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商店街つぶしの強権政治
下関の駐車違反取締り
             市民の市道ではないのか    2006年6月9日付

 6月1日から開始された、道路交通法の改悪による駐車違反とりしまりから1週間が経ち、下関市内で重点地域に指定された、唐戸、豊前田、グリーンモールの各商店街からは、市民生活が破壊されている実態が激しく語られている。
   
 客も店も大迷惑
 唐戸地区赤間町中央通り会会長でお好み焼き屋を経営する越智武敏氏は、「とくに昼の1時間に、タクシー運転手や建設業関係の、車で移動している人たちが食べに来ていたが、バタッと来られなくなった。町なかには駐車場がないので、お客さんも困るし、店も困る。みんな泣いている。もう少し様子を見て、商店会と自治会一緒になって陳情に行こうと思っている」と切実な思いを語った。
 赤間本通り商店街振興組合理事長の藤城洋一氏は、「商店街は地元に根付いた生活圏。このとりしまりは商店街つぶしで、県外資本を大きくするためのものに思えてならない。重点地域と他地域との不公平感がある。小規模商店が並んでおり、お年寄りの買い物の送り迎えなどもかわいそうだ。融通が利かず、配慮が足らない。商店街に違法駐車があったことは確かだが、月極駐車場の数も足らないし、道路沿いのパーキングメーターも午前10時からしか作動しないので九時開店でお客さんが来られたら、どうしようもない。よく現状を見た上で、もう少し準備を整えてからやられるのであればいたしかたないが、そうなっていない。まだ様子を見ているところが現状だが、今後の動向を見て、みんなでよく話し合い、行動も考えていきたい」と語る。
 豊前田商店会会長は、「このままいったら商店街は成り立たない。みんなおまんまの食い上げで、どうしたら良いかと途方に暮れている。何とかしてもらわねば困る。手遅れの感もあるが、だからといってすることはしなければ。中小企業、零細企業に至るまで競争しなければならない世の中だ。道の拡張や、市営駐車場整備などの意見は商店主らから出されている。難しい問題ではあるが、何とかしないといけない」と述べた。
 グリーンモール自治繁栄会会長の中野忠氏は、「昨日、繁栄会のなかのメンバーが市に相談に行った。市が活性化といってやる一方で指定地域として目の敵のようにされ、このままでは活性化できない。駐車場のことなど、お客さんに止めてもらうためにどうしたらいいか、方向性を考えている状況だ」と現状を語った。

 駐車場整備の方が先決
 また、グリーンモールにある長門プラザの市場内では、「本当に死活問題で、商店街つぶしであり、改善してもらわないと困る。第一、このような法律がいつ、どこで、どのように決められたのかもわからないまま、6月1日から始まるという話だけが伝わっているのがおかしい。なぜ、重点地域に商店街を選んだのかと思う。ここの駐車場は地下にあり、入れにくいのでお客さんが利用しにくい。駐車場整備をしてからとりしまるのならわかるが、それをせずにとりしまりばかりされたら、順序が違うし、もう商売はやめないといけないと話になっている。今でさえ、どうやって資金繰りしようかと思っているが、生きていけない。陳情書を出さないといけない」
 「民間監視員というが、天下りの受け入れ先ではないか。その金を何に使うのかもわからず、あの人たちを養うために私たちは苦しまないといけないのか。以前はもっと車も多かったが、この少なさで追い打ちをかけられている。市は無料駐車場をつくるべきではないか」と語気を強めた。
 また別の商店主らは、「商店街をとりしまるということは、生活にかかわる。元元ここは、32年前の区画整理で商売人の土地を提供して上階に市営アパートができている経緯がある。市に協力してそれができているから、優遇してもおかしくないここを、市はなぜやるのか。駐車違反とりしまりは、みんなの迷惑だし、みんな苦しんでいる」
 「下関はスーパーから建設業まで外の業者に全部金を吸い取られていっており、自分たちの収入も昔に比べれば3分の1になっている。今の日本は若い者を育てようとしていないが、下関も中心部は少子化で、悪循環だ」「飲み屋が栄えるということは、市場の魚や野菜、酒なども売れるということ。みんな、持ちつ持たれつだから。それが今は全体に響いている。大きいところはなお大きくなり、小さいところはなお小さくなる。小さいところを何故つぶすのか」と、鮮魚店や八百屋の経営者などが口口に溢れる思いを堰を切ったように語った。
 唐戸の酒販売業者は、「トラックに積み込むのも1回1回駐車場に入れておこなっている。飲屋街に納品に行くので、駐車場から台車に積み換えて運ぶようにしているが、先日も運ぶ途中に焼酎が割れたりした。店に来る客も減った。以前から来られていた人たちが、来にくくなったからと、まとめて買いだめしていく人もいる。店の中でもお客さんはゆっくりする暇はない。結局大型店に流れていってしまう」と話した。
 商店街の商店主らからは、この駐車違反とりしまりの悪法が商店街つぶしの死活問題であり、市民生活の重要な生活権を破壊するものであること。駐車場も充分整備されないままにとりしまりだけは厳重におこなわれることで、このままでは生きていくことも保障されなくなっていることが共通して語られている。納税者である市民のためにあるはずの道路が、生活を脅かすものになっているのである。商店街に人が溢れ、活気ある町にしたいという願いとは裏腹の政策に、このままではいけないという切迫した激しい思いと、これを覆させようという行動が始まっている。

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