腰 痛
 腰痛は、人間が2足歩行を始めたときからの宿命ともいわれます。すなわち、4つ足では体重が脊柱全体に分散されるのに対して、2足で歩行することにより重い大脳を支え、両手を自由にすることで、下位腰椎部を中心に重心がかかり、腰痛を起こしやすいのです。
 日常、鍼灸治療の中で取り扱う頻度の高い疾患です。
 一般には、急性腰痛と慢性腰痛に分けられますが、今回は、年齢層(青年、中年、高齢者)で分けてみました。


青 年 1.腰椎椎間板ヘルニア  2.ぎっくり腰  3.筋、筋膜性腰痛  4.腰椎分離.すべり症
中 年 1.慢性腰痛  2.腰椎椎間関節症  3.腰部脊柱管狭窄症
高齢者 1.変形性脊椎症  2.骨粗鬆症  3.癌の転移


T原因・症状

原因不明のものも少なくありませんが、特殊な悪性腫瘍やカリエスその他の炎症などを除けば、ほとんど2足で立つという宿命を負わされた人間の病気です。
 多くの場合、自覚的には激痛はありませんが、いつも腰のあたりが気になるという腰の異常感があります。場合によっては、脚に放散する痛みや、脚のしびれ、冷え感などがあります。
 他覚的には、腰椎前灣の異常と脊柱傍筋の緊張状態が見られます。
U治療

 急に腰痛が起こったときは、まず安静が第一。そして、ある程度よくなったら腰痛体操で背筋や腰、腹筋を強化して腰痛を予防します。これが腰痛の基本的な考えです。
 痛みを止めるには、西洋医学では薬を飲みますが、ツボ治療は薬の副作用はないので、効率が良いのです。

腰痛効果のあるツボ:腰腿点・崑崙・中封・太衝・腎兪・志室・大腸兪・・天枢
腰腿点(ようたいてん)
骨の間のみぞに2ヶ所。
手首のしわと指のつけ根の半分の高さに位置している。
崑崙(こんろん)
外くるぶしの頂上の高さで、くるぶしとアキレス腱との間の谷間にある。
太衝(たいしょう)
第1趾と第2趾の骨の間で差し込んだ指が行き止まりになるところ。
中封(ちゅうほう)
内くるぶしから指1本分前にあるくぼみの中にある。

志室
(ししつ)
背中の正中線から2〜3センチ外側。へそと同じ高さにある。

腎兪(じんゆ)
背中の正中線から指2本分外側。上下に走る筋肉の中にある。

大腸兪(だいちょうゆ)
腰骨の上端を結ぶ線の上にある。背中の正中線から指2本分外側。
  
(ちゅうかん)
腹の正中線上で、へそとみぞおちの真ん中にある。

天枢(てんすう)
へその中央から指2本分外側のところ。
V予防体操
タイプA
@仰向けに寝て、両膝を抱え込む。
A股を開いて膝小僧を脇の下に抱え込むようにして、膝を引き寄せる。
Bこれを20回
タイプB
@仰向けに寝たまま、両膝を立てる。
Aゆっくりと息を吐きながら、頭を持ち上げ5秒停止。
Bゆっくりと元に戻す。
タイプC
@仰向けに寝て方膝を反対側に交差させるように下ろす。
A下ろした足の膝を床につけるように体をひねる。
B左右交互に10回ずつ。
【参考文献】
「お医者さんがすすめるツボ快癒術」 (代田文彦著;講談社)
「図解 腰痛を治す安心読本」 (伊藤晴夫著;主婦と生活社)
「オモシロ健康ガイド 腰痛ギク!」 (石田肇著;保健同人社)