあるという状態だった。市民の会は、これによって、ウソつきの利権優先、市民冒涜の中尾市政にたいして、全市民的な運動を取り組む条件を回復した。
 E 市民の生活の困難は尋常ではない。働くものに仕事がない。仕事があっても食える賃金ではない。大型店は増えるが、農産物も水産物も買いたたかれる。商店は客が来ない。税金のとりたては厳しい。そのなかで、中尾市長の大型箱物散財市政だ。市民の運動を激発させて、中尾市政も飼い猫議会も鉄槌を加えなければならない。

 密室汚れ政治に風穴を 来年は市議選

  デタラメな中尾市政を規制するのは全市民的な大衆の世論と運動だ。そして、来年は市議選がある。市民の世論と運動を議会に反映し市政を動かすという力を持つには、市民派の議員がいる。市民派議員は一人もいないという現状に甘んじるわけにはいかない。何としても密室汚れ政治に風穴を開けなければならない。
  そのためには失敗した兵頭氏の問題を教訓にしなければダメだ。第一に前回期待して協力してくれた人たちに説明しないわけにはいかない。議会というのが支配機構の一部だということだ。そこに入っていって、議会の側から市民を見るようになった。特権を与えられた議員のポストに充足し、出世したような気分になるようでは話にならない。議員になるのが人生の目的ではなく、市民のために働く出発点だ。議員の資質として、「やり手であるかどうか」とよくいわれるが、市民の立場、市民の目を貫き通すかどうかということが根本の条件だ。自分の出世や売名とかの意識を持っているのではどうにもならない。しかもそれは、議員個人の資質だけに任せたのではダメだ。バックアップする団体があって、市民の生活と要求などを知らせ、市民的な姿勢を貫くように援助もし、監督するという条件がいる。それに聞く耳を持つ人物でなければダメだ。
  議会になじむ人物より、議員どもが面食らうような人物が望ましい。汚れになじまぬ清潔な人物でないとダメだ。力量は次第に勉強していけばよい。
 A 下関をこのまま黙ってつぶさせるわけにはいかない。市民運動の出番だ。

 

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