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<論壇>第一級の軍事機密隠すため国民見殺しにする菅政府 
                                  2011年3月21日付

 福島第一原発の大事故に関する政府、保安院、メディア、東電、専門学者などの主張はウソが多い。「原発は絶対安全だ」といってこれまで原発を推進してきたが、原発は安全ではなかった現実があらわれても、ウソをつきつづけている。現在の大きなウソは、大量に放出している放射能について、「レントゲンを撮るに等しいもので心配ない」とか、乳牛やほうれん草についた放射能も「食べても安全だ」などといい、騒ぐのが愚か者であるかのようにいっている。
 いまいっている何千マイクロシーベルトという値は1時間あたりである。それを1日中当たっていたら24倍、1カ月間当たったら7000倍を超える。1時間1000マイクロシーベルトに当たっていたならほぼ半月間で白血病となる400_シーベルトに到達する。5カ月ほど当たると致死量である4シーベルトに到達する。この真実を専門家もメディアも知っていながら人に教えない。
 そこに居つづけて放射能を浴びつづけていたら白血病になり死ぬことを知っていて、それを教えないというのは意識的な人殺しである。国のつとめは国民の生命と安全を守ることだという建前は大ウソであることを教えている。原子力に関して、国民の生命と安全が第一にされていない。それは第二義的なことであり、第一義的なことは別にあることを示している。
 なぜ原発についてウソばかりいってきたのか。原発は発電をするだけのものではなく、ウランを燃やすことによって核兵器の材料であるプルトニウムを生産している。原発はアメリカが原爆開発のマンハッタン計画の途上、原子炉でウランを燃やしてプルトニウムをつくる際、生まれる膨大な熱を発電に利用したことで生まれた。原爆が目的で発電は副次的産物の関係である。原発でできた使用済み燃料からプルトニウムを抽出する六ヶ所村の再処理工場、敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」などの核燃料サイクルというものは、原爆製造の一過程をなしている。
 したがって原子力はもっとも第一級の軍事技術であり、分厚い機密情報で取り囲まれてきた。菅政府は事故の実態を隠していい加減なことばかりいってきたが、それは核戦略、すなわちアメリカの顔色をうかがうことが第一義だと心得ているからである。アメリカの国益のためには日本国民の生命や安全を犠牲にしてもかまわないのだ。まさに、福島原発の大事故問題は、日本民族の根本的な利益を売り渡してきた戦後の売国政治を象徴的にあらわすものとなっている。
 アメリカ軍は第二次大戦で、「日本人は人間ではない。サルか虫けらと同じだ。したがって殺せば殺すほど貢献する」と兵士をあおって、広島、長崎の原爆、沖縄戦、全国空襲と、女、子ども、年寄り、学生、勤め人など無辜(こ)の非戦斗員を無差別に殺戮した。まさに民族根絶やし作戦だった。福島第一原発の大事故に対する売国政府の対応は、第二次大戦中の民族絶滅作戦を思い起こさせる。
 福島原発事故にともなう放射能の拡散が広がっている。アメリカは80`以内からの退避を決め、各国は自国民の国外退去などを呼びかけている。それが世界の常識である。被災地からの退避、とりわけ影響の大きい子ども、妊婦の退避はもっとも優先されなければならない。

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