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      狙撃兵   「土人」扱いされながら…     2016年10月31日付

 大阪府警の機動隊員が沖縄県高江の米軍ヘリパッド建設に反対する沖縄県民に向かって「触るなクソ、どこつかんどんじゃボケ、土人が!」「黙れこら、シナ人!」と叫んでいた問題は、警備に動員された末端の機動隊員が基地建設に反発する沖縄県民だけでなく、そもそも「土人」や中国人を侮蔑しきっている事、権力機構に巣くっている支配者意識がそのように末端にまで浸透していることを赤裸裸に暴露した。「土人」や中国人を自分たちよりも劣る人種と見下しながら、一方で頭の上がらない米軍のために日本の警察機構が犬馬の労をとってヘリパッド建設を守っている。そんなオマエたちはいったい何人なのか? と思わせている。「上見て暮らすな下見て暮らせ」の世界そのものなのである。
 かつて「チャンコロ」とか「シナ」などと蔑んで中国大陸に攻め込み、叩き出されたのが日本帝国主義の為政者どもだった。同時に、その日本に原爆を投げつけ、全国を空襲で火の海にしたり、赤紙で引っ張られた若者たちを南方の島島で殺戮し尽くしたのが米軍だった。「イエローモンキー」(黄色い小猿)と侮蔑し、「シラミ駆除」「黄色い害虫を駆除せよ」などといって硫黄島や沖縄戦で住民や兵士を火炎放射器で焼き払ったり、まさに「土人」や虫けら扱いをして殺していった。太平洋戦争の最中には、アメリカの店頭に“ジャップ狩り解禁”の貼り紙がされ、日系アメリカ人の強制収容の最中には“ジャップ狩猟免許証”が配られたこと、戦場では海兵隊員が競い合って日本兵の死体の耳を削いだり、頭蓋骨を記念として収集する行為が流行したことなどは、アメリカの歴史学者ジョン・ダワーの著『忘却のしかた、記憶のしかた』に生生しく綴られている。
 単独占領から70年以上が経過したもとで、さらに新規の基地を建設して100年以上居座ろうとしているのが米軍である。このアメリカには「土人」扱いされても卑屈で、その他の民族を侮蔑することで心を満たしている思考こそが、対米従属の鎖につながれた為政者どもの鬱屈した世界観であり、戦後レジームであろう。そんな権力機構の一角を為す警察が、犯罪米兵に対して「触るなクソ、どこつかんどんじゃボケ、土人が!」「黙れこら、アメリカ人」と叫んでいるような姿を日本国民は一度も見たことがない。                 武蔵坊五郎

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