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市政刷新の力束ね運動強化
下関市民の会が総会
               市議選勝利向け取組本格化    2014年7月14日付

 民主主義と生活を守る下関市民の会は13日、幸町の勤労福祉会館で今年度総会を開催した。会員約30人が参加し、活発な討議を経て昨年度の市民運動の広がりを確認。来年1月に市議選を控えるなかで、戦争に反対し、それにつながる市民生活を切り捨てる国政・市政とたたかう市民運動を強めていくこと、その力で市議選を勝利させていくことなど、今年度の活動方針を決定した。
 
 首相お膝元で戦争政治と対峙

 開会に先立って挨拶に立った元役員の古田好都氏は、安倍政府が集団的自衛権行使の憲法解釈変更を強行したことにふれ、「戦争しない、武器も持たないというのが憲法の根本だ。陸海空軍これを保持しない、交戦権は認めないとある」とのべた。映画監督の新藤兼人氏が終戦の前年に32歳で召集令状を受け、100人の部隊に配属されたが、そのうち60人はフィリピンに向かう途上で撃沈され、30人は潜水艦に乗り組んで亡くなったことを語り、「約1年間のあいだに100人のうち90人が亡くなり、残ったのは10人だった。戦争は死にに行くようなものだ。ところが7月5日に安倍内閣は、“日本は戦争する”といった。戦後69年のあいだ、日本は戦争をしないということで世界はあこがれていたが、平和憲法を持つ国の首相が戦争をするという。大嘘つきだ。アメリカの手下になって、核兵器をつくるのも日本に金を出させる。人間を粗末にする自民党・安倍内閣に、戦争に、ことごとく反対しよう」と力強く呼びかけた。
 続いて議長に柿田多加子、堅山キヌ子の2氏が選出され、議題にうつった。
 初めに2013年度の活動報告がおこなわれた。1979年に創設された下関市民の会が今年で35年を迎えることを明らかにし、民主主義と生活を守り市民が力を合わせて運動を起こし、市政を市民の手に取り戻すため、初代会長・小倉哲郎氏が長周新聞主幹の福田正義氏、武久病院の頴原俊一氏とともに設立へと尽力したこと、「大衆とともに」の精神で、市民が主人公であり、その手助けをしながら市政を変える力を強めていく活動をしてきたと、その経緯を振り返った。
 35年の間には事務局が本来の道から外れ、小集団の個別利害のために不平不満をいいあうだけの会になり、江島与党になっていた時期があったことも明らかにし、そこから13年前の有料指定ゴミ袋値下げ10万人署名運動をやり抜くなかで「30万人市民みんなのために」の設立の精神を取り戻し、教育問題アンケートや給食食器改善運動、満珠荘存続署名運動など多くの市民とともにとりくんできたことを強調した。
 現在盛り上がっている安岡沖洋上風力反対の運動の根底には風力問題にとどまらない、でたらめな社会に対する怒りが込められているとのべ、「戦後69年を迎え、社会全体が行き詰まるなかで、安倍政府は憲法改悪をおこなおうとし、集団的自衛権行使の憲法解釈変更を公明党と組んで閣議決定し、アメリカのための戦争に日本の若者の命を差しだそうとしている。“戦争だけは絶対にさせてはならない”と、戦争体験者を先頭に誰もが満身の怒りをあらわしている」とのべた。
 安倍政府のいいなりで中尾市政は大型箱物行政をおこない、下関の産業をつぶれるにまかせ、若い世代が市外に出て行かざるを得なくなっているなかで、人工島と巨大道路を中心にした軍港化が進められていることを強調し、「このような状況を変えるためには、どこかの政党や勢力に依存してやっていくのではなく、市民自身が力を合わせて市民運動を強め、市政に圧力をかけていくことがなによりの市政刷新の力」であり、その手助けをしていく市民の会の役割を確認した。
 「大型箱物事業や軍港化をやめて、働く場を作ることを求める署名」活動にひき続き、安岡沖洋上風力反対署名を持って地域のなかを一軒一軒歩いたり、各地のスーパー前で署名を訴えるなど、精力的に活動を展開してきて、650人のデモ行進まで盛り上がってきたことが市民の喜びと話題になっており、「どんな問題でも、こうしてみんなで力をあわせれば変えていける」という明るい希望がわくものになっていると強調した。
 本池市議を市議会に送り出して四年近く。市民のなかから問題をとりあげて質問し、市議会に風穴を開けてきたこと、市や議会の攻撃も、市民に知らせ世論の力で跳ね返してきた経験から、「市民の世論と運動が一番力を持っていて、それをもっとも恐れていることが確信になった」とのべ、市民運動を第一にして議会活動がそれを代表していけば、市民運動を強くする関係になることを確信を持って報告した。
 2014年度の活動方針として、安倍代理市政の下で下関を変えたいという市民の思いが強まっており、衰退してきた農林水産業、加工業、造船・鉄工など産業を振興させることを最大の課題に取り上げていくこと、30万市民のなかにもっと入り、その切実な実態や怒り、たくましさをつかみ具体的な運動を市民全体の共通問題としてとりあげ、手助けしていく役割を果たしていくこと、市民運動と議会活動を結びつけて市政刷新のために奮闘することなどを提案した。
 来年1月に市議選を控え、四年間の活動に対する審判となることを強調。四年間の議会活動について教訓や課題を鮮明にしつつ、より市民運動に奉仕するものとして研ぎ澄ますことが重要だとし、市議選を市民運動として勝利させることを方針とした。
 当面の課題として、市議選を勝利させること、署名を軸に地場産業を振興させ、働く場を作るよう世論を強める、大型箱物事業に反対する、旧四町の切り捨て反対、教育・福祉の切り捨てや重税に反対する、原水爆禁止・戦争反対の運動を強める、人工島や巨大道路など軍港化と戦争につながるあらゆる計画に反対することなどを掲げた。

 「真実皆に伝えたい」 活発な論議

 提案を受けて、意見交流がおこなわれた。
 口火を切った男性は、新下関の青果市場でも今月30日に食料品店が閉店すること、昨年春にも漬け物屋が廃業するなど、物が売れないために廃業があいついでいることを語った。商社が南方など海外へ船で出かけて農産物を買いたたいて仕入れてくるなかで、農業もコメをつくるほど赤字になり、野菜もスーパー相手ではいい値で買われることを語り、「下関は雇用を確保しないと毎年2000人減っている。安倍に期待してもだめだ。中尾もだめ。安倍首相は嘘ばかりいっているが、首相が2、3日おきに嘘をつくなど、この国はどうなっているのか? 自衛隊に入っている若者も戦争をしない前提で入っている。自衛隊員の祖父母たちも孫を戦争に行かせたいと思っていない。安倍さんが戦争をするといっても何人がそれに従うだろうか」とのべ、さらに市民運動を強めていくことの重要さを強調した。
 90代の婦人被爆者は、「安倍も官僚も戦争体験者ではないから、戦争がどんなものかわからない。戦争体験者や被爆者は早く死んでほしいと思っているから私たちは意地でも死ねない」と、安倍政府への深い憤りを語った。近年市内の小学校で被爆体験を学ぼうという教師たちの熱意が強まっていることを喜びを持って語り、被爆したことを隠してきた被爆者が、原爆展運動のなかで胸を張って体験を語れるようになったことに感謝の気持ちをのべた。福島原発事故でも誰一人責任をとらないこと、安倍首相が海外で金をばらまいていることなどへの怒りを語り「真実を知らない人がまだまだ多いので、もっと知らせていかないといけない」とのべた。
 別の婦人被爆者も、最近開かれた同期会で、風力発電計画や市議会のことなどを知らない人が多く、運動に出会わなければ真実を知らないままであることを実感したとのべ、「今度は一人でも議会の傍聴に連れて行くなど、もっとみんなに知らせていくことを考えたい」と語った。
 男性被爆者は、先月おこなわれた長崎「原爆と戦争展」で真剣な意見交流がおこなわれたことを紹介するとともに、「先日満珠荘の風呂に行くと、一緒に入ったおじいちゃんたちが、“下関は物が高い”“安倍は山口県から総理になっているのに山口も下関もよくなっていない。地元もよくできない人が日本をよくできない。外国に行って金をばらまいて”とわいわい話していた」と、高齢者のなかに同じ思いが渦巻いていることを語った。

 安岡風力問題でも役割 世論喚起促す

 安岡地区に住む男性は、自治連合会からのアンケートで風力発電の計画を知ったのが発端で、6月22日の集会に夫婦で会場へ行くと、入りきれないほど人が集まっていたことをのべ、「かなりの報道陣が来ていたので、家に帰ってテレビを待っていたが、うんともすんとも報道しなかった。近所の人たちもみんな反対しており、昨日の自治会の総会で100%これはいけないとなった。私たちの地域は風が強く、ハウスなどもあるので、冬などは海風とたたかっている。これ以上風を煽る施設は許してはいけないとなった。どんどん宣伝して署名を集める運動をしていきたい」と発言した。
 続いて一昨年に本部を下関に移転した劇団はぐるま座の団員が発言。山口市での『礒永秀雄の詩と童話』公演、別府での『動けば雷電の如く』公演などをとりくむなかで、共通して集団的自衛権が論議となり「戦争を止めないといけない」と若い世代から声が上がっており、製造業や飲食業などで働く若い世代が、「安心して働ける時代をつくっていかないといけない」と会場に駆けつけ、また沖縄戦の遺児、市民の力で市を変えようという中小零細の商店主など、世代を超えた動きが広がっていることを報告した。8月4日の『原爆展物語』広島公演を準備するなかで、「体験した私たちが若い人のなかに平和の砦を築いていかないといけない」と被爆者や戦争体験者が意欲的にとりくみ、また昨年の公演を見た大学生や高校生が後輩や仲間に声をかけていきたいと積極的に動き出していることを語り、「はぐるま座も全国の人たちと一緒にうねりをつくっていきたい」と決意をのべた。
 続いて発言した安岡地区に住む20代の母親は、先日風力発電の賛否を問うアンケートの結果が回覧で回ってきたことにふれ、「ほとんどの人が反対していたが、未提出の人もいるから自治会としては反対か賛成か決めかねていると書いてあった。デモ行進に参加できなかったのは残念だが、市民の声が大きくなっているし、風力だけでなくいろんな運動に参加していきたい」と決意をのべた。
 80代の男性は、「戦争は絶対に反対だ」と強い口調で発言した。下関空襲を経験し、焼夷弾で燃えている家の屋根にのぼって消火活動をしたことや、巡査から避難するよういわれ、養治小学校へ避難したことなど、あふれるように体験を語り、「下関は二度空襲でやられたが、日本軍の方は高射砲を撃っても届かないし、戦闘機も届かない。アメリカの勝手気ままにやられ、そのすぐ後の15日には敗戦になった」とのべた。
 論議をへて、2013年度活動報告と2014年度活動方針を満場一致で採択。役員体制も現体制で引き続き責任を持って運営していくことが決まった。
 市民の会のような組織は、よその街にはなく、唯一無二の存在となっている。35年の歩みと到達をふまえ、「30万市民のために」で、今後もさらに奮闘する決意を新たにして総会を終えた。


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