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下関変える市民の力に確信
             ゴミ袋値下げさせる会が経過報告・討論会    2003年9月4日付

 婦人や自治会長等50人参加
 下関市の有料指定ゴミ袋を値下げさせる会(西岡文子代表)は2日夜、市当局へ6万5000人分の署名簿提出をおこなっての経過報告・討論会を、山の田東町の北部公民館で開いた。署名運動の中心となってきた婦人をはじめ、自治会長や老人会、経営者など50人が、市民生活や地域を守るため、地域の生の声を出しあい、ゴミ袋を値下げさせる署名運動をつうじて、市政をよくしていこうと意気ごみを高めた。また市議会議員にたいして、公開質問状を出すことも決めた。私利私欲なく市民のためにつくそうとはじめられた署名運動は、政党がらみの妨害もはねのけて、さらに大きなうねりとなって広がりはじめている。
  
 全市会議員に質問状も
 あいさつに立った西岡代表は、先月19日に6万5000人分の署名簿を提出したさいに、江島潔市長が受けとりに出てこなかったことに遺憾の意をのべた。つづけて「たたかっていくうえで、わたしたちは市民の生活から出発している。わたしは看護師だが、福祉の現場ではわずか月数万円の年金で、毎日200円で生活している人もいる。介護保険の1割が払えないでいる人、若い母親も子どもを生めなくなっている」と、市民が難儀している実態をのべ、婦人や自治会、中小商工業者などさまざまな人たちが自分たちの問題として、力強くとりくんでいる状況を紹介した。
 あわせて9月1日現在で、署名数が7万人となったことが報告された。市議会議員36人にたいして出される公開質問状が示され、@どのような経緯で1袋50円のゴミ袋価格が採決されたのか、Aどうすれば他都市なみにできるか、B行政として市民に負担させるまえになんらかの努力はあったのか、C仮にゴミ袋値下げ案が出たとして賛成、反対どちらか、など7項目にわたる質問事項が提案され、拍手でもって採択された。
 つづけて西岡代表が「いまから運動を広げ交渉していくうえで、みなさんの生の声を伝えてほしい。市長さんにたいして発してほしい」と、地域や職場からの意見を求めた。台所を支える婦人たちは、母親として家計をきりもりする苦労を出しあうとともに、「女性が下関を支えよう。女性の力でパワーを見せよう」と司会の母親の呼びかけにこたえ、有料指定ゴミ袋の料金を下げるたたかいを突破口にしようと、意気ごみ高い意見があいついで出された。

 使命感あふれる意見あいつぐ
 宝町に住む主婦は、「代表が休日のたびに、会社や地域を訪問しているのを見て、少しでも手助けをしたいと思い、署名運動に参加するようになった」と話した。自身は失業中であり、50円のゴミ袋は高すぎるとのべ、「署名簿を市長に提出して確信を持った。みなさん、よろしくお願いします」と頭を下げた。
 山の田西町の年金暮らしの婦人は、「6万円もない国民年金で暮らしてみてほしい。10月からは介護保険料として7700円もとられる。その日その日で必死に暮らしているのに、どうしようかとの問いかけもなく値段を決めてくる。生きていかなければいけないのだ。はっきりいって許せない」と憤りを語った。
 彦島の中学生の子どもを持つ母親は、「わたしも失業中だが、子育てしていてもどこからもお金が入らない状況で、ゴミ袋のことで子どもをついついしかってしまう。子どもは知らずにゴミ袋を使おうとするから、“使ってはいけない”といらないところで怒らないといけない。下関は高い税金をとっているうえにおかしい」と、生活実感から訴えた。「みなさん心を一つにして、たたかいましょう」と激励すると、会場から拍手が起こった。
 生まれてはじめて街頭署名に参加したという、彦島の平家踊り保存会の婦人は、「市にお金がないからと、1000円の徴収がきた。一生懸命に守っているのに、どうしてお金をとられないといけないのか。ゴミ袋もなぜこんなに高いのか、おかしい」と思いをのべた。「わたしたちもわずかな年金で生活しており、また介護保険料も上がるから、“どうしていくか”と夫と2人ではげましあって生きてきた。ここに参加させていただいただけで、光栄に思っている」と、今後のとりくみへの期待をのべた。
 サンデンの元労働者からは、事業所回りをしたさいに、経営者から「署名簿を見るたびに、協力している。がんばってくれ」と、社員食堂に置いてもらうなど、各地で広がっている様子が出された。私利私欲ない市民運動にたいして、参加者からは共感が語りあわれた。

 自治会の関係者も発言
 自治会など地域を守る住民からも意見が出された。安岡地区の自治会長は、「昨年の秋ごろにある市議から有料化で1袋50円になることを聞いたが、安岡の31自治会すべてが反対した。しかし有識者から市自治連合会へとおろされて、末端の自治会までおりてこないまま、ウンもスンもなしに決まってしまった」と、住民の声が反映されない市政のしくみになっていることを明らかにした。
 「下関の場合はゴミをへらすために50円にするといっているが、市はゴミ処理代として税金をとったうえでまたとる。ほんとうにやるのであれば、全員一致で納得できるまで質問したい。市民の意見を吸い上げるような組織づくりをやってほしい」と話した。
 梶栗地区の自治会関係者は「市民6万5000人の汗で集めた署名を、江島市長が受けとらないことは市民をバカにしているということだ」と、市長対応に怒りをあらわにした。長府の婦人も「議会で決まっても市民の力でくつがえすことができる。一つのことにむかって市民の突撃的な力を集めれば、変えることができる」とのべた。
 貴船町の婦人は「市はゴミがへったというが、みんな家にいっぱいためてあるといっている。指定ゴミ袋を下関の業者につくらせなかったり、水族館の管理もよその業者にやらせている。市民が協力、応援しないといけないこともたくさんあるが、市長はあまりにも市民をバカにしている。国を見てもどこを見てもそうだが、下関のことを本気で考えないと、赤字ばかりの下関になってしまう」と危惧(ぐ)をのべた。
 事務局からは、彦島の自治会にたいして「お前、こんなことをやるととんでもないことになるぞ」との脅しや、政党がらみの抑えつけがおこなわれるなかで、住民1人1人を戸別訪問した自治会長や、攻撃をはねのけて回覧を回した自治会などの力で、運動が大きくなっていったとお礼が語られた。司会の母親は、市の仕事を請負う会社に勤める知人が、署名を回したために“市に反対する従業員はいらない”とリストラにあったが、ここで引き下がるわけにはいかないと、「わたしたちは新しい世界に踏み出している。最後までがんばろう」と決意をのべた。
 つづけてある自治会回覧につけられた手紙が読みあげられた。「先の見えぬ経済不況に加え、諸税の値上げ、年金の給付額を抑制する新方式。さらに企業倒産があいつぎリストラの名の下に解雇、などなどわたしたちをとりまく生活環境は日に日に悪化の現状。このたび全世帯の署名をもってゴミ袋値下げをお願いすることにした。家族全員の名前を書いてくださいますよう、お願いいたします」。
 最後に西岡代表が、全市民のもとに署名簿を届けて、近いうちに10万人署名を集めて市政をよくすることを訴え、参加者は確信を深めて決意を新たにしていた。

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