MAIL ART-BRAIN CELL-FRACTAL
メールアート、ブレイン・セル・フラクタル
RYOSUKE COHEN
幸円 良介(RYOSUKE COHEN)

以下より言語をお選び下さい。

ドイツ語

イタリア語

英 語
フラクラル・ポートレイト・プロジェクト2001/2002(英語)
フラクラル・ポートレイト・プロジェクト2003/2004(英語)
フラクラル・ポートレイト・プロジェクト2005/2006/2007(英語)
フラクラル・ポートレイト・プロジェクト2008/2009/2010(英語)

 

 


    単に一対一の手紙のやりとりではなくMAIL ARTでは、AからB、BからC、CからD、DからA、CからA・・・とNETWORKは広がっていきます。送られてきた手紙にコラージュをして送り返したり、他のMAIL ARTISTの考えを組み入れたりもします。それらの方法や考えの図式は、それぞれが整然と規則正しく並んでいるのではなく、無数の細胞が複雑に絡み合い、重なり合っている脳の神経細胞の様なので僕は“BRAIN CELL”と名づけて1985年6月から MAIL ARTを募集してきました。1999年3月現在で442号になります。世界80ヶ国5,000名以上の参加があります。
  はなはだ荒っぽいですが、COPYLEFTという言葉を作り、それを封筒に印刷したりシールにして僕はかつて世界に発信しました。COPYLEFTとはCOPYRIGHTの反対で著作権がないという意味です。MAIL ARTISTは、他のMAIL ARTISTの考えに共鳴し、送られてきたシールやステッカー、スタンプを積極的に利用したり、又自らの印刷物を通じ、そのコンセプトをより広めたりもします。又喜んで他人の作品に手を加えたり、コラージュなどをして送り返したり、第三者に転送したりもします。それらは時として一個人の創造を遥かに超えた広がりや、形を変えて全く予期せぬ素晴らしい作品やコンセプトに変化するのです。

このページのトップへ

    ユーゴスラビアのANDREJ TISMA や NENAD BOGDANOVIC からNO−ISMのシールが送られてきました。NO(脳)が日本語でBRAINを意味することもあり、NO−ISMとは MAIL ART NETWORK の世界には一つの主義や主張など存在しないという事と、僕は自由に解釈し NO−ISMのシールも又世界に発信しました。ポストカード、ゼロックスコピー、コラージュ、ドローイング、コンピュータグラフィックス、ショーカタログ、写真、カセット等はさまざま物が MAIL、FAX、E−MAIL、INTERNET等で送られてきます。僕達はその表現方法やコンセプトの多様性にまず圧倒されます。NETWORKの広がりと厚みの中であらゆるISMが混沌と混ざり合っています。この様な中で一つ二つの固定化されたISMがNETWORKを左右するほうがむしろ不思議です。
かつて RAY JOHNSONがその宣言で言ったように MAIL ARTは一つの美術運動ではないのです。それよりも遥かに大きく我々に意識の変換を迫るものなのです。

スイスのH. R. FRICKERのTOURISMのコンセプトに、実に多くのアーティスト達が共鳴しました。僕も又1987年西欧、1989年北米、1990年西欧を訪れ、多くのMAIL ARTIST達と交流しました。毎日机に向かい MAIL ARTの制作や整頓におわれ、オタクになりがちな僕が積極的に他の地を訪れることで MAIL ARTの層の厚さやそれぞれのアーティストのMAIL ARTへの係わりの多様性などを肌で感じることが出来ました。決して十分とは言えない郵便事情、経済的な問題、かつてベルリンの壁の障壁などの様々な問題を乗り越えて、環境を考え自然と一体となった生活をするアーティスト、日本人にはとても真似の出来ない明るい国民性、平和を真剣に考えるアーティスト達、身体全体でアートを感じようとする人達などみ会い、実に様々な事を学びました。TOURISMは単に一旅行者として各地を観光するのではな事で、アーティストの感性を磨くことが出来ることを我々に教えてくれました。
ドイツのANGELA と PETERは今日もなお全地球的なスケールでの TOURISMを実践し、世界各地から僕の元にメールを送ってきます。おそらく彼等の体験は、僕らの想像を遥かに超え、未来への啓示、アートの意味を我々に伝えてくれるに違いないと確信しています。

    僕は1997年より BRAIN CELL に FRACTAL のコンセプトを加え、メールを発信しています。FRACTALとは1980年に、米のIBMワトソン研究所のフランス人数学者 B・マンデルブローが提唱した自己相似性を示す図形のことです。
ピカソがセザンヌやアフリカの彫刻に、ゴッホが北斎や広重に、ポロックがダリやミロの影響を受けたように、我々は既に様々なアーティストや MAIL ARTIST達の影響を受けています。もちろん僕も今日のMAIL ARTISTやDADA、FLUXUS達の強い影響を受けています。 僕は又25年間子供の美術教育に携わってきました。近年は特に障害児の美術教育にも携わり、彼等からも実に多くの影響を受けました.僕の内に他の多くのアーティストや子供達の断片が混在しています。それぞれが個性や独創性をのみを競い合い、棘だらけのサボテンの様にお互いを拒絶するのではなく、アーティスト同士が直接交流することで、著作権などなく伸び伸びとアレンジできる精神 ― NO−ISMを生み、僕の内に他のMAIL ARTIST 達と多くの断片を共有することを実感させてくれます。
僕がBRAIN CELLを毎日制作し、今一番感じていることは、MAIL ARTには動きがあるということです。いや、動きの中にこそ MAIL ARTがあると言っても良いのかもしれません。他の大勢のMAIL ARTIST達と断片を共有し共に共存することで、自分がNET WORKの中で一つの断片になり、個を超えた全く新しい意識で美術を作り出しえる実感を得ることが出来るのです

1999年3月
幸円 良介


幸円 良介 c/o Brain Cell
〒570-0008
日本 守口市八雲北町3丁目76-1-A-613
TEL&FAX:(+81)6-6991-1507
E-mail : braincell@k6.dion.ne.jp


このページのトップへ
Google
[ Yahoo! ] options

CONTACT