トップページへ戻る

自衛隊のイラク派遣計画撤回を求める署名
下関から全国へ運動広げる
           賛同者会議開き本格的取り組み 2003年12月16日付

 自衛隊のイラク派遣計画撤回を求める署名・下関実行委員会は14日、からと会館で賛同者会議を開いた。会議には市内の被爆者や戦争体験者、青年、婦人や小中高生平和教室の中・高校生、宗教家など40人の賛同者呼びかけ人が参加し、署名運動の様子や思いを語りあい、本格的に署名を広げることを確認した。

  署名簿手に市民800人が動く
 はじめにあいさつした代表者の今田一恵氏(小中高生平和教室代表)は「戦後58年たって、またもや日本の若者に武器を持たせてイラクの戦場にかり出す小泉政府にたいして、日本国中で自衛隊派遣に反対する声が圧倒している。下関実行委員会の署名は、賛同者、協力者をふやしながら、政党政派、思想信条、職業をこえた全市民の総意として広がっている」「かつて明治維新では高杉晋作がこの地で奇兵隊を挙兵し、長州人の倒幕運動は全国を動かし、江戸幕府を倒して新しい近代国家を建設していった。自衛隊のイラク派遣に反対するこの署名運動もかならずや全国の人人に響き、その願いに火をつけると思います。圧倒的な市民のなかに署名運動を広げていきましょう」と訴えた。
 つづいて事務局より経過が報告された。署名運動が開始されて3週間たった13日現在で賛同者が183人、署名数が4500人に達し、市内では個人や事業所、会社や病院、役所、水産加工場などで積極的に署名がとりくまれていること、自治会や学校の職員室でも署名が呼びかけられるところがふえており、老人クラブやママさんバレーなど各種団体やサークルでも署名が回っていることを報告。
 被爆者や戦争体験者をはじめ、労働者、文化人、学生、宗教家、自治会長、主婦、商店主など、さまざまな市民各層の800人が署名を集めて動いていることを報告した。また、下関ではじまった署名運動と共通の訴えによる署名運動が、県内では山口市、豊北町、岩国市ではじまり、広島、沖縄、大阪、岡山、愛知、宮崎、福岡など全国にも波及していることを伝えた。
 その後、呼びかけ人や賛同者から、署名をとりくんでの経験や、自衛隊のイラク派遣にたいする思いなどが語りあわれた。

  数々の戦争体験九死に一生を得た痛恨経験
 呼びかけ人に名前をつらねた戦争体験者の宮崎宗夫氏は、昭和12年に召集を受け、1カ月後に日中戦争が起こって中国大陸へ送り出されたときの従軍の体験や、大東亜戦争勃発後にふたたび召集を受けて、フィリピン、ボルネオとつづく海戦、惨敗の連続だったミッドウェー海戦など、いくども死にそうな目にあった経験を語った。「戦争に正義はない。いつも勝った方が理屈をつけて正当化しているだけだ。なぜ、優秀な人類が殺しあいをしなければならないのか。多くの戦友たちが死んで、生き残ったわたしは戦後はとにかく人のため、社会のために役に立たなければ申しわけないと思ってきた。自衛隊のイラク派遣は憲法違反であると思うし、国際法上も違反であるといわれる。小泉首相はつじつまの合わないことばかりいっているが、われわれ国民の手でこれはなんとか切りとらなければならない」とのべた。
 下関原爆被害者の会の吉本幸子会長は、自衛隊のイラク派兵をめぐる動きについて連日のニュースや新聞が気になっていたといい、「イラク復興とか国益とかいろいろいわれていますが、わたしたち原爆や戦争の地獄を体験したものは、どんなことがあろうと若い方方を戦場には行かせたくない。どんな理屈があろうとも被爆者の立場から反対です」と話した。
 本行寺の藤井日正住職は、「わたしの父親は硫黄島で玉砕した。一般の兵隊はみんな自分から戦争をしたいと思って行ったわけじゃない。1枚の紙切れで召集されて行った。そして戦死し、あるいは生きて返ってこられた人もいた。イラクに派兵してふたたび日本がそういう状態になってはいけない。いまのうちに止めておかなければ、ほうっておいたらまた1枚の紙切れでみなさんが召集されていくようになる。そんなことは絶対にあってはならない」といい、中・高校生にむかって語りかけるように話した。

  「今がその時」と意気込みも
 新地から来た戦争体験者の婦人は、「国民の多くが反対している。いまこそ国民全員がイラク派遣反対を叫ばないと手遅れになります。みなさんでがんばりましょう」と呼びかけた。筋川から来た戦争体験者の婦人は、「戦争というのはほんとうにしてはいけない。毎日毎日兵士が死んだり、いろんな国の人たちも死んでいますが、これはみんなアメリカのしたことで、一番責任を負わないといけないのはアメリカです。それを日本に負いかぶせているように思います。小泉さんや石破さん、そして大賛成している中曽根さんを恨みます。みなさんと署名を広げていきたいです」といった。
 長府から来た主婦は、「長周新聞社の故福田正義主幹がいわれていたが、死んだものの命をとり返すことができないのなら、死なないためのたたかいをしなければならないというのが、いままさにそのときだと感じる」と意見をのべた。
 小中高生平和教室の中・高校生たちは、校内や校外で友人やその家族の人たちといっしょに集めた730人分の署名をたずさえて参加した。署名運動をするなかで先生や友人たちと戦争と平和について論議が発展していること、自衛隊のイラク派遣反対がみんなの思いであることがわかったと確信をこめて報告した。

  七百余人の署名携え中高生の派遣反対思い確信
 労働者の男性は、職場や企業の社宅で署名を訴えて回った経験を語った。「八割が応じてくれる。“自衛隊の派兵はイラクのためではなくて、アメリカのためではないか!”とか“自衛隊を1回出したら歯止めがきかなくなって戦争につながっていく。だからやめさせないといけないんだ”などと語られていた」と様子をのべた。
 「政党政派や思想信条をこえてみんなが団結してやるような運動、こういう質の運動を下関でつくっていくことになれば、全国を激励していく。そう弱い力ではない」
 「いったいなんのための戦争なのかをはっきりさせるのが重要ではないか。テロ撲滅といったがイラクはテロとは関係がなかったし、大量破壊兵器があると騒いだがこれも見つからなかった。あそこの復興事業を入札するのに、アメリカに協力した国しか認めないというが、5500億jもの需要はアメリカが爆撃してなにもかもぶち壊した結果だ。要するにアメリカがイラクに泥棒に行っているということではないか」
 「日本は戦後米軍に占領されて、おかげで平和で豊かになったようにいわれ、原爆を投げつけてもらって感謝しますという流れがあるが、植民地になって国をとられてしまった。世の中は経済でも見てみると詐欺か横領のような力まかせが支配しているが、そのあたりに共通の物があると思う。イラク戦争というのはアメリカから見たら泥棒戦争で、その泥棒の手伝いで死んでくることが小泉は名誉なことだという。小泉は支離滅裂なことをいっている」など論議がされた。

  市民総意の署名首相官邸へ
 最後に今田代表が「集めた署名は首相官邸に届けようと思います。きょうを出発点にしてがんばっていきましょう」と呼びかけて、賛同者会議を終えた。

トップページへ戻る