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人民の巨大な政治行動へ
私心ない指導勢力結集を
               年頭にあたってのご挨拶     2008年1月1日付

 2008年の新年を迎え、読者・支持者のみなさんに謹んでご挨拶を申し上げます。
 昨年1年は、売国と反動、戦争と貧困の暴走政治に対して、日本人民の反撃の世論が行動となってあらわれてきました。新しい年は、独立と民主、平和と繁栄の日本を実現する力を大結集する年となることは疑いありません。

 
 内外情勢は第2次大戦後の大きな転換の過程を進んでいます。ブッシュ政府は「対テロ戦争」と叫んで全世界の人民を凶暴に弾圧するとともに、いいがかりをつけてアフガン、イラクに侵攻しましたが、今やうち負かされ、内外で孤立をきわめるところとなりました。強大な軍事力を持った帝国主義の侵略に対して、民族解放のために立ち上がった人民は勝利できるというのは、かつての中国革命、ベトナム革命が示したものでしたが、社会主義国の陣営が崩壊した現在でもやはり同じ真理だということを証明しました。ブッシュの同盟者は各国で倒され、アメリカの政治的権威はすっかり崩壊しました。
 アメリカは近年、市場原理、新自由主義をとなえて世界各国の市場をこじ開け、各国経済を破壊してきましたが、これも破たんしています。「アメリカの裏庭」といわれてもっとも早く新自由主義を押しつけられた中南米で、反米左翼政府が次次に生まれ、独立した経済圏をつくってアメリカに対抗しています。イラク戦争の戦費はベトナム戦争を上回り、軍需産業・死の商人がボロもうけをする一方で国家財政は破たんに瀕しています。
 サブプライムローンの破たんによる世界的な金融危機があらわれ、ドル支配が崩壊に瀕しています。もともと支払い能力がない低所得層に、住宅価格の値上がりをあてにした借金をさせて人為的に市場をつくり、それを債券に組み込んで世界中に売りさばくという詐欺商法が破たんし、欧米の銀行が巨大な不良債権を抱えています。アメリカは、金融資本を救うためには低金利にしなければならないが、低金利にすればドルが崩壊するというジレンマに直面することになりました。また債券に流れていた投機資金が、原油や穀物投機になだれ込んで物価を引き上げ、世界中の人民生活に打撃を与えています。まるで徳川時代の悪徳商人がコメを買い占めて、食わないわけにはいかない貧乏人をしぼりとるような世界になっています。
 アメリカは70年代の世界恐慌のあと、通信と金融技術で世界支配をはかりました。膨大な金融資産ができて、それを拡大再生産に投資するのでなく、金利稼ぎのバクチと同じ投機が支配する経済となりました。世界には、何10億人もの飢餓人口・貧困人口がいる一方で、何兆円もの資産を持つものがあらわれ、貧富の格差はどの時代よりひどいものとなっています。あまりにも人人を搾取した結果消費購買力がなくなり、発展した生産力をもてあますという、資本主義につきものの「過剰」生産危機が基本にある問題です。市場原理、新自由主義というのは、金融資本を中心とした1握りの大資本が社会的な責任などは一切放り投げて好き放題にもうける自由のことであり、働くものにとっては餓死の自由、自殺の自由であり、そして教育や学問、医療や福祉など社会的に保障すべきものを切って捨て、社会を破壊するものにほかなりません。
 西側帝国主義集団は、ソ連、東欧など社会主義の崩壊のなかで、「資本主義の勝利、社会主義の崩壊」と大騒ぎをしました。しかし実際は、資本主義の滅亡、世界のプロレタリアートと被抑圧民族が勝利する時代ということができます。
 国内情勢も昨年大きな転換が始まりました。小泉政府にかわって登場した安倍政府は、憲法改定を掲げ、教育基本法改定、防衛省への昇格、自衛隊の海外派遣の本来任務化などを強行しました。昨年の長崎・伊藤市長銃殺事件の時期には、「物いえぬファシズム時代の到来」という空気がピークに達するところとなりました。しかし、「原爆はしょうがなかった」といった久間大臣が首になり、参議院選挙では自民党を大惨敗させる力となってあらわれました。年末には、米軍再編に反対する岩国で、市民が下から結集して1万人集会の行動となり、また米軍基地で働く労働者が全国ストを始めました。長期の停滞を突き破って、労働者のストライキと広範な大衆の政治行動が始まってきました。安倍首相は政府を投げ出してお粗末な姿を暴露し、それにかわって登場した福田政府もなにもできないまま末期症状を呈するところとなりました。日本の政治を動かす決定的な力を持っているのは、アメリカに従属した1部の売国独占資本の方ではなく、やはり労働者と人民の側であることを示しています。

 
 小泉、安倍、福田と続く自民党政府は、アメリカを旦那として万事その求めを忠実に実行するという売国政治をやって日本社会をぶっつぶしてきました。アメリカは破たんすればするほど、日本への犠牲転嫁を露骨なものにしており、第2次大戦で大量殺りくをされ侵略支配された日本は、今なお植民地なのだということを多くの人人に教えました。
 その中心は軍事的な隷属です。座間基地に米軍の司令部を置き、自衛隊の司令部もその下請として置き、米軍の指揮下で自衛隊を海外派遣する。日本の港湾、空港、道路をはじめ日本全土を米軍が自由に使用できるようにし、アメリカ本土を守る弾よけに日本をするためのミサイル迎撃態勢をとり、全国の市町村で核ミサイル攻撃を想定した国民総動員計画を立てさせました。アメリカの国益のための戦争に日本のヒトとカネを総動員するというものであり、日本を核戦争の戦場にするというとんでもないものです。
 アメリカがつくった年次改革要望書を「構造改革・規制緩和」といって進めてきた結果、日本社会はさんざんな崩壊の危機に立ち至りました。大企業が史上最高の利益を上げる一方で、労働者は働いても食っていけない状態におかれ、農漁業もつぶされ、中小業者は首つりに追い込まれ、そして教育も医療も介護、福祉も「自己責任」といって無慈悲に切り捨ててきました。生産を担い社会を担う労働者が子どもを産み育てることができない、つまり労働者を根絶やしにするというのは、この社会がつぶれるところまできているということです。世界的な食糧危機が深刻になっているのに日本の食糧自給率をどんどん引き下げていく。教育も学問、文化も「社会のために」というのは犯罪のように扱われ、「もうけのために」が幅をきかせる。医者にかかることもできず、年をとれば生きていくこともできない。自殺者は毎年3万人をこえ、親兄弟や子どもを殺す凶悪な犯罪があいつぎ詐欺商法や労災事故、欠陥商品があふれる。経済が発達した結果、日本社会は後進国に逆戻りを始めました。
 「市場原理」とか「自由競争「自由、民主、人権」などといって残酷な社会にしています。この「自由、民主、人権」は、他人の人権を蹂躙(じゅうりん)して個人の好き勝手を押し通すというインチキです。人人の生産労働が社会を発展させるとか、社会全体を発展させることによって個人も良くなるとか、人人は集団で協力しあって生産し生活しているという生産者のあたりまえの道理を否定して、社会を犠牲にして個人の利益をはかるという排外主義イデオロギーがきわめて危険な凶暴性を持ってあらわれています。安倍前首相とか御手洗経団連会長などはその代表的な人物ですが、それが教育界などに持ち込まれて「自分勝手」を称揚して教育活動を破壊するなど、社会全体を破壊しています。イラク戦争や北朝鮮への戦争挑発も、「自由、民主、人権」が戦争動員のおもなスローガンとなっています。戦前は天皇批判は禁句でありましたが、現在は「自由や人権」への批判が禁句のようになっています。これは戦後の特徴を持った対米従属下の軍国主義イデオロギーにほかなりません。
 現在「日共」集団や旧社会党などさまざまな勢力が、すっかり役立たずになっているどころか、多くが大衆の団結を妨害する勢力ともなってあらわれています。日教組中央は「自由、民主、人権」を基調とする「個性重視教育」の旗振りとなりました。これらの基本的な誤りは、戦後のアメリカの占領と改革を歓迎したこと、すなわちブルジョア個人主義とブルジョア民主主義を進歩と見なしたことに共通した特徴があります。これがかつての日本帝国主義の朝鮮、中国、アジア侵略には反対するが、現在日本がアメリカから侵略され略奪されていることは歓迎し、自己中心イデオロギーのとりことなって平和ボケ、繁栄ボケになっている原因です。それが幾千万の大衆と異質であることは明らかです。

 
 この1年、人民運動はめざましい発展を遂げ始めました。1950年8・6斗争の原点に返る原水爆禁止の運動は、戦争阻止の力と結びついて発展しました。加害責任反省論とか和解論といったアメリカの原爆投下を美化する論はすっかり影を潜めました。長崎では伊藤市長銃殺による脅しを突き破って、原爆と戦争展が意欲あふれる市民の発言となってあらわれ、広島では年間を通じて原爆と戦争展が開催され、全広島、長崎の被爆市民を代表する運動として存在感を示しています。原爆展全国キャラバン隊が各地でとりくまれ、人人の深部にある世論を表面化させています。
 また米軍再編問題は沖縄、座間など全国で大問題となっていますが、岩国では厚木の空母艦載機移転と愛宕山への米軍住宅建設問題をめぐって全市民の断固たるたたかいが起こり、全国をリードしています。市民の世論は、基地のある岩国は日本の縮図であり、国の独立をめぐる問題であること、「米軍が日本を守るわけがない」という確固とした信念と、基地の縮小などではなく「基地はアメリカに持って帰れ」というものです。この岩国市民の強靱な力は、7年間開かれてきた峠三吉の原爆展が市民の歴史的な体験と結びついて大きな激励になっていることは疑いのないことです。
 中国電力の上関原発を撤回させて町民の町をとり戻し、漁業と農業を基本とした発展をはかるたたかいは計画浮上から25年となった昨年、勝利の転換点を迎えました。このたたかいは、山口県民に豊北原発計画でうち負かされた中電側が、自民党や国、県とともに反対派のなかに偽装した推進勢力を形成させて町民、県民の団結を破壊するなかで、長期のたたかいとなりました。しかし今やそのような支配構図が崩壊するところへきました。町民のたたかいは、広島の原爆反対や岩国の米軍基地反対と響きあい、また市町村合併などによる地方生活破壊に反対する全国世論と響きあって強いものとなりました。
 下関における安倍代理の江島市政に反対し、市民の生活を守る市民の運動は大きな力を発揮しています。ゴミ袋値下げ運動で10万人署名の力が示されましたが、昨年は市有地あるかぽーとへの大規模ショッピングセンター誘致を撤回させる力となり、年末には、5万人の署名によって老人休養ホーム満珠荘の閉鎖策動を覆して現地再開を約束させました。川中中学校を教科教室型に建てかえるという計画に対して、教育をこれ以上悪化させるなという父母・市民の運動が市教委の愚かな横暴を押しとどめています。春の市議選では、江島市政打倒の市民の世論と運動を起こし、市議選全体を揺り動かし、市民代表を議会に送り込むだけではなく、市議会の会派を再編させる力となりました。
 この1年のたたかいは、今日本人民のなかでは現状を変革する力が充満しており、その大衆の団結を助ける勢力が意識的な活動をすることと結びついたら、どこでも大きな運動を起こし、現状を変える力にすることができるということです。そのような新鮮な政治勢力が、とくに労働者を中心にして全国的に形成されるなら、日本社会を平和で豊かな社会に変えていくことができるということです。
 そのような新鮮な政治勢力は、個人的な地位や金など一切の私心を捨て、大多数の勤労市民の共通利益のため、社会をよくするためという純粋な思想で統率されることが基本的な条件です。そして大衆のなかに社会を変えていく力があるという確信のもとに、人民に奉仕する思想に徹して、大多数の大衆の生活と斗争に学び、その意見を集中して高めて返し、大衆を団結させ、大衆を苦しめる敵と勇敢にたたかうという思想と活動方法をとらなければなりません。
 長周新聞は、福田正義主幹の逝去のあと6年間をたたかってきました。今年は創刊53周年を迎えます。この間の経験は、福田主幹の精神と路線を堅持すれば、勝利することを教えています。いかなる権威にも屈することのない人民の言論機関として、独立、民主、平和、繁栄の日本を実現するために、勤務員一同奮斗努力することをお誓いして新年のご挨拶とします。
                                  2008年元旦

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