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「多民族国家」推進する自民党
50年後に移民1000万人
              日本なくす植民地政治    2008年6月18日付

 自民党の清和会を中心とした売国議員たちが、少子高齢化と人口減少を穴埋めするとして、移民を1000万人ほど受け入れて、日本を“多民族国家”にするのだといいはじめた。「労働開国」を要求してきた多国籍・独占企業集団の意図をくんだもので日本人の派遣・請負、パート・アルバイトなどの末端労働者を搾り上げるだけでは飽きたらず、超格安の労働力を確保するというもの。この10数年来で、食糧は自給できず、若い者は働いても食えずに子どもも産めない、日本社会はアメリカの植民地化が進行し、さんざんな破壊が進行してきた。小学生には英語を教えるというが、とうとう支配するのはアメリカで、働くのは外国人で日本民族をなくして丸ごと乗っ取る動きに発展している。

 超格安の労働力確保を狙う
 自民党は2005年末に「外国人材交流推進議員連盟」(会長=中川秀直・元幹事長)を立ち上げていた。森喜朗元首相、河村建夫元文部科学相など約80人が名前を連ねている。彼らの動きが慌ただしくなっているのは特に今年に入ってからで、2月には大大的に「移民政策」をブチ上げるための会合を開き、マスコミが「次期首相候補」と持ち上げはじめている中川秀直元幹事長が鼻息荒く代表に就いた。
 専門家などを集めて本格的な議論もはじめており、5月には御用学者など約300人を集めて「移民政策学会」を設立。6月7日には、同議連がまとめた移民1000万人の受け入れ目標を掲げた提言案が明らかになり、首相に提言する動きとなった。来年の通常国会での制度改正をもくろんでいる。
 その内容は、今後50年間で人口の10%(約1000万人)を移民が占める「多民族共生国家」を目指すというもの。欧米先進国なみにするのだといい、外国人を定住させ、公的教育の機会も提供して熟練労働者に育てるというものだ。留学生も100万人に拡大して、日本での就職・定住を促すとしている。大学だけでなく、全国の農・工業高校や職業訓練学校も活用して、「外国人職業訓練コース」を設けるなどの構想も上がっている。
 90年代に入ってから、外国人登録者の数はグングン伸びはじめ、07年段階で215万3000人に達した。そのうち永住資格を持っている一般・特別永住者は87万人になっている。在日朝鮮人の43万人をすでに上回っている。1000万人規模の移民となると、現状から10倍以上も増えることになる。
 これを合法化するために、「移民国家」の理念などを定めた「移民法」の制定や「移民庁」を創設するなどの具体的プランも提言。地方自治体には外国人住民基本台帳制度を導入し、在日外国人に行政サービスを提供しやすい体制を整えることなども盛り込んでいる。
 また、入管法、国籍法も見直すとしている。現在の法律では入国後10年以上としている永住許可を7年に緩和するよう求めているほか、帰化制度も原則として入国後10年に変更して、日本国籍を取得できるよう改めるべきだとしている。
 一連の移民政策について、「人件費削減が目的ではない」「外国人労働者は日本人の雇用の脅威ではなく、来るべき超高齢化社会を日本人とともに支える担い手であるという意識を浸透させることが必要」「国力を落とさないようにするためだ」などと主張しているのが特徴だ。
 日本国内では、日系ブラジル人や日系ペルー人などが全国の工業地帯に居留地をつくって集住しており、地方の中小企業やコンビニ、スーパーなどで中国人研修生が働いている光景も珍しくなくなった。漁業関係ではインドネシアの若い青年たちが月給2〜3万円で働いている。とりわけ2000年に入って以後、加速度的に浸透している。
 今回、提言を出した議連の会長である中川代議士の地元を見てみると、海田町は外国人だらけになったし、マツダのお膝元である府中町もブラジル人だらけ。外国人専門の派遣会社まで軒を連ねる。
 日本人労働者の3分の1程度の人件費なので、1人分の経費で3馬力といった調子で、ますます全国津津浦浦で増え続ける構造になっている。

 労働法規制緩和も進行 低賃金に拍車
 日本の労働法制は90年代後半から規制緩和が強烈に押し進められ、いつの間にか派遣・請負などの非正規雇用が就労人口の3分の1以上を占めるようになり、みなが食っていけない状況が強まってきた。少子化の最大要因である。若年労働者がトヨタやキヤノンなど大工場の期間工・派遣工として、肉体的にも精神的にもボロボロになるまで酷使されたり、ピンハネの住み込み労働でどん底暮らしを余儀なくされたり社会的にも問題になってきた。これは正社員であっても大差はない。
 もともと禁じられていた派遣労働は、経済界が不況時の安価な調整弁として使い捨てできるように求めて80年代に労働者派遣法を制定。その時点では、派遣が認められる業務は限られていた。ところが96年に派遣対象業務を16から26業務に拡大し、さらに99年には原則自由化とする法改正を行った。その結果、港湾運送、警備、製造や建設、医療業務への派遣については禁止したものの、そのほかは自由になった。
 その後、03年にはさらに手直しするなどして、労働者の派遣期間を1年から最高3年まで受け入れ可能にルール変更を実施。製造業への派遣も解禁となった。もっとも大企業が願望していたのが製造業への派遣解禁であり、要するに多国籍企業の好き放題と低賃金化に輪をかけたのである。同時期には労働分野だけでなく、経済、医療、教育、福祉など全分野で、ひたすら規制緩和が実行されていった。

 日本企業の買収本格化 外資が食い物に
 01年には、小泉・ブッシュが「成長のための日米経済パートナーシップ」を結び、「米国からの対日投資の拡大」という名目で、日本の優良企業の買収が本格化した。労働者の汗の結晶である高度な技術力・生産物、利潤を外資が食い物にして儲けるというものだ。
 米国側が提出し、日本政府が教科書のように実行している「年次改革要望書」では、小泉の「聖域なき構造改革」路線そのものが書き出されており、米国の法人株主が企業経営に積極参加できるようにしろなどと、横暴な要求は細目にわたって記されている。M&Aへの規制緩和、投資に対する日本国民の理解増進、教育や医療分野での対日市場参入のための規制緩和、郵政民営化など、要求は限りない。
 労働法制の規制緩和もそうした一環で、企業そのものが外資に乗っ取られる過程で崩壊の一途をたどった。経済界といっても多国籍企業は外資の代理人のような日本人や、直接にアメリカ金融資本が身を乗り出してくる始末で、「対日直接投資拡大(資本乗っ取り)で日本経済の活性化を」と叫び、「阻害要因」を取り払うべく「第3の開国」を求めてきた。
 当時、経団連の「奥田ビジョン」にも盛り込まれた、「第3の開国」というのは、「世界の人びとが『行ってみたい、住んでみたい、働いてみたい、投資してみたい』と思う、活力と魅力溢れる日本」というもので、要約すると利潤をピンハネするのも外資様。その利益を拡大するために労働力もさらに低賃金にして、頭数が足りないなら諸外国から確保するという“多民族国家”構想である。
 日本の支配層はかつての大戦で朝鮮半島から強制連行するなどした前科がある。世界的には爆発的な人口増加が問題になっているなか、日本は“人口減少社会”に直面。国力の衰退が、現実問題になっている。今回の移民政策の場合、第2次大戦後の対日占領から63年たった今日、ついに国を丸ごと売り渡すという性質をもっている。散々に少子化にした独占資本どもが、すさまじい国民搾取という要因を棚に上げて、身売りに出ているのである。消費税を上げろとか、法人税を下げろとか、医療・福祉は自己責任、受益者負担といった国民放り投げ政治をやり、利潤は海外に持ち逃げさせて、移民で穴埋めといっている。
 こうした動きが日本国内からというより、アメリカから持ち込まれ、売国政治家や頭の上がらない財界が推進する格好になっている。歴史的に見ても、アメリカは各国の民族を抹殺するようなことはへっちゃらでやってきた。侵略占領の「モデル」として名指しされる日本において、グローバリゼーションに組み込まれたもとで、度外れた主権剥奪、民族解体をやろうとしており、今後、重大な問題として世論が沸騰するのは必至となっている。

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