教育予算 渡久山参考人
第10号 平成18年6月6日(火曜日)
○渡久山参考人
きょうお出ししました資料の一ページに各国の義務教育の実態について書いてありますから見ていただきたいと思いますが、十二年あるいはそれ以上のところもございますので、これも参考にしていただいて、何とか、これを上げるときには、附帯決議の中に必ず法文化するというようなことをしていただければ非常に幸いだと思っています。
それから、民主党案の十九条になります、政府案では十七条に、教育振興基本計画がございますが、ぜひ財政的な裏づけのある計画にしていただきたいと思います。
本委員会で五月二十四日に、民主党の笠浩史議員の提案の中にも、教育財政支出について、国内総生産、GDPに対する比率を指標とするということがございます。また同日、自由民主党の町村信孝議員、元文部大臣も発言をされておりまして、それによりますと、日本は教育大国と私どもはそう思っておりましたが、GDPの資料を見ると、残念ながら日本は教育小国なんですというように、元文部大臣の発言ですから非常に重い発言でありまして、各国の国際比較が示されておりまして、私も二ページからその資料を提起しております。
一つは日本の学級規模でありまして、海外よりも非常に大きい規模がまだあります。これは一目瞭然で、OECD参加各国の中では、日本は二番目に条件の劣悪さを示しております。
それから、もう少し具体的に見ていただきます。次の三ページ目、これは日本のGDPに占める教育費の割合であります。これは町村先生からも指摘がありましたけれども、GDPに対する教育費の占める割合は、OECD平均が五・三%なのに、日本はわずか三・六でありまして、初等教育においてはわずか二・七になっています。高等教育はもっと悪くなっております。これなんかを見ていますと、御存じのとおり、二十九カ国中二番目に悪いのが日本のGDP比の教育予算であります。
四ページ目に、日本のGDPに占める教育費の割合は年々減ってきております。これがだんだん減ってきている実態があります。それに比べて、アメリカあるいはイギリスはどんどんどんどん伸びていっているんですね。やはり国を挙げて教育を大事にしようという姿勢が、アメリカやイギリスでは近年さらに教育費を上げている実態というのがこれでわかるわけであります。
それから、日本の国家予算に占める初中教育費の割合もだんだん減ってきています。これは五ページに示してございますけれども、このような形で出ています。四十九年から五十一年、ピークになっていますが、これは人確法ができたことでありまして、これは当時の自由民主党の努力によりまして人確法ができていった背景がございますが、こういうような状況になっていますけれども、日本の場合はだんだんだんだん、子供たちが減っているから教育費が減っているということにはなっていません。これをとっても、相関がないばかりか、どんどん減っているのが実態でありますから、これはぜひ見ていただきたいと思います。
それから六ページ目に、イギリスの教育予算について書いてありますが、ブレア政権は、一に教育、二に教育、三に教育という形で教育改革を進めております。もちろん、それはサッチャー政権が一等最初にやりました教育改革を受けてこれができているわけですが、具体的には、ブレア政権になって教育費をこのようにしてありまして、二〇〇六年度からは義務教育費を全額国庫負担にするというような形で書いてありますが、そういうような意識でありますから、イギリスもそういう感じでやっております。
七ページ目に、実はイギリスは常に政府が教育予算増を発表しておりますけれども、この中に五カ年計画の戦略がございます。それから、二〇〇六年三月の予算があります。これは財務大臣の発表ですけれども、ちょっと読み違えてございまして、七千ポンドは八千ポンドでございます。それから百四十万は百六十万円でございますので、お直しいただければ幸いだと思います。
また、アメリカも、次の八ページ目に書いてございますけれども、このようにブッシュ政権の競争力イニシアチブという形で、理科教育、あるいは落ちこぼれをつくらないための初等中等教育にこれだけの予算を組んでいるわけでございまして、ぜひともこれは大きく参考にしていただきたいと思います。
また、衆議院の調査局から送られましたこの分厚い資料ですが、この資料の三百四十二ページに、実は基本法が二十六本あります。その中で財政措置がされていないのは二つでございまして、その一つが教育基本法なんですね。ですから、教育基本法は、理念法とはいっても全く実体を伴っていない。これでは非常にまずいのでございまして、今度これが十分審議がされている中では、このことはぜひとも、今度は、こういう意味では、教育は国家百年の先行投資だという形で御高配をいただきたいと思います。
最後に、教育基本法改正というのは、民主党案にもよさもあり、また与党あるいは政府案のよさもあります。また、あるいは両案にはいささか欠点もないとは言えませんので、ぜひとも慎重審議をしていただきまして、両案を初め国民の合意を得るようなすばらしい教育基本法の改正案をつくっていただければ幸いでございます。
以上です。(拍手)