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戦争体験者は訴える
第二次世界大戦の真実  「原爆と峠三吉の詩」
                                    原爆展追加パネル集

                                       

             編集 下関原爆展事務局 B5判 32頁 定価300円

 下関原爆展事務局はこの程、パネル冊子『戦争体験者は訴える――第二次世界大戦の真実』を新たに作製した。昨年11月、下関市で開催された「原爆と戦争展」で展示され、反響を呼んだ31枚のパネルを普及用として、教科書サイズに縮小したものである。
 広島、長崎をはじめ全国数千カ所で開催されてきた『原爆と峠三吉の詩』原爆展では、どこでも原爆の惨状と重ねて、その地の空襲や戦地での苦労など、第二次世界大戦の体験が、堰(せき)を切ったように語られてきた。とくに、これまで語ることができなかった体験を通して、「あの戦争はおかしな戦争だった」「どうして、320万人も殺されねばならなかったのか」という思い、平和への強い願いが共通して語り合われてきた。
 「第二次世界大戦の真実」のパネルはこうした戦争体験者、とりわけ戦地に動員され生還した人人の証言と、真実を次代に継承することを願う訴えを基本に、歴史の流れにそって写真、地図、表など最新の資料を集めて構成。峠三吉、礒永秀雄、福田正義などの詩・エッセイや評論も交えた印象深い内容となっている。
 パネルは「みんなが貧乏になって戦争になっていった――第一次大戦後のバブル景気がはじけて昭和恐慌に」のタイトルからはじまり、中国への全面侵略戦争へと突き進むなかで、抗日戦争によって敗北したことが浮き彫りにされる。また、「アメリカは中国侵略と日本占領を目的に参戦した――日本の侵略を懲らしめる解放者ではなかった」こと、「日本の支配層は、負けると思いながら日米戦争に突き進んだ」ことが、戦地でのなまなましい体験から明らかにされ、アメリカの公文書などで裏づけられている。
 続いて、日米開戦へと進み、ガダルカナル撤退からの日本の敗北局面への転換、中国やフィリピン、ビルマ戦線での悲惨な体験をもとに、大本営の奇妙な作戦、アメリカの中国・フィリピンなどでの無差別空襲などの残虐行為、しまいには食糧も武器も持たさずに外地に動員されたことなど、兵隊として死地に送られもっとも苦難を強いられたが、これまで語ることが抑圧されてきた多くの事実が収録されている。
 さらに、アメリカによる単独占領と戦後の対米従属下に置かれた人人の体験をもとに、日露戦争当時から確定されていたアメリカの対日参戦計画、日本開戦直後から策定された「軍部に責任を負わせて天皇を傀儡(かいらい)として利用する」という占領政策、革命を恐れてアメリカに降伏し「平和主義」者のような顔をした天皇、官僚・政治家、財界の言動も紹介。今日まで尾を引いてきた共産党が占領軍を「解放軍」と見なした問題、戦前を上回るGHQの検閲についても、新たな資料で浮き彫りにしている。
 このパネルが下関での原爆と戦争展で展示紹介されるや、参観者から「どこにも気兼ねすることなく、新しい視点で描かれている」など、衝撃的な反響が出され、このパネルを全国に広範に普及、展示することを求める声が多く寄せられた。また、教育に関わる教師たちのあいだで、「子どもたちにほんとうのことを教えなければたいへんなことになる」と、教師みずからの積極的な学習活動がはじまっている。
 この冊子が、全国の原爆展運動、平和教育運動のなかで広く普及、活用され、日本の平和運動の力強い発展を促すうえで、旺盛に活用されることが期待される。

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