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全県で内海漁業守れの世論沸騰
二井県政の漁業破壊に怒り
              原発共斗が本紙号外配布   2009年12月16日付

 豊北原発建設阻止山口県共斗会議は、上関原発建設計画を推進する中国電力、国、二井県政に反対し、祝島をはじめとする上関町民に連帯して共同の斗争を全県で起こすことを訴える行動を精力的におこなっている。同共斗会議は「祝島が拒絶すれば原発は終わり/補償金取らねば困る中電」「伊方原発を早期に停止せよ/瀬戸内海漁業再生こそ国益」の二種類の長周新聞号外3万5000枚を全県の漁民や農民、県民に配布し、世論と行動を喚起している。
 号外を配布した地域は、13日までに岩国や、平生をはじめ上関町周辺、周南地域、山口、防府、宇部、下関、萩など。また二井知事のお膝元の県庁にも配布した。
 
 豊北町民強く共感

 豊北原発建設計画を阻止した豊北町では、祝島をはじめ上関町民のがんばりに共感し、「絶対に原発は建てさせてはいけない」と連帯してたたかう意気込みを語っていた。和久地区の70代の婦人は「私たちも原発に反対して運動した。その当時、(県議選で)豊田町や菊川町に宣伝に入ったときにちょうどチェルノブイリで原発事故があった。それまでも勉強して原発がどんなものか知っていたつもりだったが、事故を見てあんなにひどいとは思わなかった」と語った。また、「二井県知事がいけない。一つも住民のいうことを聞かない。ああいうことではだめだ」と二井県政を批判した。
 角島の漁民は「瀬戸内海に絶対原発をつくらせてはならない。原発ができたら温排水で水温が上がり、魚がとれなくなり、瀬戸内海がだめになる。山口県の二井県政が問題だ。本当は漁業振興のために原発に反対すべきだ」と話した。別の漁民も「テレビで見たが、豊北で原発をつぶしたときのような感じがするぐらい祝島はがんばっている」「瀬戸内海に建てさせたら、県が全部だめになる」と口口に共感の声をよせた。
 下関市内の王司地区の80代の漁業婦人たちは「祝島のがんばりはよくわかる。絶対に海を売ってはいけない。ぜひがんばってほしい」と話し、「王喜から王司、才川にかけて昔は漁業はものすごく盛んだった。家は海苔をやっていたが、アサリとかマテ貝がすごかった。潮干狩りには九州からも来て大賑わいだった。漁師も魚のエサのホンムシはここのがよいといって掘っていた。カキもやっていた。海苔は何十軒とやっていた。どこも乾燥機を持っていて、若い衆がよそから帰って来ると、乾燥機の音を聞いて“ふるさとに帰ったんだ”としょっちゅういっていた」と漁業の盛んだった様子を話した。
 ところが「昭和50年代中頃からダメになっていった。“町おこし”で企業誘致などといって海の埋め立てが始まってからだ。競艇場のところもそうだ。潮の流れは変わり、ヘドロがいっぱいで養殖もダメ、なにもかもダメになった」という。「だから、祝島の人たちが海や山を売らない、補償金も受けとらないとがんばっている姿に感動している」と話していた。
 漁協の役員を経験した年配者は「わしは二井知事がいけんと思う。岩国でも地元の人たちが怒っているのに、米軍基地のために愛宕山を切り崩したり、上関の漁師たちが原発はいらないというのに、国や中電のために売っていく。全県の漁民の問題では漁協合併がある。自民党がつくった大借金を二井知事は漁協合併して何十万円という負担を漁民に払わすように押しつけてきた。それで漁業はすっかりだめになった」と語った。
 下関地域ではまた、タクシー運転手が「上関はよくがんばっている。とくに祝島のおばさんたちがすごい。オバマは核軍縮といいながら原発を増設するという。日本も同じだ。こんなときに上関ががんばるのはすごい」と話したり、「ブイがうたれてだめかと思っていたが、そうではないのか。ぜひがんばってくれ」など、強い共感が寄せられている。

 企業と斗い海守った誇りも 宇 部 地 域

 宇部地域では、宇部岬や新宇部漁協の漁民、山陽小野田市でも、小野田漁協などで配布した。新宇部漁協周辺の漁民は「漁師なら祝島のようにやるのがあたりまえだ。原発はよそごとではない。一旦事故が起きたら瀬戸内海の魚は全部だめになる」と話し、企業とたたかって海を守ってきた経験を話した。「昔、セントラル硝子が肥料をつくっていたとき、それに使う薬が入った排水を流したので大抗議をやった。宇部興産にも船を何杯も出して抗議をした。海の埋め立てや護岸工事でも魚がいなくなる。アクが出て藻が育たなくなる。前は海苔をやっていたが、海苔の色が茶色になって売り物にならない。橋を建てるときでも橋脚を建てるときは、セメントを流さないようにしてやらしていた。周りを鉄板で囲って、その中にセメントを流しこみ、固まってから鉄板をのけるようにして、海を守っていた。当時は満州帰りが組合役員もやっていたが、命をかけて海を守っていた」と話した。
 山陽小野田市の刈屋地区の50〜60代の漁民婦人たちは「上関だけの問題ではない。瀬戸内海はみなつながっている。なぜ日本のような狭い国に原発を何十基もつくらないといけないのか。日本はなぜアメリカのいうとおりになるのか」「基地でも大阪の橋下知事は普天間基地を自分のところに移転するという。アメリカは基地を持って帰れでいい。なぜ移転しないといけないのか」「事故が起きたり、放射能が漏れたら、内海の魚は売れん。内海の者はみんな声を出さないといけない」「瀬戸内海全部がいっしょになって上関原発に反対しないといけない」と大いに論議になった。また、「ナルトビエイは中電の温排水にくる。昔はいなかったが、今はすごい。昔は長府の火力発電所によく来るという話を聞いていたが、今はそこらじゅうに来始めた。子どもを産みに来るらしい。中電の温排水のところに来るとはマスコミも書かない」と話した。
 宇部岬漁協の70代の漁民は「魚はそこそこ獲れるが、魚価が安い。小野田刈屋では発電所の排水が1・9度上がってからクラゲがふえたといわれている。上関原発ができて事故でも起こったら全滅だ。つくらせない方がいい」と話した。

 中電のやり方は汚いと憤り 岩国や防府の漁民も

 岩国の漁民も「テレビで見ているが、祝島の人たちには頭が下がる。中電はやり方がきたない。補償金をちらつかせて漁師同士をケンカさせる。なんとしてもがんばってほしい」と激励していた。
 防府の漁民も「祝島はがんばっている。原発ができたらこの辺の海もだめになる。熱帯魚みたいな色つきの魚が増えている。伊方の原発で温暖化が進んでいるせいだ」と話していた。

 漁協合併に対する怒り噴出 萩 地 区

 萩地区の70代の漁業婦人は「地元の人があれだけ反対しているのに、どうして原発を建てようとするのか。電力は余っているのに」と話した。またそのほかの婦人たちから「私も被爆者だから反対。上関の人たちはよくがんばっている。二井知事が悪いのではないか」「今頃は原発事故が多いし、地震でもあったら大事故になる」「原発はあとに残る放射性廃棄物の処理のしようがない。つけを後世に残すことになる」などの声が寄せられた。
 70代の男性は「上関に原発を建てるなどとはふざけている。事故でも起きたら山口県は全滅だ。チェルノブイリがいい例だ。地元だけの問題ではない。絶対に建てさせてはならない」。60代の男性も「人口は減少していくし、電力は余っている。原発は必要ない。どうしても必要なら広島県に建てればいい。山口県は豊北以来、原発で振り回されてさんざん迷惑してきた」と話した。また50代の男性は「金をばらまいて、人を釣るというようなやり方が気に入らない」といい、「二井知事がすぐに認可を出したのがけしからん」という声も上がっていた。
 大井港の70代の漁民は「漁業はぜんぜんいけない。魚がいない。水温の関係だろう。海藻が育たない。巻き網がだめだ。大島には巻き網が4つあるが、3、4年この調子が続くと倒産する。借金が大きい。大島から県漁協の組合長になっている田中は1000万円からの報酬をとっている。そのために漁師はさんざんな目にあっている。信漁連、マリンピアの尻ぬぐいもそうだ。みんな漁師にかぶせた。萩の町もさっぱりだ」と話した。
 別の70代の漁民は「北浦の漁業は全滅する。県一漁協合併で、市場が統合になって値が下がった。一四漁協の魚が全部集まるのだから無理もない。終い頃の競りに回されたら二束三文だ。漁師が命をはって24時間働いて獲った魚の値を自分でつけることができない。経費も少少でない。発砲スチロールにビニールを敷いて、氷、パーチと指示どおりにしないと買いたたかれる。終戦後に漁師になって以来大井港は黒字経営だったが、とうとう去年赤字になった。この五年間新造船は一隻もない。やめる者もふえている。合併の罪は深い」など、二井県政主導の漁協合併に対する怒りが激しく語られた。
 

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