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4月に福田顕彰会第2回総会
福田顕彰会拡大役員会
              記念館の多彩な活用進む    2008年3月17日付

 福田正義顕彰会(黒川謙治会長)の拡大役員会が16日午後1時半から、下関市の福田正義記念館で開催された。役員会は地元下関をはじめ神奈川、福岡など各地から約20人が参加。会議では04年5月に開館されて以後の4年間、とくに06年に開かれた第1回総会以後2年間の実績をふまえ、第2回顕彰会総会を4月20日(日)に開催することを決めた。同顕彰会は04年2月、長周新聞を創刊した福田正義の事業を顕彰する福田記念館運動の大衆的母体組織として発足。記念館の運営に携わり、そのつど「記念館だより」などで現況を伝えてきた。総会は記念館事業の進展と顕彰会の活動を報告し、更なる発展へむけ、記念館活用の方向、顕彰会活動の方針を定める。
 はじめにあいさつした黒川会長は「顕彰会は福田記念館の運動母体として多くの人を結集し財政的にも支えることを目的にししっかりした基盤をもつ会になってきた。礒永秀雄没30周年、福田正義没5周年の記念行事を機に福田顕彰運動がますます発展してきた。今福田さんの路線が生きて働く時期だ。顕彰運動を発展させるため皆さんの豊富な記念館活用の体験を出し合ってほしい」と呼びかけた。
 つぎに顕彰会事務局より福田正義顕彰会総会へむけた経過報告案が提起された。
 第1回総会で決めた運営方向について「多くの人人が多面的な関心に応じて参観するよう促すこと、さまざまな企画展示や創意的な催しを広げ、気兼ねなく記念館を訪れ語りあえる場として発展させること、資料収集に力を入れ、図書資料館の蔵書をさらに拡充し、社会的に権威のある、平和と文化の砦にふさわしい記念館へと充実発展させることを課題とした」と再確認。
 活用の概況について「記念館活動は、日本社会の激動発展、それと結びついた福田正義顕彰の大衆運動と関わって進展した。一昨年の礒永秀雄没30周年の顕彰運動、昨年の福田正義没5周年を記念する事業は、記念館の参観活用と豊富な資料の活用・研究を促し、諸資料の収集・展示の充実をはかる節目となった」とした。福田没5周年事業が「戦争を阻止して平和で豊かな社会を実現する人民運動をどう建設するか」をテーマに発展するなか、平和、文化・教育、労働、市政、婦人、青年などのさまざまな分野で福田正義の業績にかかわる研究、懇談会など、現在の運動を生命力をもって発展させる努力が進められ、顕彰会の新規入会者が相次いだと報告した。
 記念館活用状況では「2年間でのべ6000人以上が来館、入場者は開館以後1万1500人を超えた」と報告。特徴として「記念館でのさまざまな催しでの来館者はもとより、専門的な研究者や観光客・帰郷者、通りがかりに映画の案内や地図を見て入館する人も増えた」と紹介。九州大学、大阪大学、梅光学院、東亜大など各地の大学・大学院から学者・研究者が訪れ、豊富な資料に感嘆していること、福田正義の精神と事業を若い世代に継承するための青年学校や小中高生平和の会の平和教室がもたれたことを報告した。美術グループあらくさによる展示会、下関原爆被害者の会や市民の会、町内会など会場の利用が続いていることにもふれ「平和と文化の砦としての記念館の果たす役割と期待は大きくなっている」と強調した。
 資料収集・整備は、図書寄贈を中心にして開館時5000冊だった図書資料が「2万8297冊に達した」と報告。「原爆と戦争展」などと関連して、戦争体験を物語る記録や手記、生活資料、写真集などが寄贈されていることが紹介された。
 2004年9月に発足した、よい映画をみる会の活動は、鑑賞者が出発時からのべ1000人を超え、寄贈などで収集された映画本数も現在、洋画150本、邦画100本となったと報告した。
 福田正義顕彰会については会員が400人を超え、福田記念館の安定した財政を支えていることが明らかにされた。

 立ち戻る原点ができた 活用経験や反響交流
 討議では記念館を参観活用した経験や反響から、課題や要望もふくめて交流。今後の記念館運営と活用方向が浮き彫りにされた。
 顕彰会顧問の頴原俊一氏は「今の方向でやっていけばいいと思う」と激励した。同顧問の高田美智子氏は「若い人にもっと広げていけたらいいと思う」と期待を語った。
 下関原爆被害者の会の男性は、役員会や、原爆展の会場として活用していることに謝意を表し「被爆者の会のなかで50年8・6斗争から、福田さんがどう運動をつくってきたのかということに理解が深まっている。被爆者運動を発展させることとあわせ会員のなかでも顕彰運動を広げたい」と語った。婦人被爆者は「礒永秀雄詩祭や福田没5周年集会のとき、詩や文章を朗読させてもらった」と話した。
 川崎市の医師は、文化祭で年に1度原爆展をとりくんできた活動をさらに発展させたいとのべた。大型店に潰される商店街の現状にふれ「川崎市で福田さんが書かれたものに学び、恒常的にどうすればいいかと考えてきた。よく見ると100年の歴史を持つ商店がばらばらにされている。よい映画をみるなどして、地域の人人の結びつき、歴史、民族の誇りを取り戻し、子ども・年寄りが元気になっていける方向をみんなで考えたい。顕彰会の活動が発展しないとわれわれも発展できない」といった。
 福田没5周年集会で出演した市民の会の婦人は「福田さんや礒永さんとの出会いを人生で最高の出会いと思って喜んでいる。これからも皆についていきたい」と語った。別の婦人も「福田さんの文章は難しいと思っていたがそうではない」と思想の奥深さへ感銘を表した。「何10年もまえに書かれた文章なのに今にピッタリあてはまる。まだたくさんの著書があるのでもっと読んでいきたい」とのべた。
 劇団はぐるま座の女子青年は福田著作を学ぶ青年学校に参加した経験にふれ「街頭原爆展でつかんだ反響を基礎に学習した。いろんな人が記念館が原点といわれるが、自分も立ち戻る原点をもらった。これを力にし劇団はぐるま座の再建にがんばりたい」とのべた。男子劇団員も「青年学校で今の時代にものごとをどう見るか、どう行動すればいいか論議するなかで、毎回目からうろこが落ちる様で元気が出た。文化・芸術は人人の生活やたたかいに源泉があるし、頭でつくり出すものではないことを教えられた」と話した。
 北九州市の教師は子どもたちの平和教室で被爆者や戦争体験者に体験を語ってもらったり、教師による学習会などで記念館を活用した経験を語った。「第2次大戦の真実パネルを見た同僚の教師が教育現場でさまざま思ってきた疑問が解け、展望が見えてきたといっていた」と反響を紹介。平和教室で学んだ子どもたちが、学校で教えられない戦争の真実を学んで成長していることに喜びを語り「たくさんの教師のなかに活用を広げていきたい」と話した。
 長周新聞社から「若い世代をどう結集するかが課題といわれたが、情勢が大きく変化するなか、人人を導いていくのは福田さんの路線しかないと日日感じる。今農村はつぶされ、若い労働者は食っていけず後継ぎもつくれない。時代が末期であり転換点にきている。長周新聞は2年後に創刊55周年を迎える。福田路線を学び、世の中を変えようという青年を結集していきたい」と出された。

 運動を再建する指針に 各地の活動者も発言
 その後、山口県内で平和運動などに携わる活動家から意見が出された。
 岩国市の活動家は岩国市長選の過程で、岩国空襲で肉親を奪われた戦争体験者に「真から岩国を思う文章を書け」といわれ、基地問題に関連する福田正義社説集をあらためて読み始めた経験を語った。「何度も読んで素通りしてきたが、今読むと新鮮な激励を受ける。社説に人人を思う気持ちと郷土愛、祖国愛がある。これを真摯(し)に学びたい」と話した。また中小企業の倒産が相次いでおり、知り合いの家族が借金苦で自殺したと話し「このような時期であるだけに、自分自身を鍛え人人に役立ちたい」といった。
 下関の活動家は元タクシー労働者・越本亨氏の追悼集会にむけて、長周新聞バックナンバーを学習した経験を語った。「福田さんが指導した大丸、サンデン、中野書店、中電などの下関の労働運動は広範な市民の支持を得て勝利した。労働者が無私の精神で全階級の利益を代表してたたかう労働運動の路線を学んだ。それを現在に生かす」とのべた。
 山口市の活動家は礒永秀雄没30周年のときは駱駝詩誌、福田正義没5周年のときは福田著作「現代の日本をどう見るか、はぐるま座55周年のときは魯迅の作品の創作姿勢の研究など、記念館を活用した経験を語った。「福田さんが亡くなって以来、自分が追究してきたテーマは日本社会とはどんな社会で自分はどう生きていくのか、誰と団結し誰とたたかうか。その方法とはなにかを明確にし運用できるようになることだった」といった。1969年の岩国基地工作について書かれた文献を実践と結びつけて学んだ経験も話し「原水禁運動、米軍再編反対、岩国基地反対斗争で生かしたい」とのべた。
 劇団はぐるま座の代表は、「劇団はぐるま座創立55周年運動ではじめて福田路線にもとづいて、劇団の歴史に向き合って総括をすすめてきた。発展しないのは違う路線だからだ。今後、新作を記念館を中心にしてつくっていきたい」と話した。
 よい映画をみる会の宇部市の男性は「映画に来る顔ぶれが知らない人ばかりになってきた」と会員が増えたことに喜びを表明。「記念館をつくるときは、資金面もその後の運営面も不安があったが、人民に奉仕する考えをもってやれば、資金も集まり、運営も順調にいった。この記念館の発展は人民に奉仕する精神でやれば不可能なことはないという証だ」と語った。
 今後の活動をめぐり「総会を迎えるにあたって再度、論文や精神を意識的に結び付けていく契機にしていけたらと思う」などの意見も出された。
 その後、顕彰会事務局から顕彰会の第2回総会を4月20日に持つことが提案され、全会一致で承認された。
 最後に黒川会長が「皆さんの豊富な経験で広がりと深まりを持ち顕彰運動が発展したことが明らかになった。それは日本社会がデタラメになり、誰もが社会を変革しなければ解決できないと思っているからだ。これに福田路線が行く手を照らしている。明治維新のように若い世代が立ち上がっていくことが切望されている。人人のたたかいの砦としてがんばっていこう」と結んだ。

 第2回総会日程
 福田正義顕彰会第2回総会の日時・会場は次のとおり。
 日時 4月20日(日) 午後1時〜4時
 会場 福田正義記念館3階

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