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  <狙撃兵>  金融工学流の選挙理論       2009年2月6日付

 下関市江島市長は5日に予定していた出馬表明を当日朝になって急きょ見送り、出処進退は後日明らかにすると発表した。安倍代議士あたりにしかられたかのような思わせぶりである。予想されるのは、「安倍氏の意向に逆らって」とか、「安倍氏には関係なく」という格好をとって、本命は別であるかのように装い、また衆議院選挙を控える安倍氏の傷を少なくする形で、「単独の意志で出馬を決意した」とすすむシナリオなのであろう。
 断念をしない限り市長選の本命が現職江島市長であることは変わらない。下関の選挙は、公明党・創価学会や連合の組織票を動かすものが本命であり、それを動かしうる力を持っているのは安倍氏と現職・江島市長ぐらいしかいない。
 江島市長は毎回目新しい選挙理論を開発してきた。はじめは市民派と偽装して安倍派票に上乗せして当選。つぎは対抗馬の古賀氏を会社ごとたたきつぶして恐れさせた。そのつぎは江島批判票の2分割から今度の3分割。圧倒的な江島批判票を3分割で死に票にし、江島批判票を江島応援票に変えてしまうトリックである。市民の愚弄であり選挙の冒涜である。それはヘッジファンドが、株が上がって儲け、下がっても儲ける仕組みを作って、世界中の人人をひどい目にあわせてきた、この金融工学という詐欺理論の選挙への応用といっていい。
 発表した来年度予算案は、選挙の年は骨格予算にとどめるという常識を破って詳細なばらまき予算であり、当選は確定しているという傲慢さである。また今週に入って対抗馬であるはずの香川氏の実兄を課長級に昇進抜擢する異常人事を発表。投票の2日前には全国市長会に出席するという。選挙は勝ち方が問題で人人が批判する通りのことをやって見せてそれでも勝ってみせてニターッと笑いたい趣味なのだろうか。
 江島市長といい竹中平蔵やホリエモンといい、ああいえばこういいこういえばああいうといった、頭の回転が速くて人をやりこめるのが好きな連中のために人人はひどい目にあってきた。14年間下関を食いつぶしてきた安倍代理・江島氏に18年も市長をやらせるか、これを打倒するかが、あくまで市長選の中心問題である。
                                      那須三八郎

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