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  <狙撃兵> 空幕長の米国への自虐精神    2008年11月14日付

 航空自衛隊のトップである空幕長をしていた田母神某が、政府見解に反する論文を発表したといって首になり、国会に呼ばれた。だが、解任したり国会に呼びつけた側がへっぴり腰で、首になった側が威張っているという光景を見せられている。
 この男を空幕長に任命したのは「戦後レジームからの脱却」といっていた安倍内閣である。「神の国」といっていた森喜朗人脈といってもそんなに威張れるわけがない。彼の直接の親分は米軍そのものなのだ。米軍再編で自衛隊の司令部は在日米軍司令部に置かれ、自衛隊は米軍の指揮下に置かれている。ミサイル防衛計画でも、米軍が流す情報で、自衛隊がミサイルを発射する、すなわち米軍が日本の開戦を命令する関係をつくっている。米軍の指揮下にある自衛隊に政府ごときがなにを文句をいうかという光景である。
 うかがえることは、自衛隊員の士気が上がらないことに八つ当たりしていることだ。自衛隊はイラクでの空輸作戦とか、アフガンへの海自派遣、さらに先制攻撃を叫びながら対朝鮮、中国、ロシアなどの警戒態勢をやってきた。そのなかで、自殺したり精神病になる自衛隊員が多い。それが「日本が侵略国家だったというのはぬれぎぬだった」とか、「自虐的な歴史観を許していては自衛隊の士気が上がらない」といいはる要因のようだ。
 「日本は侵略国家ではなかった」というのは、現在の日本がアメリカから侵略支配された国家ではないという意味に通じる。第2次大戦で、日本全土は空襲で焼き払われ、原爆で焼き殺され、そしてアメリカに侵略支配された。この無差別殺戮の絨毯爆撃の創始者がルメイ将軍で、戦後航空自衛隊を創設したといって昭和天皇が勲章をやった。空幕長というのは、日本人を虫けらの如く殺したルメイの弟子筋に当たるというので威張っているのだろう。田母神の主張は、アメリカに侵略されていることを喜び、その下請けでアジア侵略を士気高くやるのだという意味になる。この精神こそ、「虎の威を借る狐」であり、アメリカに対する自虐精神である。「強きを助け、弱きをくじく」というのは日本人の美徳に反する。
                                           那須三八郎

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