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<狙撃兵> 石油泥棒のための人殺し アメリカのイラク戦争
                                     2004年1月27日付

 イラク国民は戦争で親兄弟子どもまで数万人が殺され、占領下でも逮捕され殺されている。発電所をはじめ国土が破壊されて失業が7割に達し、電気も水道もとおらないし石油も買えない。10年余りまえの湾岸戦争以後、ずっと空爆されてきたし、国連を使った経済制裁で、イラクの石油を輸出させず、劣化ウラン弾の放射能被害も広がるなかで医薬品もミルクも事欠く状態において数十万人が命を落とした。
 米英軍の戦争の目的は、「テロ対策」とか「大量破壊兵器」とか「民主化」とかさまざまにいってきたが、あるがままの姿は、石油泥棒が人殺しをやってよその国を乗っとったのである。石油を奪い、国営企業を民営化して外資に売り飛ばし、市場原理の経済構造にする、すなわちアメリカの植民地にするというものであり、そのためにイラク国民の復興が切り捨てられている。
 いきなりよその家に乗りこんで、わけもなくなぐりつけてケガをさせた強盗が家に居座り、ケガした相手に薬をやってありがたいと思えというのを「人道的」というインチキは強盗仲間だけで通用することであり、なぐりつけられた側に通用しないことは、日本人の常識から見て当然である。これを引きつった顔をして「人道」とか「復興」といっている総理大臣の姿というのは日本民族として世界中に恥をさらすことである。
 人道的復興支援は、占領者の撤退を要求し、イラクの国民の主権を回復して復興することを支援するというのでなければ、イラク国民が納得するわけがない。占領を擁護し、占領政策を補完する「復興支援」は、イラクの国民の側から見ればインチキであり敵視されるのは当然である。したがって苦難にあるイラク国民を力づける道は、アメリカの占領撤退、自衛隊の派遣を撤回させる共同のたたかいを発展させることである。
 それはイラク国民の問題ではなく日本の問題である。人類史上もっともむごたらしい兵器である原爆を投下し、全土を空襲で焼き払い、日本を占領したアメリカに感謝するという日本の売国的な支配階級の宣伝が、いまでは植民地的荒廃にまみれアメリカの戦争のために若者の命を差し出し、日本本土までもアメリカの戦争のたてにして第2次大戦を上回る廃虚にされかねない事態まできているなかで、この単純な真実に目を曇らせている。現在の日本で規制緩和という国家的規制を加えて、市場原理、自由化のためならなにをやってもよいという調子で、道義もなにもない力ずくが横行し、直接的間接的な人殺しがまんえんしていることと同じことであり、そのやり方の延長で軍隊を使ってよその国を乗っとるのである。
那須三八郎

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