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  <狙撃兵> 売町勢力解体が最大の意義       2011年9月21日付

 福島原発事故後、原発の新規立地をめぐる全国はじめての首長選となる上関町長選挙が告示となった。推進派現職は「原発は推進するが原発がない場合の町づくりも考える」といって、なにをどうしたらよいのかわからない演説。選挙カーは町内をそそくさと回って3時過ぎには止めた。対する反対派陣営の側は、「国が中止というまで終わっていない」といい、全国から寄付をもらってソーラーエネルギーを推進するという姿勢。選挙運動の必要のない祝島で出陣式をやるといって帰っていき、全町民は肩すかしを食った格好。両陣営とも、町民のいないところに逃げて空中戦をやっている様相であり、時代にとり残された「亡霊選挙」の観を呈している。
 町民は、もっとも燃えなければならない情勢にあるこの選挙で、両陣営のこの白白しさは何か! と怒りが噴きあがる様相となっている。29年続いた原発問題はいまや終わりとなったこと、原発終結という現実に立って、町の立て直しにすすまなければならないという世論が圧倒するところとなっている。そして町民を締め付けてきた売町勢力が国や中電の後ろ盾を失ってただの人になり、30年の積もり積もった町民の怒りのまなざしを受けて青ざめているという現実を目にすることとなった。
 その町の立て直しは、中電の原発がダメだからソフトバンクなどの太陽光発電にするとか、東京のコンサルタントに頼むというような外部勢力依存ではできない。あくまで上関の地に根付いた漁業やその販売、農業、商店、医療や介護、保育や教育など、破壊された町の再建である。それは人間の手と足を使い体を使った膨大な実践をともなう全町民の下からのパワーの炸裂なしにはできない。それはまた町民がバラバラの分断された状態から、全町民が依存しあい、協力しあう地域共同体の回復を必要としている。
 それを実現するためには、国、中電の介入による原発推進でつくられた町の売町政治勢力の支配構図の解体が不可欠である。この与えられた選挙構図において票の行方は町民世論の一端しか反映しようがない。それ以上の意義は、この選挙の過程で、中電の目腐れ金で買われて、町長、議会、漁協、商工会、区、その他の組織の実権を握って町民を脅し分断してきた売町勢力のいいなりで町民は動かないことを示し、売町勢力の支配構図を全町民の力で無力にし解体に追い込むことである。そして郷土愛に燃え町民のために尽くす新しいリーダーを準備することである。

                                         那須三八郎

 

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