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下関ゴミ袋値下げ署名婦人座談会
市民が市政動かす主人公
            10万人突破の経験を語る   2003年12月20日付

 婦人たちを中心に開始された下関のゴミ袋値下げ署名は6月から12月のわずか6カ月で10万3000人を突破し全国的な注目を集めている。この署名運動を主力となって担ってきた婦人たちに集まってもらい、経験と教訓を語りあってもらった。

  視野広がった戸別訪問
 司会 ゴミ袋の値下げ署名は10万人分をこえ、市内はもちろん全国的にも大きな影響を与えている。お母さんたちの力が、ゴミ問題だけでなくいろいろなところで影響として広がり、注目されている。とりくみのなかで思ったこと、つかんだことなどをざっくばらんに聞かせてほしい。
 石原 わたしは6月のはじめから署名をはじめた。みんながゴミ袋からでも、目を開いてくれたらなという思いだった。そのなかでいろんな方の意見を聞いて、世の中が政治にたいして不信だらけで、それをどこに持っていけばいいのかわからないという状況が、思った以上に大きかった。女の人たちが目覚めるのは、家庭の環境もあるが、やはり自分の子どもをどう育てるのか、というところから視野が開けてくるのではないか。自分の家庭から固めて、今度はみんなで手をつないでいく。大きいものにまかれたり、だれかがやってくれるではだめ。ゴミ問題もさることながら、介護保険のことやいまからの社会を担っていく子どもたちの教育、平和か戦争かということについてなど、女性がもっと声を上げるべきと痛感している。
 吉田 わたしもゴミ袋の値下げ署名で、友だちなどにいろいろと回って、ゴミ袋が高いということもだが、学校のこと教育のことをいわれるお母さんが多かった。うちの子どもは彦島の小学校にいっているが、校舎がとても古い。パソコンは3台あるが、子どもが昼休みに行っても、起動して画面があらわれるまで5分くらいかかる古いもの。同年代のお母さんたちがいっていたときと、机もイスもまったくかわっていない。このたびやっとトイレだけはきれいになった。下関の学校は全般にどこもそうだと思う。人口の少ない豊浦町はビックリするぐらい立派なのに、下関はどうしてこうなのかと思う。ゴミ袋のお金にしても、だれがどのように使うのかわからないし、不安だとみんながいっていた。
 大原 それはトップの考えが違うからよ。わたしは国民年金暮らしだから、袋の問題を絶対にいいたい。やはり50円というものを、あのホテルみたいな建物のために使うといわれたら、ものすごく腹が立つ。ゴミ処理なのにホテルみたいにそびえ立っていて、格好は悪い。その経費を袋からとろうという魂胆が汚い。図書館や子どもが必要とするものならわかるが、あんなくだらないものにお金をバリバリかけて。この市長はなぜ大きい事業しかしたがらないのか。自分の得になるようにしか考えないトップではおかしい。庶民あってのトップなのに。
 富永 わたしは1カ月半くらい遅れてはじめた。お母さんたちとあちこちへ署名に行くようになった。はじめに入った彦島では、門から玄関までが遠いからと遠慮したり、犬のマークがついているとやめていた。自分の都合でやっており、10人しか集められなかった。大丸のまえで街頭署名をしても、「みんなのためにこんなにいいことをしているのに、なんで署名をしないのか」という思いだった。だけどやっているうちに、「ばかだった。自分がこういう考えだったら、相手から見透かされてしまう」と気がついた。署名しなかったら、どうしてできないのかと思いをはせながらいくと、楽しくなった。それから10万人を早く集めなければいけないと、一生懸命になった。つぎは介護保険をやりたいという思いにもなった。やるなかで原爆展のことが頭をよぎった。いまはあちこちで原爆展をされているが、下関原爆被害者の会の方が、はじめにJR下関駅に断られてもがんばって展示をおこない、みんなに受け入れられていった。
 中山 署名を預けていた人から、「わたしたちの代表としてお願いします」といわれ、わたしも責任を感じた。「値下げさせるまで、絶対に途中でやめないからね」、と話した。ゴミ袋だけでなく、学校の教育のことや機械警備のことなど、あれだけPTA役員がいっているのに強行して決めている。毎年、3校ずつの機械化を決めている。市民から反対が出ると、意地になって強行している。

 学ばされたお年寄りの思い
 藤井 お年寄りから「お願いします」といわれた。家庭では家計のことや介護保険のこと、教育のことなどわたしたちも教えられることばかりだった。孫たちの将来はこれから先どうなるのだろうか、暮らしにくい世の中になるし、お金のない人はゴミも出せなくなる。そういう社会になると、子どもも産めなくなるし、孫世代は大きくなると暮らせなくなると心配されていた。自分たちがなんとかしないといけないと預かってくれた。若い人たちからは、医療問題や子どもの小児科の救急医療がないことも出されていた。どんな思いをして夜中に探したかということや、よその自治体と比べて不備なために、子どもの命が危ないと心配されていた。
 大原 介護保険でいえば、わたし1人で7000円もとられる。息子も家族をかかえて必死だから、国民年金暮らしで家に何万円もかけることができない。たった数千円の請求に市役所から職員が2人来たから、「あたしはいよいよだめなときは、市長の家のまえで油かぶって自殺する勇気はあるから」といっておいた。職員はあわてて「そんなこといわんでください。長生きしてください」「とにかく、がんばって」という。それでも生きられなくなっていく。だからゴミ袋にこだわっている。
   人の心わからぬ人 市長に署名提出した実感
 司会 10万人分の署名をわたして江島市長の感触はどうだったか。
 中山 あの市長はなにをいってもダメだなと思った。主人は「当選してあぐらかいている」というが、これだけの署名が集まってびくびくしている一方で、市民をほんとうにばかにしていると思う。市民の1人1人の声を聞こうという姿勢がまったくない。
 大原 あのとき具合が悪くていえなかったが、「市民をなめなさんな。ましてやこの10万人をなめなさんな」と一言いいたかった。
 中山 顔は坊ちゃんみたいな顔をして、やることはほんとうにひどい。“心のなかは鬼みたいな人だな”と思いながら、あきれて見ていた。みんなのなかに入っていき、この市長を引きずり下ろす運動をしないといけないと思っている。
 富永 市長であれば、10万人分の重みにたいして、値下げはいえなくても「よく検討させてください」などというのがあたりまえ。値下げはしないと、平気で即答した。これだけの数字があったら、リコールの方がはやいんじゃないかなと思いながら聞いていた。
 石原 やはりリコールするくらいの勢いで、とりくんでいくべきと思っていた。お役所仕事というのは一度決まったらなかなか覆らない。どういうふうに市長が出てくるかと思っていたら、なにもなかった。“ああこれは最低な市長だな”と思った。
 中山 意気ごみを持ってやらないといけない。交渉のあとで広報課長さんと話をしていたら、「どういうことですか」と江島市長がうしろに立っていた。「ぼくあてに願いや思うことがあれば、ハガキで書いて出してください。ぼくがじきじきご返事しますから」という。「いやー。いいけど」といっておいたが……。返事をもらってもしょうがない。あの交渉のことを思い出すと、わたしたちの市長とは思えないから。
 富永 小さいときから下関で育っていない人が、大人になって衆議院や参議院に出るために下関に来た。はじめから下関のことなど思っていない。
 中山 下関を足がかりにしているといわれている。何党だったかよく覚えていないが、たしか日本新党で一度は落ちた。それがだめならと自民党で出たが、節操がない。沖合人工島の見直しをかかげて出た。当選して賛成に変わった理由を問われても、「それは状況によって変わる」といっていた。それはウソつきということを、自分で認めているということ。そのときどきで変えるということだ。
 吉田 若いからとか、かっこいいからと市長を選ぶのではなくて、絶対にもっと違うことで選ばないと、たいへんなことになると友だちにも話した。若い人は実行力があるからというが、いままでやってみてなにも変わってない。女の人も平和ボケじゃなくて、勉強してもっとかしこくならないといけない。
 中山 彦島の平家太鼓の人たちは、助成金をへらされたといっていたし、お祭りもへらされている。文化や教育は、人間をつくっていくうえで一番なことだと思う。やはり子どもがいて孫もいたら、日本の将来を託していく子どもたちには、ちゃんとしたものを身につけてもらいたい。市長は自分だって子どもがいるのだから……。
 大原 市長は自分の家族をまとめきれずに家庭崩壊している。下関をまとめきれるはずがない。大ハジだ。自分の家族もよくできないのに。
 中山 米艦船に花束を持って歓迎に行ったということが、写真にも出ていたが「えっ!」と思った。自衛隊の船だって、寄港させるのにイヤと思っているのに、ああいうこともふくめて、歯がゆいことばかり。

 意味がわからなかった議会
 編集部 10万人署名でも、市民が「こうしてくれ」ということに、意地になってやらない。PTA連合会や小学校長会が「宿直を置いてくれ」といっても、意地になって機械化をやる。そういうタイプの人ではないか。
 中山 意地で市政をやってもらっては困る。謙虚さがない。
 石原 なにかにつけて、自分は最高の学校を出ているのだという、そういうおごりがある。東大出といっても、自分の足もとも照らせないようなトーダイでは、どうしようもない。
 中山 でも人間は最低よね。ものすごく調子がいい感じがする。女の人はひとあたりがいいから、あれっと思う。平気で人がだませる。
 石原 市民の税金を湯水のように、自分の思いどおりに使っている。千鳥ケ浜のサッカー場でも、チームを誘致するといって、4億円くらいかけてもなんにもならない。維持するのに年間4000万円いる。それでも市民に開放せずお金をとっていく。
 中山 それでいて江島市長は、270万円というボーナスをもらっている。民間があれだけ苦しんでいるのに、平気でよくとれる。山口県で一番高い。悪いことをしてボーナスをもらうというこんなにいい商売はない。
 大原 やめられないだろう。たたき落さないといけない。議員もみんなそうだ。
 石原 議会を傍聴したが、質疑応答でもなにを審議しているのかさっぱりわからない。わたしはあれを見ていて、二度と行きたくないと思った。あそこで声を上げたかった。出されてもいいから、声を上げたかった。
 富永 ゴミ袋のことで議会を傍聴して、わたしも物足りないと思った。背後関係などあるのだろうか。わたしたちには、なにもなくすものがないからなにされてもいいが。
 大原 わたしも同じ。なくすものはない。
 中山 公明党のあり方とか、趣旨とかがわからないのだが。
 石原 市長に傾いているのだろう。国政と同じですよ、あっちについたり、こっちついたりしている。
 中山 弱いものの味方と思っていたが。
 大原 議員さんたちは、選挙のときには「今回はむずかしいから入れてくれ」という。「むずかしければやめたらいい」といったら、その人はわたしにあいさつをしなくなった。70歳過ぎの人に、給料をやって市会議員においておく必要はないと思うのだが。
 中山 市民のことを考えてくれるのなら、票を入れて応援しようとなるが、何期務めれば年金が出るからという考えでなってもらったのでは、入れる気にもならない。
 吉田 国会議員にしても市議にしても、自分たちの給料を自分たちで決めている。どうにかならないのか。市民が議員の給料を決めるというふうに変えるなど。
 石原 市民の代表として、市長のやることに目を光らす人を、市民のなかから立てないといけないということではないか。みんなで審議をするようなシステムをつくらないと解決しない。
 
 真実かくすマスコミ 大衆論議が力と実感   
 司会 マスコミについても、意見が出ている。
 吉田 みんないうのはゴミ袋の値段が高くなって、そのお金がどこにいくのかわからない、だれのもとにいってどう使われるかがわからない。それが一番知りたいところだが、わたしたちが知る手段といえば、テレビと新聞しかないわけだが、新聞社はほとんど載せていない。市寄りの意見しか載せていないから、それを読むものとしては、やはりこれが正しいのかと思う。
 大原 だから読売にしても朝日にしても、市長との交渉がきちんと出ていなかった。だから親戚中やめさせるといってきた。交渉を聞きにきて、えらそうに写真をパチパチとりまくって、いかにも載せるような格好をして頭にくる。そんな新聞社があるかね。新聞記者は市民のためのものだし、トップやら偉い人のためにあるんじゃない。トップのことしか出ない新聞は読んでもしかたがない。
 石原 この人が憤慨するから、わたしが北九州の新聞社に電話した。いまはジャーナリストはわれわれの味方ではなくて、政府の味方になっている。それをいったら新聞社の人は「それはない」といっていた。しかし悪いことは伏せてある。ここまでしか書いてはいけないなど、そこの会社に安泰でいるためにいるようなもの。ジャーナリストも腰ぬけだね。

 大衆の声出ない中で10万人署名
 編集部 大衆の声が表面に出ないような社会になってしまっている。政党関係も動かないなかで、人口25万の都市で10万の署名で表現されたということは、すごいことだ。
 大原 すごいことでしょう。それをあいつはなめるからね。
 石原 どういう解決になるかは、重大な問題になっている。そこをわれわれかかわったものは、考えないといけない。なにをするにも10万人の重みを考えて、できなかったでは終わらせられない。わからない市長であれば、どういうふうにもっていくか。
 中山 最後までやる。ずっとつづけてやる。
 大原 意地でもやらないといけない。
 石原 意地のもって行き方。どういう方向にもっていくか、これからが正念場になっているのではないか。わたしはリコールにもっていけないかと思う。

 リコールも視野に最後まで
 編集部 リコールもふくめて、10万人署名の成果はとくにお母さんたちが中心になって集めたということが、市民全体を激励している。あるかぽーとでも市内の中小業者でも、集会をやって署名をやろうかとなっている。機械警備でもPTA連合会でもあちこちでがんばっているのは、お母さんたちだ。埴生の花の海でやっている人たちも、ゴミ署名を一生懸命にやった人たちだ。いろんな問題で動きはじめた。江島市長はほんとうはすごく困っている。
 大原 女をなめるな、ということだ。
 石原 一事が万事で、上からばーんとくる。自分たちで決めてしまってから、おろしてくる。つくることをみんなに相談すべき。有料にするが、どういう袋にするかと、そういう相談があっていいはずだ。根本はなぜわたしたちに相談がなかったのですか、とつっこんでいかないといけない。
 中山 川中中学校の教科教室も同じだ。父兄も子どもも知らない、川中中学校の先生もごく一部しか知らない、教育委員会から話があっただけ。父兄の人に見せたら、「えっー」とびっくりしていた。いいところはいい、悪いところは悪いと説明があってすればいいが、なにもなしでやろうとする。
   
 全市に波及した火 結束し市政の変革へ
 編集部 署名をつうじて、なんとかしないといけないという市民の思いに、火がつきはじめた感じがある。
 石原 ゴミ袋問題だけでなくいろんな論議が出てきたことが、すごいと思う。いろんな視点で見られているということが、一つの大きな収穫だ。成果はそこに出ている。それをわれわれがどうもっていくか。みんながいえるようなものをつくらないといけない。意見はたくさんあるが、やり方がわからないとか、どこにもっていけばいいかわからない。そこだと思う。だからわれわれがそれをどう引き出していくかが、課題かもしれない。
 富永 ゴミ袋一つの問題で、これだけ市民が集結して、全然知らない方もこうやってお友だちになって。これもゴミ袋値下げの一つの成果だと思う。
 石原 地域、地域でみんなで話す、持ち出すことがたいせつ。小さいものが集まって、一つにならないと。なにかきっかけがほしいと思う。これまで目を開いてくださったということは、すごい収穫だと思う。
 大原 市長も少しずつ、やばいと思っている。
 石原 はたしていまの市長を落として、かわる人材がいるかは頭をひねるが。みんなの輪のなかで、リーダーを出さないといけない。
 大原 みんなが市長をひっつかまえておかないといけない。
 中山 市民の力が一番大事だということだ。いろんな知識がなくても、市民が見張って支える。これをチャンスに、育てていかないといけない。
 石原 鵜飼いみたいに、いろいろな線を持って、うまい汁を飲みそうになったら、グッと出してね。はき出させる。
 司会 今日はこのへんで。

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