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下関市の有料指定ゴミ袋を値下げさせる会
署名簿6万5千人分を提出
                             2003年8月21日付

 下関市の有料指定ゴミ袋を値下げさせる会(西岡文子代表)は19日、ゴミ袋値下げを求める署名簿6万5586人分を、江島潔市長あてに提出した。新ゴミ収集体制のスタートとあわせてはじまった署名運動は、台所を守る母親たちを中心に、自治会や職場、子ども会やサークルなど市内全域でとりくまれ、わずかの期間で市民の4人に1人がゴミ袋値下げの意志表示をする状況になった。提出には江島市長は受けとりにはあらわれずに、平川敬一助役と新内憲史環境部長が対応して、「これだけの方が署名されたということを受けとめたい」と語った。ゴミ袋値下げの運動をつうじて、市民生活に困難を押しつけるばかりの市政を市民の力で変えることができるとの確信と期待が強まるものとなった。
  
 母親や老人など二十数人参加
 正午には下関駅前で署名運動がおこなわれ、ここで集約された七十数人分もふくめて、下関市役所の1階ロビーで交渉にむけて署名簿が束ねられた。
 市内中心部の老人クラブのある会長は、知り合いの年配者6人を連れてかけつけた。「署名はクラブでずいぶんまえにとりくんだ。いまは国民健康保険は上がるし、介護保険は高いうえにゴミ袋。お年寄りは死ねということだろうかと思う。庶民が安心して暮らせるような世の中にしないといけない」と、署名にかける思いをのべた。
 自治会の関係者は、「これをきっかけに、なにかが変わるのではないか。市長に食らいついてでも交渉をしたい気持ちだ」と気持ちを話すと、60代の主婦は「市民の声を聞かないような市長ではおってもらっては困る。そんな市長では屁にもならない」と相づちを打った。母親や婦人をはじめ自治会や老人クラブ関係者など二十数人が、6万5000人分の署名簿を1人5000人分ずつかかえ、地域の人たちの思いをたずさえて、市長室、秘書課のある五階へむかった。
 秘書課の職員から案内されたのは、8階の「休憩室」とプレートがかかった一室で、長机とソファーが並べられているものの、隅では別の団体が打ち合わせをしたり、市職員が馬関祭りの備品をとりに、交渉中も出入りするようなところだった。
 市民のあいだからは「これが6万5000人分の市民の署名にたいするあつかいか」と声が上がった。平川助役と新内環境部長にたいして、西岡代表が「会議室と聞いていたが、来てみてびっくりした。6万5000の市民の署名にたいして失礼ではないか」と場所の変更を求めると、「ここしか空いていなかった」「市長室は予定がつまっている」と五階に下りることは避けたい様子だった。
 5000人分ずつ束ねられた13冊の署名簿を、長机に整然と積み上げたまえで、江島潔市長あての「ゴミ袋の値下げを求める要望書」が読みあげられた。「有料指定ゴミ袋が山口市や北九州市とくらべて異常に高くなっている。一袋の原価は5円なのにどうして他の市と比べてこんなに高くなるのか、納得できない。江島市長は市民の切実な要求を受け入れて、値下げを決断すべきだ」。
 あて先に書かれた江島市長ではなく、平川助役が「市長に伝えます」と代理で受けとった形となり、母親や婦人たちのあいだからは疑問や質問が矢のように飛んだ。パートの婦人は「アメリカの軍艦が来たら江島市長は花束を持って出迎えるのに、市民の署名はなぜ受けとりにこないのか。市民の生活を豊かにしたいということで市長になったはず」とぶつけた。これには平川助役も新内環境部長も回答はなかった。
   
 対市交渉の要旨
以下、やりとりの要旨。
 年金生活婦人 わたしは年金が月5万円。それでも年収5000万円という人と同じようにゴミ袋代を払わないといけない。おかしいのではないか。原価が4円50銭しかしない袋が50円では、悪徳商法でもやらないこと。
 平川助役 ゴミの減量化のために、どのくらいの値段にしたらいいか。ゼロにこしたことはないが、それではゴミ減量化にならない。審議会から答申を受けて決めた値段だ。
 自治会関係者 あらゆる人の意見を聞いて決めたというが、自治会には1度も相談がなかった。決まったものがおりてきた。
 平川助役 議会で説明して、それをもってみなさんに説明したということ。
 新内部長 9月議会で議決をいただいている。45の自治連合会に説明し、単位自治会には11月のなかごろから説明した。
 身障者 障害者や低所得者にたいする思いやりは、よその自治体ではやられているが、下関では全然ない。
 年金生活婦人 古屋町のリサイクルプラザは、ホテルみたいであんなものはいらないはず。
 平川助役 いるか、いらないかではなくて、そういう循環型の社会になっていくということ。
 西岡代表 ヘルパー、介護士、在宅看護師さんなどかなりの人が、おむつや生ゴミなど分別できず捨てられない年配者のために、ボランティアで集めて回っている状況もある。お母さん方はタマゴの安売りを買いに走っているし、老人でも1日200円で生活している人など、一般市民の生活はそういう状況。こういう人たちの生活がゴミ袋の署名にあらわれた。市民の叫びだ。高くすればゴミはへるといういい方は、やめてほしい。日野市は1袋80円で、下関市より高いと書いたマスコミもあったが、調べてみると市民にたいするフォローがある。マスコミの方も真実を報道してもらいたい。
 失業婦人 山を持っている人でも、ふとんや生ゴミなど捨てられて困っている。
 平川助役 不法投棄はマナーの問題。行政は放置しているわけではない。山口市と比べて5倍も高いというが、それぞれの都市には特徴があり、比べられないのではないか…。
 年金生活婦人 垢田も不法投棄が多い。トラックで運んでくる人もいる。
 平川助役 市内の何カ所かでは、不法投棄対策で監視カメラを設置している。場所はいえないが。
 年金生活婦人 ゴミがへったというが、買ってくる物は同じであり、スーパーのゴミ箱に捨てるようになっただけで、地域全体のゴミ量はかわらないのではないか。
 西岡代表 市民にやるまえに、なぜメーカーに働きかけるなど、努力をしなかったのか。
 平川助役 一地方自治体だけではどうしようもできない。
 西岡代表 環境にやさしいまえに、人間にやさしくしてほしかった。ゴミを出すことにたいする罰であり、分別をしているのだから罰金をとらないでほしい。小さな袋をつくること、フリーダイヤルなど窓口をつくってほしいという要望も出ている。
 平川助役 どうやって署名を回されたのか。
 西岡代表 下関のとくに女性が立ち上がって、自治会や企業などあらゆるところに持って入り動かした。全市民の目に署名簿が届くまでつづける。
 平川助役 スタートして2カ月のあいだにこれだけの方が署名されたということを、われわれとしても受けとめて、市長に報告したい。

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