トップページへ戻る

  <狙撃兵>  全てのカネは米国に通じる      2008年10月31日付

 7000円まで割った日本の株価が8000円台に回復し、1j90円まで上がった円高は100円近くまで戻った。上がったり下がったりしながら、大動揺している。アメリカの方で利下げをしたから「市場」と称する金融投機資本が好感したのだそうだ。加えて日銀がアメリカに協調して利下げをするとした。そしたらファンドの日本株売り飛ばしも円高もおさまった。
 日本の低金利は1985年のプラザ合意以来で、勤労者が受け取るべき利息を300兆円余り銀行が奪い取ってきた。日本の金利はアメリカの金利より3%ばかり低くせよというのがアメリカの親分の命令で日本のカネが借金で成り立つアメリカに流れるようにするというものであった。そしてメディアなどは、銀行にカネを預けるのはアホであり、株式運用、投資信託こそが賢いのだといって、老後の蓄えまで奪い取る羽目に追い込んだ。
 日銀はアメリカの脅しでゼロ金利を長い間つづけてきて、日本の金融政策を放棄してきたが、近年は0・5%ほどにしていた。しかしこのたびの恐慌で、アメリカ経済の方が1%を下る金利にしなければやっていけない。しかし日本の金利が下がらなければ日本の資金が流れてこない。円高、株暴落を仕掛けたらイチコロでいうことを聞いたという関係になっている。株価の持ち直しにはまた、国民が老後に受け取るべき公的年金の投入が噂されている。ドル安・円高対策では、日本政府が何十兆円分ものドル買いをやって、アメリカ国債を買い込むというやり方もやってきた。これもアメリカ政府支援であり、代わりにつかまされるアメリカ国債は返ってくる当てもない。
 株価が大暴落して人人が青ざめたと思ったら、また上がって一安心という空気が振りまかれている。「下がった今こそ買い時だ」という宣伝もある。不良債権を大量に抱えている金融資本・ファンドにとっては、素人投資家にまだ持ち直すと思わせながらいかに犠牲を押しつけて自分たちが有利に売り飛ばしていくか、というのもテクニックのうちである。株で素人が儲かるわけがないというのは、先のバブル崩壊の経験や今度の詐欺金融の破たんの経験が教える教訓である。
                                        那須三八郎

トップページへ戻る