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  <狙撃兵>  イージス艦は何国の軍艦か     2008年2月22日付

 イージス艦「あたご」が、千葉県のマグロはえ縄漁船に衝突して、漁船員を行方不明にさせる事件を起こした。この事件は自衛隊というものが、日本の国民を守るためのものか、アメリカの雇われものかを問う鋭い問題である。
 はっきりしてきた事実は、「あたご」が海上航行のルールである回避義務をしなかったことである。正面から行き交う場合はお互いが右側に回避するのが国際ルールである。自衛艦が右側に回避することを信じて、漁船の側が右舷側に舵を切ったら、イージス艦の側は約束事を破って直進し衝突したのである。
 そして明らかになっている事実は、自衛隊の側が本当のことを隠ぺいし、ウソにウソを重ねていることである。「2分前に漁船の緑色の光が見えた」といったが、あとで「12分前に赤色を見た」といい、防衛庁のお偉方が所属漁協に飛んでいき「マスコミにはしゃべるな」と隠ぺいを指示したことも明らかになっている。
 なぜ漁船群と交わることがわかっていて直進したのか。なぜウソを繰り返すのか。明らかなことはイージス艦は、遠洋航海からのんびり帰る途中というものではなく、軍事行動中だったということである。ハワイ沖で現代世界で第1級の軍事演習であるミサイル迎撃訓練に参加した帰りであるが、その任務は出航から寄港までつづいている。航路を変えたら米軍管制下のミサイル防衛態勢が狂うなど、何らかの軍事的な事情が優先していたと疑わざるをえない。要するにはっきりいえない事情で漁船を犠牲にしたのである。
 首相も防衛大臣も、連絡が後回しにされたことを国会では騒いでいるが、そもそもイージス艦は、技術から装備まで1400億円もかけてアメリカから買わされたものであり、アメリカ本土を防衛するとともに、アメリカ空母艦隊を守ることにしか役に立たない。したがって首相や防衛大臣などに本当の指揮権などなく、自衛隊は米軍司令部の指揮で動いている。自衛隊司令部が米軍司令部に移転し、米軍指揮下でアメリカの国益を守るための下請戦争に参加するという方向が進展中である。このへんがコソコソした行動とウソの根源だと見るほかはない。日本国民の生命財産を守る気のない自衛隊はどこの国の軍隊なのか。
                                     那須三八郎

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