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例年より多い広島に集まる人
平和公園で原爆と戦争展
              売国と戦争政治阻止の思い   2007年7月23日付

 原爆展全国キャラバン隊は、21日と22日、広島平和公園の「原爆の子の像」横で「原爆と戦争展」の街頭展示をおこなった。夏休み最初の土曜日曜でもあり、「1度は広島に来たいと思っていた」と、家族や友人と連れだって全国から来た人が例年以上に多く見られ、広島市内の被爆者や遺族、遺児、大学生、会社員とともに真剣な表情で参観した。8・6集会や「原爆と戦争展」のチラシとともに配布された「日本を米国本土防衛の核戦争の盾にさせるな」と題する長周新聞号外が大歓迎された。

 外国からの訪問も
 外国からの訪問者もアメリカ、イギリス、カナダ、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、オーストリア、スイス、デンマーク、ノルウェー、ポーランド、チェコ、オーストラリア、ブラジル、中国、台湾、マレーシア、フィリピン、インドネシアなど世界各国におよび、熱烈な共感と支持が寄せられた。
 中学生の娘を連れた30代の母親(山梨県甲府市)は、「甲府でキャラバン隊の展示を見た。戦争と原爆の真実を広げる運動があれからずっと続けられ、全国に広がっていることを知って心強い。久間さんの発言は本当におかしい。与党も野党もアメリカのいいなりになって、日本はいいようにされている。米軍は日本を守るのではなく、日本がアメリカを守る盾にされている。長崎では伊藤市長が殺されたが、久間さんが3日で辞任したのは、やっぱり国民世論の力でしょう。やれば出来るってことですよね。国民が、下から大きな声を上げていくときです」と語りかけた。
 三原市の男性(50代・観光バス運転手)は、「私の父親は広島の2部隊にいたが、上陸してくる米軍を迎え撃つ部隊に志願して、高知の桂浜へ転属した。ところが、桂浜に行った父が生きて、広島に残っていた人たちがみんな死んだ。桂浜で父たち兵隊の面倒をみていた民家の人の息子さんは、今でも広島に訪ねて来てくれる。庶民の人情は、当時の戦争指導者や今どきの政治屋とは大違いだ。原爆を落としたことについて、日本の大臣がアメリカの側に立ってものをいうのは、どう考えても納得できない。だいたいアメリカに守ってもらおうなどという根性が汚い。強盗が来たら、日本刀で立ち向かえといいたい。日本は独立せんとダメだ」と激しく語った。
 愛知県岡崎市から小学生の娘を連れてきた30代の女性は、「原爆や空襲でものすごい人を殺して、アメリカは日本を占領したんですね。今も占領されたままで、日本は植民地だと思いますよ。たくさんの国民を兵隊に行かせて死なせたものが、アメリカ万歳になってアメリカに日本を占領させているということでしょう。うちの娘は峠三吉さんの『父を返せ』の詩を暗誦している。この子たちに本当のことを伝えないといけないし、真実を受け継いで欲しいと切実に思う。久間さんの発言は本当におかしい」と親子で署名した。
 2年前にも平和公園で展示を見たという大阪府門真市の小学校教師(男性・30代)は「今年もやってくれているんだなぁと、すごく嬉しい。2年前に手に入れた『原爆と峠三吉の詩』の冊子は、何人の人が読んだかわからないぐらい大好評で、今では僕のものではなくなってしまった。原爆展も戦地の体験や空襲、沖縄戦などが入って、ずいぶんバージョンアップされている。今年も6年生だけの平和学習にならないように苦労しているので、ちょうど良い」と、大喜びで長周号外とともに『第2次大戦の真実』や『沖縄戦と全国空襲』などの資料を持ち帰った。

 米国は謝まるのが当然
 大阪から来た女子高校生は「私の知らないことがたくさんあって、すごいショックだった。負けることがわかっていてアメリカとの戦争をやったとか、日本の兵隊はほとんどが餓死や病死だったということなど、戦地のことは教科書に載っていない。お爺ちゃん、お婆ちゃんは大阪空襲のとき、大正区で逃げ回ったと話してくれたが、そうやって日本はアメリカに占領されたということも初めて知った。アメリカが謝罪するのは当たり前やと思う」と、父親と肩を並べて署名した。
 市内佐伯区の男性(60代)は、「戦後、原爆孤児を収容する戦災児童育成所というのが五日市にあった。ある人が私財を投じてつくった施設で、子どもたちに義務教育を受けさせた。そこの子どもが同級生に何人もいるが、同窓会をやろうとしても連絡がつかない。彼らの多くは東京や大阪などに出たあと、親を原爆で失って施設で育ったことを隠しつづけているからだ。戦争や原爆で亡くなった人たちもだが、とり残されて孤児となった子どもたちが、そんな思いで生きているのに『原爆投下はしょうがない』とは何事か!」と語気を強めた。さらに「安倍もそうだが、世襲、世襲で政治家になったような若僧は、世間も庶民も何も知らん」と言葉を継ぎ、「わしら庶民を馬鹿にするなッ。安倍は頭が高すぎる!」と笑い飛ばした。
 南米のボリビアに海外青年協力隊員として2年間派遣され、この4月に帰国したばかりの女性(20代・名古屋市)はつぎのように語った。「長崎からボリビアへ移住した日本人とボリビアの人たちが一緒につくった折鶴を届けるために広島にやってきた。ボリビアでは、アメリカの新自由主義政策によって天然ガスなどの資源が奪い取られ、国民には何の利益も還元されず南米の最貧国といわれてきた。しかしスペインに支配されて以来500年ぶりに、初めてインカ帝国をつくった先住民出身のモラレス大統領が誕生した。アメリカは、キューバのカストロ政権、ベネズエラのチャベス政権と並んで、『新・悪の枢軸』などと呼んで憎んでいる。しかし南米ではいたる所にアメリカへの憎しみが渦巻いており、国境を越えた連帯が強まっている。
 今ボリビアはキューバから医療などの支援を受け、多数の医師が派遣されている。私もキューバを訪れたが、教育も医療も無料で、『年寄りや貧乏人は死ね』といわんばかりの日本の実情と照らすまでもなく、本当に素晴らしいことですよ。いったい誰が本当の『悪の枢軸』なのかと思う。ボリビアの人たちは、私が日本人だというとかならず『ヒロシマ、ナガサキだね』と答えてくれ長崎から移住した日系人たちと一緒に2000羽もの折鶴をつくってくれた。『原爆投下はしょうがなかった』という久間さんは、いったい何を考えているのかといいたい。これからも出来ることがあれば協力するので、連絡してほしい」と語り、姉と2人で協力者になった。

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