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市民の教育要求の強さ示す
下関・教育アンケート2次集約
           市内49校から1018枚集まる  2005年3月8日付

 有料ゴミ袋を値下げさせる運動を担った母親を中心に広がった「教育に関するアンケート」は、5日に第2次集約がおこなわれ、市内50校のうち49校から1018枚のアンケートが集まった。1カ月半のとりくみでのアンケートは、市民の教育要求の関心の強さをものがたった。この集計の結果は、とりくんだ市内の母親に返していく準備がすすめられている。
 1月20日からはじまった「教育に関するアンケート」の運動は、下関で給食費や校納金が払えない子どもがふえていることや、教育予算が年年削減され父母の負担がふえ子どもに不平等が生まれていること、また学校の施設が修理されない実態など、子どもたちのために母親の声を一つにしていこうとはじめられた。 「ほんとうに市には子どもの教育のためのお金がないのか」という母親の疑問の声が出されたことから、アンケート用紙とともに下関市江島市長の四年間、23回90日間の公費海外出張の実態がわかる表や下関市の備品教材費と図書費の県下13市、旧豊浦郡部との比較の表や、小中学校費の過去9年間の推移を示した棒グラフなどの資料も配られた。
 はじめはゴミ袋値下げの署名をとりくんだ母親の手で仕事の合間に友人や近所に回され、各地区の子ども会、スポーツクラブ、ママさんバレーの母親など、手から手へと広がり、病院やスーパーに置かれたり、介護施設の職場など全市で熱心にとりくまれた。さらにPTAが独自の趣意書をそえて全保護者を対象にアンケートをとりくんだ学校もあった。またこの1カ月半のあいだに市教育委員会が市内全小・中学校のトイレを調査し修理して回ったことを知った母親のあいだでは、みんなで力を合わせれば変えていけると確信が広がった。
 このように全市的な母親の動きで集められた1000枚をこすアンケートには、教育への切実な要望や思いがこめられており、内容は学校施設の問題から保護者の負担、また5日制やゆとり教育など教育内容にかかわる問題にもわたっている。アンケートは現在も回されており、ひきつづき集約しながらすすめていこうと話されている。
 集約の結果、アンケートに答えた母親のうち4人に3人が働きながら子どもを育てている母親であった。
   
 アンケートの特徴
 集約された特徴的な内容を紹介する。
 アンケート項目のはじめにあげられている「学校の施設について」の質問にたいしては各小・中学校のそれぞれ特徴を持った母親の要望が書かれている。

 宿直をおく事やトイレ修理等が強い要求 学校の施設について
 学校の施設について49校の父母のなかで「学校を機械警備にせず、夜間、土・日曜日も宿直をおいてほしい」という要望が多かった。以前から機械化されている学校の父母の宿直配置の要求は強いが、とりわけ2003年度から市教委が順番に小学校から宿直を廃止し機械警備を強行したことで、3年まえと2年まえに機械化された勝山小学校、養治小学校、清末小学校の宿直代行員配置の強い要求がアンケートに反映されている。
 「地域で子どもを育てようと言っていますが、学校が土、日機械警備のため使わせてもらえなかったりします。学校も一緒になって子どもたちを考えていくには、土、日必要な時、学校を開放していただきたい」(清末小母親)。そのほか「機械警備になるのは“ぜったいイヤだ”と子供が言っています。なぜ、機械警備になるのかを子供に納得ができる正しい説明が必要です。安全面を考えるなら、普通に考えて機械のみにするのではなく、両方で取りくむのが良いと思います」(川中西小母親)、「これからも宿直の人をお願いします」(吉見小母親)と書きそえられている。垢田小や吉田小の母親からは宿直配置の強い要望が集約された。
 学校設備にかんしてはトイレにかんする要望が多い。多くの学校で「そうじをしているのに臭う」ことを指摘している。水漏れや水が流れにくいところは修理し、子どもが気持ちよくトイレに行かれるように望む母親の意見が共通している。小学生の母親は、「トイレをもっと明るくきれいにしてほしい」「暗くて一人で行くのを嫌う」(名池小学校)、「怖がっている」(垢田小母親)などを心配している。また、「北校舎のトイレのカギをなおしてほしい」(名池小母親)、「グランドにあるトイレがかなり状態が悪いので替えてほしい」(文関小母親)、「運動場のトイレをもっときれいに」(垢田小母親)などその他多くの要望が書かれている。「洋式のトイレをふやしてほしい」という要望も小・中学校問わず共通している。またトイレについてはそうじを徹底して、そうじを教育の一環としてやってほしいという意見も寄せられている。

 とげがささるいすの改善も 子供達が使う備品
 子どもが使う机、いすの備品について「机のサイズがあわない。大きくしてほしい」という要望が小学校高学年、中学生の母親から出されている。また「ささくれだったイスで子どもにすいばりが刺さりケガをしたが、買いかえる予算がないと先生にいわれた」などの実情が記されたものも。机やイスは市内の小・中学校は古いのは共通しているが、アンケートでは長府小と文関小の母親からの要望が強い。
 アンケートに答えた垢田小の母親のほとんどが「カーテンが破れているのをきちんとなおしてほしい」と指摘している。

 児童クラブ等の要求も切実
 児童クラブにかんして、市内で一番のマンモス校の熊野小の母親からは「働いているお母さんが増えて低学年だけではなく全学年を受け入れる様な児童クラブにしてほしい」「児童クラブが三年生までしか受け入れてもらえないので学校から帰って一人で留守番をする時間が長く親として心配。夏休み、冬休み、春休みはとくに心配」という声。そのほかにも「共働きの世帯は年々増えるばかりなので、学童(児童クラブ)希望者を完全に受け入れる体制を整えて欲しい」(文関小母親)と切実な声が数多い。
 給食の食器にかんして「食を豊かにするためにも食器を取り替えてほしい」(豊浦小母親)をはじめ、「やはり給食のアルミ食器がいやなようです」「自分らの子ども時代とまったくかわらない給食のアルミ皿は食欲がでない」「給食用の食器を新しくしてほしい(アルミ以外)」「給食の食器が古いからいやだとよく聞きます」という指摘は名池小学校の母親が多く記している。そのほか「体育館の電球が三カ所壊れています」(文関小)、「体育館の照明がなかなか直らない」「体育館の電球がしょっちゅう切れている」(安岡小)などが具体的に書かれている。ほかにも具体的な要望が多数書かれている。また仕事でほとんど学校に行くことができず、学校の施設についてわからないという母親も多い。

 ピアニカ等も学校備品にして共同使用を 「保護者負担」巡り
 「保護者の負担について」の質問で特徴的なのは、全回答の約半数が「学校で使うもの(ピアニカ“マウスピースは個人持ちで”や算数セット、そろばん、工具セット、柔道着など)は学校の備品としておき共同で使用できたらよい」と望んでいること。とくに算数セットの部分に二重マルがつけられたり、赤線を引いて強調され要求が強いことがわかる。「ピアニカ、算数セットはほんの少ししか使わず、算数セットは一度も使っていない道具もあり、ほんとうにいるものだけを買うようにしてほしいと思う」「一年のお道具セットが使用期間が短いのでもったいない。使い回しができないか?」など、この問題にかんして意見を書いている親が多い。学校で子どもたちが平等に勉強できるようになることを多くの親が望んでいることがあらわれている。
 加えて、「補助教材(理科の教材セットなど)で親が購入するものが多いと感じる」「給食費や校納金が高い」という共通した父母の実感もアンケートから集約されている。「セロテープ、のりなども必要なものは学校で準備してほしい」という母親の意見がそえられたものもあった。
 また勉強のための用紙代を美祢市や山口市のように公費で負担することを望む父母は九割に達し、中学校生徒の部活の遠征費やバス代を大部分が公費でまかなっていた旧菊川、豊北町のようにすることを望む父母も約9割であった。

 江島市長の海外出張費には驚きと怒りも
 アンケートがとりくまれるなかで、これまで親が負担するのがあたりまえと思っていた用紙代がほかの市では公費でまかなわれていることや、教育費が毎年10%削減されているのに、江島市長の公費での海外出張のむだ遣いが明らかにされたことで、母親のなかで驚きと怒りが強いものになっている。
 「一番力を入れてほしい教育費をカットするのはおかしい」「子どもは国の宝、下関の宝。もっと市の予算を増やして充実させてほしい。最近では、道徳の教科書代を親に負担させることにびっくりしました。教科書は無償のはず?」(名池小)、「江島市長の公費海外旅行の多さに驚きました。腹が立ちます。4年間で809万円も税金を使い、何らかのメリットが市民にあったのでしょうか?気がつきませんでしたので、教えて頂きたいものです」(清末小)、「これからの国を担う子供たちにしっかりとした環境をつくるのは大切なことではないでしょうか。安心して子育てができる環境をつくってほしい」(熊野小)など切実な思いがつづられている。
 多くの母親たちが働きながら子どもを育て、重い父母負担も“子どもに暗い顔をさせまい”と必死になっているのに、下関市江島市長の自分の利権と遊びには熱心であるという事実は、母親たちを怒らせている。県内でも突出して教育費予算を削減していることに、「自分が家庭崩壊して、自分の子を粗末にしている人だから、下関の子どもたちはもっと粗末にあつかっている」と母親のなかでは語られている。
 有料ゴミ袋を値下げさせる会の母親のなかでは、アンケートをつうじた母親のまともな教育を望む声を一つにして市政に反映させていこうと論議されている。

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