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消防・市立大問題の解明求める
下関3月議会・本池市議の個人質問
              歯切れ悪い執行部   2014年3月12日付

 下関市議会の3月議会で来年度予算が審議されている。下関市民の会の本池市議は10日に個人質問をおこない、消防の新システムで連続した搬送ミスや、市立大学のトイレ改修工事問題など、予算執行にあたって原因と真相の解明を求めた。

消防問題

 本池 まずデジタル化事業の概要を説明してもらいたい。
 義満消防局長 現在使用している消防・救急無線は、国の電波法関係審査基準の改正で平成28年5月末日までを期限として、現在のアナログ方式からデジタル方式への移行が義務づけられている。デジタル化への移行については、効率的な消防・救急活動をはかる効果がある。
 本池 昨年末に高機能指令システムが運用開始されてから、通報者の家に救急車がたどり着けないというミスが連続した。新システムなりデジタルを導入するにあたって非常に大きな教訓があったと考えている。
 高機能指令システムにおいては、ミスが起きた後に全世帯の3分の1にあたる4万4000戸もが固定電話として登録されていないことやGPSの精度が低いことなどが明らかになった。盲点が明らかになり、その後ミスが起きないよう解決に向かったのはいいことだが、問題は導入前にそのようなシステム上起こりうる事態を認識していたのかということだ。
 デジタル化を請け負う業者と高機能指令システムを入れた業者は同じというが、高機能指令システム導入のさい業者からどのような説明を受けていたのか。重大なミスにつながる危険性ほど事前に十分な説明があってしかるべきだが、認識の共有はどうだったのか。
 義満消防局長 事前にメーカーの方から説明も受けていたが十分に理解がいかなかった。指令センター員の思いこみ、認識不足が主だった。
 本池 高機能指令システム導入の予算が議会に提出されたさいに、中尾市長は「携帯電話やIP電話、NTTの固定電話からの発信者の位置を瞬時に特定し、指令台の地図検索画面上に表示する統合型位置情報通知システムなど、最新鋭のシステムを整備する」といい、金子前局長も「固定電話や携帯電話から一一九番通報された方の位置特定に威力を発揮する」「なんの問題もない」とのべていた。それを受けて議会が予算を承認したが現実には大いに問題が含まれていた。消防移転の旗を振った前局長の認識は退職されお聞きできないかもしれないが、組織として4万4000戸の固定電話が登録されていない点やGPSが極めて曖昧な範囲を指す特性などを事前に十分認識していたのか質問したい。
 義満消防局長 4万4000件という件数については事故後に判明したもので、事前の認識はなかった。
 本池 機械の特性や機能、欠点についても十分に調べたうえで巨額の公費を費やしたのではなかったのか。何億円という公費をつぎ込む事業で今回のような事態が起きるというのは、予算投入についても慎重にならざるを得ない。
 9億円もの多額の税金を使った事業だった。また、お金以上に市民の生命や安全がかかわっているだけに、その運用は万全の体制と責任を持って当たらなければならない。現場の隊員が献身的に業務に当たっていることはだれもが認めるが、導入した後になって機械に翻弄されるような事態が起こらぬようデジタル化にさいしても大いに教訓にしていただきたい。

市立大学問題

 本池 2億1600万円の運営費交付金の支給とかかわって、下関市立大学の法人業務について公共性や透明性は確保されているのか尋ねたい。市立大学が元総務グループ長、元事務局長を訴えていたトイレ改修問題とかかわった訴訟が昨年7月に和解した。和解内容は「公表しないことが条件」の和解という不思議なもので、大学としても公表せず損害額回収を優先し、回収の見込みがたつから受け入れたという説明だった。その後990万円は大学に戻ってきたのか。監督責任がある市として、その後の経緯を把握しているのか。
 松崎総務部長 その後順調に回収されていると報告を受けている。
 本池 損害額の990万円は戻ってきているということか。
 松崎総務部長 すべてではなく順調に、和解の内容に沿って回収されていると伺っている。
 本池 市が出資しているだけでなく、毎年運営費交付金を支出している市立大学での公金処理にかかわる問題なので曖昧にはできない。現在の理事長は当時の副理事長で、トイレ改修工事の決済の判も押している。かかわっていた当事者が、大学のトップになり、当時の部下とのあいだで起きた裁判の結末について内緒にしたまま「解決した」といわれても人は納得しない。それで説明責任を果たしたといえるのか。「完全解決に至った」といえるのか執行部の見解を聞かせてほしい。
 松崎総務部長 完全解決に向かって順調に進んでいると理解している。
 本池 さらに追加工事で生じた620万円についても「回収の見込みがたっている」といわれていた。本来なら必要なかった経費、つまり過払いについてだれがどう負担したのか。透明性を確保するといわれているので、ぜひ透明にお願いしたい。大学側はだれに請求し相手は払うといっているのか? すでに支払われているのか? 大学側はだれにも請求していないのか、原因をつくった者が責任を負って返金したのか、まだ戻ってきていないのか? 事実関係をお聞きする。
 松崎総務部長 これも裁判上の和解のなかで、同様に順調に回収が進んでいると理解している。
 本池 完全に終わっていないと判断するが、いくら入り、いくらまだなのかわからない。下関市立大学の設置者は下関市で、理事長の任命権は中尾市長にある。トイレ工事については発注を巡っても刑事罰が加わる事態にまでなりながら、同大学の評価委員まで務めた人物の企業がなぜグループ長とつながって請け負うようなことになったのか、なぜ契約書とは違って事前に6割もの代金を大学側が支払っていたのか、疑問に答える検証がなされたとは思えない。運営費交付金を支給するにあたっては、これらの事実関係について、もっと明確にするべきだと意見をのべておきたい。執行部の見解があったら一言お願いする。
 松崎総務部長 大学としても元事務局長と職員に対しての請求をおこなった。刑事事件として扱われたため、解明されていると理解している。
 本池 再確認だが620万円について大学側はだれに請求したのか、相手は払うといっているのか、一部分は戻されているのか。
 松崎総務部長 実質的に和解なので、きちんと入っている。
 本池 相手を具体的に。
 松崎総務部長 裁判は元役員と元職員に対してしたものだ。
 本池 その二方が払うといっているのか。最後まで払うということか。
 松崎総務部長 和解のなかですべては解決するということだ。

 史跡前田砲台跡公有化事業

 本池 史跡前田砲台跡公有化事業の来年度にかかわる予算は、教育費の1208万円以外に繰越明許費2億2040万円、26年度の土地取得特別会計1億4048万円を合わせると3億6088万円となる。今年度予算として計上されていた中電との移転補償の交渉はどうなっているのか。遅れがあるなら、その原因についても答弁をお願いする。今年度の予算で5億1000万円計上されていた。それがどうなったのか報告をお願いしたい。
 西岡教育部長 当初は平成25年度中に建物の移転補償を完了する予定だったが、所有者との調整に日時を要して契約締結に至っておらず、また契約後の建物や配電訓練施設などの解体、移転に日時を要することから、25年度予算の繰越しをお願いしている。
 本池 中国電力との交渉の遅れの原因は。
 西岡教育部長 移転物件が多いので時間を要している。
 本池 移転しなくとも移転補償として出すのか。「移転補償」といったとき、市内に同じような建物を建てるのか、その内容を把握したうえでの移転補償なのか。
 西岡教育部長 移転補償の工法のなかに、「再築」以外に何種類もある。どれにするか交渉して最後の詰めになっている。除却という方法もあるかと思う。
 本池 すべて移転補償という高い金額で補償することがわかった。
 来年度の事業の内容を簡単に説明してほしい。
 西岡教育部長 来年度は120八万1000円を計上している。保存管理計画の作成にかかる経費が406万1000円、公有化した史跡の環境整備に540万円、下関戦争150周年記念行事として242万円、その他管理経費として20万円を計上している。
 本池 市内のどこかに同じような建物を建てるのか、中電の意向を把握したうえで移転補償をするということか。
 西岡教育部長 移転先についても話をしている。社員寮は再築を前提としたものではない。
 本池 今使われていない社員寮で、これからも建てないのなら解体して更地にすればいいだけで、移転補償をするのはおかしい。その場合は、移転補償をしないかどうか最後に確認したい。
 西岡教育部長 補償はある。

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