トップページへ戻る

保育・教育等社会的保障を
下関市内の働く婦人
             男性並みに働くが低い賃金    2006年12月6日付

 安倍総理の地元である下関の江島市政のもとで、倒産は相次ぎ、10年で自殺者は600人、若い者には食っていけるような職がなく、年寄りは医療からも介護からも追い出され餓死、自殺が増えるのは必至。その中で婦人の力は、有料ゴミ袋の値下げ運動で10万人の署名となって値下げを実施させ、学校のアルマイト食器も取り替えさせるおもな力となってきた。婦人は男性と同じように働いても賃金は安く、正社員でもパート並、そのうえ家事、子育て、教育、介護など家庭内での仕事も一手に婦人の肩にのしかかる。婦人は出口を求める活火山のマグマのような状態にある。下関市で今、婦人たちはどのような生活にあるのか、その実態を聞いてみた。

 契約やパート等不安定な職場
 夫婦共働きで10歳の子を先頭に1歳の子までの4人の子どもを育てる20代の母親は、「朝8時〜夕方4時まで市場などで扱うトロ箱を1から作る仕事をしている。土日が休みでその他に小さい子がいるので、風邪をひいたりして休むこともあるが、週1回程度休みをとって課税されない枠内で調整しながら働いている」という。学校組を送り出して1歳の子どもを保育園に預けて仕事に行き、夕方       スーパーのレジで働く婦人(下関)
子どもたちが学校から帰ってくる時間に家にいられるようにしている。「主人は運送関係の仕事で、人が足りないときには日勤からそのまま夜勤をすることもある。夫婦共働きだがお金はないね」と語る。
 「支出面で大きいのは、食費、学校に納める校納金、家賃。自分たちが食費を切り詰めるのはいいが、教育面でなんでも親負担にしたり、予算を削るのは子どもたちの教育に関わることだから、ちゃんとしてもらわないと困る」「一生懸命働いている私たちからは課税枠を引き下げたり、消費税値上げさせようとしたりと、いたらないことばかり考えて、本当にやるべき仕事はされていない。こちらは金がないのだから、利権で動かされた金とか、教育予算から削って他へ回した金とかは返してもらいたい。江島市長は首にしないといけない。署名とかあったらやるし、なんとか思い知らせてやりたい」と思いの丈を語った。
 小学1年と3歳の子どもをもつ20代の母親は、「上の子を幼稚園に通わせていたが、低収入で保育料は免除になった。でもお金の出は多い。月月にクラスの納金の他にもろもろ出てくる。学校の給食費も減免申請があって3000円くらいだけど、もう少し安くならないだろうか」「下水道が最近整備されて、料金がこれまでの倍になったので、またどこで節約しようか、と考えている」。なかでも「1番困るのは、医療費が上がったこと。子どもの風邪で2000〜3000円とられる。だから病院にいかせるのも考えてしまうし、少少は我慢させたり、下の子が飲んでいた風邪薬を上の子に飲ませたりしている。病院にいかせても注射が1本いくらだろうかとドキドキもの。でもあまり我慢させるわけにもいかないし、どうにかしてもらいたい。医療費は絶対かかるものだから」と語る。
 また「子どもが小さい方が、親の年齢も若いから蓄えといっても限度がある。それに医療費は特に節約ができないから直接家計に響いて痛い」「下の子が来年から幼稚園だから働くことも考えたが、働いたのが全部幼稚園のお金になって消えるから、それならまだ家にいて、じっとこもっていた方が、出ていく金は少ないのかなと思う」と続けた。
 また別の30代の母親は、「特に幼い子どもはいつ病気になったり、なにが起こるかわからないが、そんなときに“仕事を辞めるか、休まずに続けるか”という選択肢を会社側に迫られて、やむを得ず仕事を辞めた」と語る。
 50代の契約社員の女性は、「朝8時から残業を含めて夜7時まで働き、家に帰るのは夜の8時、9時。契約社員で2カ月ごとの更新制。この職場は3年目ぐらいだが、収入は社員と比べて半分くらいしかなく、同じ作業をしてなぜなのかと疑問だ」。そして、「この年になると、もし病気になったりケガでもしたら、どうしようかと考える。昼休みに同世代と話になるのは、年をとったら私たちはどうなるのだろうか、年金はないし不安ばかりだ」。また「税金が高くなった。以前と比べると1カ月で3万円近く多額にとられているのではないか。そのうえ家賃に光熱費、水道代を払うと、もう残らない。納税の義務があるからとられるのは仕方がないとは思っても、どんな使われ方をしているのかということを聞くと腹が立つ」とのべる。

 貧困から離婚も増 夜も昼も働く母子家庭 締付ける教育費
 また、このような生活のなかで貧困からくる離婚、それによるひとり親の家庭も増え、とりわけ母子家庭の親たちの労働と生活は過酷を極めている。
 50代の母子家庭のある母親は、「午前8時半から午後5時半までスーパーの精肉部で働き、午後6時から11時までパチンコ店の掃除婦をしている。給料は前者が月12万〜13万円、後者は8万〜10万円の稼ぎで、ひと月最低20万円。多いときは23万円だがボーナスはない」と話す。
 「高校生の子ども2人で、教育費が1人月2万円かかり、うち高校の月謝が8000円に、交通費(バス代)が1万円。体を酷使しているが働いても働いても生活はよくならない」「母子医療も年収が基準額を超えるから受けられなくなった。だから本当の話、病院にもいけない。検査をするとすぐ1万円かかる。以前、娘の学校で胸部のレントゲン検査があって、影があるとひっかかり再検査で大きい病院にいったら、ただの誤診だとわかった。異常なしで本当は喜ばないといけないのだろうが、それで5、6000円もとられ、がっくりときた」と語った。
 小学1年の子どもを育てる、27歳の母親は、「母子家庭の場合、児童扶養手当が支給されるが、頑張って働いても、生活は全然豊かにならない。それどころか、反対にたくさん働いて所得が上がれば翌年の児童扶養手当が下げられるし、それに年年所得にたいする支給の基準が厳しくなり、一生懸命やればやるほど、どんどん首が締めつけられていく」と切実に語る。以前所得から100円課税されただけで、母親の医療費免除が1年間なくなったという。とにかく日日を乗り切るのに全力だが、「母子家庭では、児童扶養手当があるからどうにか生活が成り立つという水準」。とりあえずは月月の生活を少しでもよくできればと残業や休日出勤などもしているが、残業時間も子どもが小学生になってからは児童クラブに夕方6時には迎えにいかないといけないので、労働時間が減った。
 「仕事をどれだけやっても、家にあるお金は変わらずに、ただその内訳の所得と児童手当の比率が変わるだけ」「入学一時金にしても給食費にしても、いくらか返ってくるがその額は本当に限られている。でも校納金にはプリント代までクラス費に入っていて取られるばかり。日常生活でもゴミ袋とかも高いし、親の負担は大きい。子どもたちの教育面や、市民の生活のために必要なところに予算をまわしてほしい」と生活実感と合わせて切実な思いを語った。
 また水産加工の清掃現場では、「日中はどこかよそで働いて、午後5時から夜の10時まで働く婦人がいる。みなパートだが、朝も夜も働くのは子どもにかかる教育費のためといっている。そうでもしないと食べていけなくなっている。働きは男性正社員と同じことをしているのに、給料はパート並。会社側からしたらボロもうけだ」と語られている。

 安く入れる介護施設を 介護抱える婦人切望
 60代の介護を抱える婦人は、「デイサービスやショートステイなどの利用できるものはすべて利用しているが、夜などはすべてつきっきりの生活。退職してから親の介護をしているが、2カ月でもう疲れ果てている。介護疲れの親殺しや、夫婦間の殺害なども、気持ちがわかる気がする」「女の人がどんどん社会に出て働くようになっているのに、介護とかは反対に在宅に移行されてきており、仕事と介護の両立はできない。安く入れる老人ホームなどを増やして、その分、子ども世代のまだまだ元気に働ける人たちがみんなで働いてそこを支えていくような社会的なものがあればいいのだけど」と話した。
 またヘルパーで介護の現場で働く婦人は、「介護保険でも格差がすごい。究極のところ、高齢者もお金があればなんでもしてもらえるが、なければもうサービスを受けることもできない。介護保険改悪で、これまで受けられていたものが受けられなくなったという怒りの声は多い。さらに療養病床廃止で在宅型になっていけば、今の核家族化や共働きといった生活が圧倒的ななかで、どのようになっていくのか本当に不安。病院を追い出されても、家がない人もいるし、介護を必要とする人なのに家族がいない場合も相当ある。家族が引き取るところもあると思うが、そこから起こる問題もいろいろ出てくるのではないか」と危惧(ぐ)を語った。
 婦人も社会に出て働くようにしておきながら、安い賃金で低い生活水準におき、さらに家庭での仕事と、婦人たちは、二重三重の抑圧のもとにある。そのうえ保育料、教育費の負担、医療費、介護保険など生活に関わる経済的負担は増え生きていくのがやっとの生活におかれている。
 大企業は空前の最高益、戦後最長の景気回復などと騒いでいるが、その一方で人人は共働きでやっと家族が生きている状態。特に安倍代理市政の下関では、大型利権にまみれた箱物事業に、市民が働いて稼いだ税金をつぎ込み、市民生活に必要な社会保障や、子どもたちの教育に使われるべき予算が巻き上げられる一方である。「江島市長は婦人の敵だ」との婦人たちの声はきわめて厳しい。

トップページへ戻る