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自民党売国亡国政治に鉄槌
衆院山口2区補選投開票
               政党政治のお粗末さ暴露     2008年4月28日付

 全国的に大注目された衆議院山口2区補欠選挙が27日投開票され、民主党の平岡秀夫氏(前比例・中国)が自民党の前内閣官房地域活性化統合事務局長・山本繁太郎氏に2万1000票の大差をつけて当選した。選挙戦で自民党は、「大物」を大量投入し、危機状態であるのに後期高齢者医療制度の「すばらしさ」を大宣伝するなど、民意の読めない姿を露呈した。対する民主党も対立点が不鮮明。しかし県民のなかでは、後期高齢者医療など小泉政府から続く強引きわまる規制緩和・構造改革と対米従属の自民党政治に対する怒りが圧倒。全国的な反自民世論に後押しされて、ふらつく平岡氏を縛り付けながら、自民党政治を激震させる力を発揮した。
 当日有権者数は30万8017人。投票者数は21万2540人で投票率は69%。前回(2005年)衆議院総選挙の72・45%を、3・45ポイント下回ったものの、2000年以降に全国で実施された補欠選の平均、48・59%を大幅に上回った。12・31%(3万8048人)に達した期日前投票とあわせ、自民党、公明党の組織動員票もあるものの、県民の関心の高さを示した。
 今回の補欠選は、今年2月の岩国市長選に前衆議院議員の福田良彦氏が出馬したことにともないおこなわれた。岩国市長選では、米軍再編ごり押しをはかる自民党と公明党・創価学会がすべての金力、権力、謀略を使ったなりふり構わぬ選挙戦を展開。移転反対候補が僅差で破れはしたものの、自民党が圧勝を期した選挙構図に対して、組織もないなかで米軍基地の大増強に反対し日本の独立を求める市民が底力を発揮した。
 その延長戦となった補欠選では、2区内の重要課題として米軍再編問題があり、計画浮上から26年目を迎えた中国電力の上関原発計画があった。また、この度の選挙は、福田内閣発足後初の国政選挙であり、四月から開始され全国的に「姥捨て政治」と憤激のまき起こっている後期高齢者医療制度が重要な争点となった。さらに、小泉・安倍政府から続く規制緩和・構造改革のなか、大企業優先の輸入ばかりで、農漁業はつぶされ田舎は寂れる一方となり、都市部では、給料が安すぎて子どもも育てることができない状態に怒りが渦巻いており、戦後60年にわたって続いてきた、対米従属と日本つぶしの自民党政治が、最大の争点となった。
 開票結果は、平岡秀夫氏が11万6348票、山本繁太郎氏が9万4404票で、2万1944票の差となった。特徴を見るともともと平岡氏が強い都市部では2万1870票の大差をつけた。
 下松市や光市でも差が開いているが、なかでも、2区有権者の四割を占め最大注目となった岩国市で、平岡氏が1万3139票の差をつけ山本氏を大きく引き離した。2月の市長選では、福田良彦氏が「市民党」を名乗り、大動員とデマ宣伝によって4万7081票を取ったが、今回平岡氏は4万7817票で市長選の福田票を上回った。自民党票は、市長選の反発が強く、市長選よりも1万2403票もの大幅減となり、市民の移転反対世論の強力さを改めて示した。

 農漁村破壊へ怒り噴出 郡部地域でも
 さらに、元元自民党の地盤で「保守王国・2区」存立の基盤ともなっていた郡部地域でも平岡氏1万888票に対して山本氏が1万8814票で、民主票が自民票を上回った。郡部では、平生町や田布施町、和木町で平岡氏が上回り、その他の町でも、前回衆議院選を大幅に上回る得票となった。郡部では、農漁村破壊などに対する怒りが噴き上がり、反撃の雪崩現象となっていった。
 自民党は、福田内閣の浮沈をかけた選挙とあって、候補者選びから選挙戦術、人員まで、すべてが党本部主導の“総力戦”を展開した。選挙期間中、安倍晋三前首相を筆頭に続続と投入された「大物」は、主な顔ぶれだけ見ても、伊吹文明幹事長、古賀誠選対委員長、菅義偉選対副委員長、増田寛也総務大臣、二階俊博総務会長、渡辺喜美行政改革担当大臣、松浪健四郎文部科学副大臣など。地元選出の林芳正氏や岸信夫氏、高村外務大臣、河村建夫氏などは当然として、国会議員だけで総勢300人が岩国入りした。
 もっとも目立った安倍晋三代議士は、米軍再編に反対した岩国市に対する「経済制裁」「兵糧攻め」政治の実績を大自慢してひんしゅくを買ったが、山本候補をはじめ他の「大物」たちも、後期高齢者医療制度などに対する国民の怒りは無視。「地方再生」「地域活性化」一本槍で、国や県、アメリカに従えばなんでもできるとばかりに、大上段から利益誘導の主張を展開した。選挙戦術も、建設業者や団体を上から締めあげるばかり。後援会のシオリまで、すべて配達地域指定の郵便やダイレクトメールで送りつける、徹底した「空の上からの選挙」をおこなった。
 選挙戦後半になって「反応が思わしくない」と戦略転換したものの、今度は後期高齢者医療制度の「すばらしさ」を大宣伝。東京から党本部職員や代議士秘書などが2区に来て、宣伝ビラや党機関紙を配布した。年金から保険料が天引きされるなど、人が怒っているときに頭を下げることも知らず、「制度の良さを理解しない国民が馬鹿」という主張をしたから、余計に反発が強まった。
 東京あたりの背広組が来るというのも、地元では全然動員がきかないことの裏返し。岩国市内でも、市長選で無理矢理動かされた土建会社など中小企業が、「いろいろ良いことをいったがなにもなかった」「国にもの申すといったのに1カ月で容認した」「騙された」と、猛烈に反発。声をかけても、動員がかからなかった。「○○代議士の第1秘書です」とよそでいえば、泣く子も黙るかもしれないが、市民にとっては「全然怖くもない」状態で、逆に追い返されてうろたえるばかりとなっていた。
 自民党の頼みの綱である公明党・創価学会も、選挙後半から「本気ではなくなった」といわれる。「下手に負ける選挙に手を出さない」という幹部のせこい根性も作用したと見られるが、それ以上に「平和と福祉の党」を掲げながら、自民党ベッタリの動きをする党本部に、下部からの尋常でない反発があり、麻痺状態になったのだといわれている。
 一方対する民主党・平岡陣営も選挙の始まる前まで根拠もなく「楽勝」「圧勝」ムード全開。「チェンジ日本」「政権交代」というものの、2区内で関心の高い米軍再編問題や上関原発だけでなく、その他の国政問題でも、自民党となにが対立して、どうするのかがさっぱり分からない状態だった。
 しかし、岩国市民をはじめ2区内の各地で、米軍再編はどう考えるのか「上関原発はどうするのか」「態度をハッキリさせなければ応援できない」と追及する動きが活発化。投票日が近づくにつれ、「後期高齢者医療制度の廃止」「国いいなりの米軍再編に反対」「上関原発は慎重に」と態度表明を始めて、動きになっていった。
 選挙期間中、県民のなかでは自民・民主両党の「大物」投入合戦の空中戦には、しらけた空気が漂った。県民のなかでは、後期高齢者医療制度をはじめ、食料自給の問題、物価高騰、生活の問題などがつながって、「日本をつぶす自民党政治を変えろ」の論議が沸騰。全国的にも大関心のなか、自民党も民主党も、大衆世論に振り回され、大慌てする状況となった。
 補欠選の結果は、末期症状にある福田内閣に、甚大な影響を与え、次期衆議院解散総選挙にも大きく影響している。さらに、全国的な「自民党政治倒せ」の大衆世論と行動が、今後いっそう強まる突破口となった。

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