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  <狙撃兵>   アメリカに取られた500兆円       2008年9月22日付

 アメリカの金融破綻で、日本から吸い上げた500兆円ともいわれる資金が紙くずになろうとしている。それはサブプライム債券やアメリカ株さらにアメリカ国債などの形で吸い取られている。今度つぶれたアメリカの証券会社などがうまくだまして年金資金とか農林中金や銀行の預金、郵便貯金も巻き上げてきた。かれらが日本で低金利の資金を調達し、そのカネで日本の企業を買収するなどのバカげたことまでやってきた。国、地方財政は1200兆円もの借金を抱えているのに、500兆円もアメリカに貢いできたのである。
 これこそが日本の国内経済が構造的に悪化し、財政再建といって国民にはあらゆる増税と予算削減をやり、国力は衰退し、人人が貧乏になっている最大の根拠である。「大競争の時代」がきており、「規制緩和をやって市場原理主義を導入しなければ日本はやっていけない」「金融工学というような最新の学問こそすごいのだ」といった調子で、御用学者も政治家もメディアもはやしたて、「小泉改革」を持ち上げてきた。それが日本をさんざんにアメリカ金融資本家と一部の大資本の食いものにし、荒廃させてきたのである。
 第2次大戦におけるアメリカの対日参戦は、ナチス顔負けの大虐殺であった。広島、長崎の原爆で無辜の非戦斗員数10万人を眉根1つ動かさずに焼き殺し、沖縄戦では20万を殺し、戦地では弾薬も食糧補給もない日本兵を餓死させ、病死させた。「日本人は人間ではなく、サルか虫けらと見なせ」というのが、米軍の合い言葉であった。この戦争は、ファシズムを打倒して「戦争を終結させ、民主主義を勝利させるため」などではなく、日本を単独で占領し、中国を植民地として支配する目的であった。戦後63年たった現状は、この野蛮なアメリカの属国となった日本社会の荒れに荒れた姿である。
 日本の繁栄も平和も、独立という課題を実現しなければどうにもならない。目前のさまざまな生活要求も、この日本社会に戦後貫いてきたアメリカ支配という根本問題を解決しなければどうすることもできない。アメリカの金融破綻という情勢の大転換のなかで、視野を歴史的にも世界的にも広げて、日本の進路を開く全人民的な運動の構築が求められている。
                                       那須三八郎

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