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  <狙撃兵>   そろばん勘定第一の政治   2006年11月29日 

 自民党は昨年、郵政民営化に反対した議員を追い出して、ホリエモンなどを「刺客」といって立て、メディアをあげての大芝居をやって衆議院選挙で多数をとった。1年あまりたって、来年の参議院選挙が心配だといって復党させた。連中を戻すことは、昨年の衆議院選挙を無効にしたことをあらわす。それをやるのなら小泉氏や安倍氏の首を切るのがスジである。バカにされているのは国民である。
 これは反自民で投じた票も自民党に取り込むという詐欺のようなものであるが、安倍氏の地元である下関では全然珍しいことではない。下関では、江島市長の1期目、反自民の看板で票を集めながら、裏で安倍事務所が動き、自民票と反自民票の両方から票を集めて当選するという新型人間的な芸当をやった。それ以後は市民にいくら嫌われても安倍事務所に認められたら市長の椅子につけるという市政をやってきた。
 安倍首相も小泉首相を継承して市場原理改革をやるのだといっている。市場原理とは、国民への約束とか、信念や信義、理念とかいうものはどうでもよく、人をだまそうが詐欺にかけようが、損か得かのそろばん勘定こそが真理だという、何のことはない幕末の悪徳商人のような時代遅れの哲学にほかならない。衆議院選挙の票を増やすには「刺客」選挙が真理であり、参議院選挙の票を増やすには復党が真理で、だまされた国民は株の失敗と同じで自己責任というわけである。愛国心なんてくそ食らえの私利私欲で、こうもいえばああもいって国民を手玉にとるという連中が国政をもてあそんでいるのは、国民にとって計り知れないほど不幸である。
 今回の復党問題で示されたことはさらに、安倍総裁がまるきり指導力を示していないことである。山口県では毛利の殿様に「そうせい公」というあだ名がある。参議院の青木議員に怒鳴られ、中川幹事長に丸投げをして、「そうせい」で自分の首が絞まる結果となった。もっと心配なことは、何十兆円ものアメリカ国債を買い込まされ、米軍再編やイラク派遣に何兆円も出し、あげくは兵隊まで出すなど、アメリカの言いなりになって、「そうせい、そうせい」をやっていることである。
                                    那須三八郎

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