◆ワンテーマ講義◆ 〜ご質問・リクエストにお答えして〜

6月講義 ゲスト講義
第1講 恋愛アクション成功法
第2講 推理アクション作成法
第3講 使える技能、使えない技能
第4講 PC性格論
第5講 悪役志願
第6講 あなたに「個性」はありますか?
第7講 わかりやすいアクションの書き方
第8講 名字の迷宮
第9講 素晴らしき職権濫用
ランダム配置の遊び方
裏設定の使い方
NPCとの関わり方
交流誌原稿の書き方
プライベの歩き方
物理とネットの使い分け方

メイルゲーマーのための読書案内
アクションのコツ!
人気マスターリスト
アクションが思いつかない時は……



第1講 恋愛アクション成功法

 PC同士の場合は、PL間の事前協議によってどうとでもなります。シナリオの展開とリンクさせて仲を動かしてゆくと面白いでしょう。ただし内輪ウケになりがちなので、そこだけは注意しましょう。「楽しみ方」としてなら、事前に連絡を取り合わず行動だけを書き、判定と展開はマスターに任せる、という形もありますが、今回は「成功法」なので割愛します。
 NPC相手の場合はまず、毎回なんらかの形で相手と関わる事が大切です。直接関わるのでなくても、動機として「○○のために××をする」など、アクションに相手の関わりを必ず入れるのが大切です。また「○○が好き」というキャラの立場を早めに築いておくのが大事です。時には恥を捨てる必要もあります。
 最終的には、シナリオでの活躍と平行してアタックしていたキャラが成功する場合と、シナリオでの活動を捨てて恋愛一本で動いていたキャラが成功する場合、マスターによって2パターンあります。
 なお、このテーマに関しては、深度測定長さまによるNPCに恋する人のための恋愛講座が大変参考になりますので、ぜひ御一読ください。



第2講 推理アクション作成法

 推理アクションの流れを大雑把にまとめると「(情報収集→)情報整理→組み合わせ」となります。それではこの流れに従って、順番に見ていきましょう。

1.情報収集…推理の元になるのは情報です。共通・個別を問わず、まずはリアを集める事が第一でしょう。ただしこれは、ゲームのシステムにもよります。共通が1本だけあって個別はオマケ、というシステムのゲームなら、手元の情報だけでも大して不自由はありません。

2.情報整理…情報が集まったら、今度はその情報を整理しましょう。NPCの行動や関係、あるいは状況などを、それぞれの項目別にまとめてみると、リアを直接読んでいるだけでは見えにくかった部分が見えてくるはずです。なお、NPCが何をしたかだけでなく、何を「しなかったか」が重要になってくる場合もあります(味方のはずが情報を知っていたのになぜか教えてくれなかった、敵のはずがなぜか自分からは攻撃を仕掛けてこない、など)。

3.組み合わせ…上でまとめた情報を組み合わせ、その理由を考えます。ここでしばしば重要になる考え方は「矛盾」です。上で見たように「○○のはずなのになぜか××した(もしくはしなかった)」というところから、その理由を考えるわけです。逆に「共通」や「一致」から考えるのもアリです。理由が思いつかない場合でも、アクション欄に「○○に疑問を持っています」と書けばマスターの方で対応してくれる場合もありますし、NPCに関する推理なら、「直接本人に問い質す」というアクションが使えます。理由を推理した場合でも、「問い質した上で自分の推理を話す」という形にした方が、ハズれていた場合に安全です。推理を元に行動するハイリスク・ハイリターンとどちらを取るかは、お好みでどうぞ。

 なお、真相としてよく使われるのは「実は良い人」「実は悪い人」「実は血縁・恋人」といった「お約束な展開」が多いです。推理が思いつかなかったら、ありがちに展開させてみましょう。かなりの確率で当たります。

 最後に。マスターが、プレイヤーに解けるかどうかわからないほどの難解な真相を用意している事はまれです。特にミステリー好きなプレイヤーの場合、深読みし過ぎて複雑怪奇な「真相」を思いついてしまう事がありますが、それがよほど(マスターが自分の用意していた真相を変えたくなるくらい)面白いものでない限りは「ハズレ」の一言で切り捨てられてしまいます。ほどほどにしましょう。
 どうしてもそういう推理をやりたい場合は「毎回ムチャクチャな推理をする探偵マニア」というお笑いキャラになる事を覚悟で行きましょう。推理がハズれても「定番のギャグ」として居場所が確保できますし、推理が当たればそれはそれでネタになります。「いつもはアレだけどいざという時は格好良い」という逆転のカタルシスが理想ですね。



第3講 使える技能、使えない技能

 色々と考えて技能を取ったはずなのに、なぜかちっとも使う機会がない、という経験はよくあるはず。どうせ同じ数を取るなら、使える技能を取っておきたいものですね。そこで私なりに、使える技能・使えない技能を考えてみました。
 記号の意味は「◎…とても使いやすい、役に立つ」「○…場合によっては役に立つ」「△…あまり使えない」「×…使いづらい、役に立たない」となります。*以降には取得・使用上の注意点を書いてあります。


◎幸運…あらゆる判定が有利になる、ある意味で最強の技能です。
 *能動的に使う事はできません。「運に任せて〜します」と書いたら、ギャグシナリオでもない限り確実に失敗の判定を受けます。また、きちんと発動しているか(判定・処理されているか)どうか確認できません。

◎戦闘技能・攻撃魔法…戦闘が発生する限り、出番には事欠きません。定番と言って良いでしょう。太刀筋から相手の強さを計る事も可能と思われます。
 攻撃魔法の場合、炎や冷気や石を呼び出せるので、純粋な戦闘技能に比べて応用範囲が広いと言えます。
 *ここで言っているのは、分類がせいぜい武器の違いくらいしかないゲームの場合です。流派や属性ごとに特徴があったり、必殺技を一つ一つ覚えていったりするゲームの場合は、その中でどれを取るか更に悩む事になります。

◎召喚魔法…何を召喚するかによって、攻撃にも防衛にも治療にも移動にも使えます。
 召喚獣を道具扱い(自爆、見殺しなど)すれば悪役に、仲良く優しく接すれば善役にと、キャラクター演技に結びつけやすいのも便利でしょう。
 *どれほどの威力のものを召喚できるかは不明です(おそらく決まってはいるのでしょうが、プレイヤーには分かりません)。ゲームバランスを考えると、あまり強力なものは期待しない方が無難でしょう。
 また当然の事ですが、召喚できる魔物の種類が決まっている場合、この説明は適応されません。


○医術・治癒魔法…怪我人が発生する限り、出番には事欠かない技能です。周りからも感謝され、イメージが極めて良いのも高ポイントです。実効性はともかく(後述)「治療のためにNPCに関わる」という風に、行動の足掛かりとしても使いやすいでしょう。怪我や病気の状態を調べて敵の能力をつかむ、といった使い方も可能と思われます。
 *マスターの側からすると、怪我人の出た場所に必ずしも治療役がいるとは期待できないため、なければないでマスターがどうにかしてくれる事もあります。負傷の計量が大雑把なゲーム(怪我がすべて「ステータス異常」で処理され、治療=解除するには専用のコマンドが必要なゲームなど)では理論上、無くても別に困りません。「治療を受けていればステータス異常にならなくて済む」という判定もありうるので、絶対にとは言えませんが。

○霊感…後述する「直感」の特徴に加え「霊的存在・能力に対する知覚力」と解釈して使う事も可能です。そのように使えば、相手の存在の知覚(壁の向こうにいたり透明だったりして、目に見えない相手にも使用可能)、強さや属性の感知、痕跡から相手に関するデータを取得(いわゆるサイコメトリー)など、様々な効果が考えられます。
 *色々と書いてはみましたが、実際にどれほどの事が出来るかはルールとマスター次第です。また、霊的存在が出てくるかどうかはシナリオ次第です(必ず出てくるような世界観のゲームの場合は、PC全員に霊感が標準装備されている場合もあります)。
 なお「霊感」に限らず、知覚系や学問・知識系、その他情報収集系の技能全般について言える事ですが、技能があるというだけで極端に有利な情報が手に入る事は考えにくいです。独自に予想を立てたり、その上で対象範囲を絞ったりと、それなりのアクション内容と組み合わせた方が効果的です。逆に言うとこの前提があれば、技能が無くても情報は手に入ります(もちろん技能を持っている方が判定は有利でしょうが)。

○隠密行動・透明化…相手に気づかれずに行動出来るという事は、奇襲や諜報、破壊工作などがぐっと楽になるという事です。「軽業」「体術」などと併せ持っていれば、さらにやりやすくなるでしょう。一見地味ですが、相手よりも有利な立場に簡単に立てる事を考えれば、活用の場面は広いはずです。
 *他のキャラとからまない、何をしているか描写しにくい(描写してしまうと、実際に効果が現れた時のインパクトが弱くなるため)、などの理由により、描写は少なくなりがちです。インパクトに賭けましょう。

○飛行…行動の範囲と速度が、文字通り飛躍的に増大します。上空からの攻撃や敵状視察も、効果が大きいでしょう。
 *飛んで移動しているだけでは宝の持ち腐れです。飛ぶ事が出来ればどんな事ができるようになるのか、という想像力・応用性が鍵になるでしょう。


△話術・交渉・魅力…NPCと関わる場面があれば、ほぼ確実に役に立ちます。
 *役に立つのは、仲良くなったりちょっとした信頼を得たりする段階までです。名も無い一般市民が相手ならともかく、重要NPCと複雑な交渉をする際は、それなりの内容を用意しないと、スキルだけでは乗り切れません。逆に言うと、内容さえしっかり準備すれば、技能を持っていなくても問題はありません。

△各種知覚…命中判定や回避判定、発見判定でプラス修整が出る事が期待されます。
 *ゲームによって修整の幅は大きく異なります。特に戦闘においては、ルールがあらかじめ決まっているので、「知覚技能を戦闘に使う」と書いてもルールの壁ではじかれる可能性が高いです。従ってオーソドックスな使い道は、発見や不意打ちに対する警戒だと思われます。特に後者は、いつ起きるか分からないので、毎回明記しておく必要があります。ただ、探し物の必要な状況や敵の不意打ちが起こる頻度を考えると、実際に使う機会は少ない気がします。

△直感…特徴と使い方は、上記の知覚系技能とほぼ同じです。知覚に比べて漠然とした対象にも使えます。
 *幸運と同様、「直感に従って〜する」という使い方はほぼ確実に失敗します。また、プレイヤーの思いつきが当たるようになるわけではありません(そうだとしたら、その思いつきに沿う形でシナリオが変更される事になりますから)。


×心理学…これさえあれば相手(NPC)の考えている事が分かる……と言いたいところですが、そう上手くはいきません。この考えをより詳しく見ると「相手(NPC)の考えている事が分かる→それに応じた行動が取れる」となりますが、そのためには「リアの中で相手(NPC)の心理を描いた場面が出てくる→次のアクションでそれを元に対応を書く」という過程が必要になります。言うまでもなく、こんな過程を一々やっていたら、話をしているだけでゲームが終わってしまいます。相手の思考を読んで対策を立てるには、場面に応じて行動を積み上げてゆく臨機応変さが必要となるので、メイルゲームのシステムではやりづらいのです。
 かと言って「心理学の知識があるので相手の思考を読みながら〜」というアクションも、実際の行動内容がマスター任せになってしまうので通りづらいですし、「心理学を使って交渉を有利に進める」と言うのなら、素直に交渉を取った方が良いでしょう。せいぜい「嘘を見破る」が使えるかどうかです。これも、相手が実際に嘘をついていなければ空振りに終わります。
 私は今のところ、心理学の有効な使い方を思いつけずにいます。
 どちらかと言うと心理学は、マスター対策や他のプレイヤーとの交流に備えて、プレイヤー自身が修得しておくと便利かも知れません。アクション講座やリンクページでも紹介した心理学ステーションがお勧めです。

×〜学・〜知識…その知識を使う場面があるかどうかは、参加するシナリオの内容次第です。つまりこの技能で活躍しようと思ったら、その知識を使う状況が間違いなくあるという確証と、そのシナリオから移動しない覚悟が必要になります。また、知識があるのはあくまでもPCなので、PLがその知識を元にしてアクションをかける事はできません(マスターに「知識」の内容を請求してもあまり通りませんし、第一それでは間に合いません)。
 「○○に関する知識を持っているので、その知識を元にして××する」という使い方がオーソドックスかと思います。そのためには、目の前の状況に対して自分の知識をどのように活用できるか、を考える必要があります。これは「知識」を「技能」と置き換えれば、あらゆる技能について言える事ですが。知識のあるキャラとして解説役になれる(出番やセリフがもらえる)事も期待できるかも知れません。

×催眠術…一見、相手を思うがままに操れそうですが、そう簡単に相手を操れてしまってはゲームバランスが崩壊してしまいます。従って、出来る事の範囲はかなり限られていると考えた方が無難しょう。逆に言えば、単純な命令でいかに効果を挙げるかがカギとなります。
 良く使われる方法としては、「○○が起きたら××しろ」という後催眠があります。先に起きる事を予想した上で使う必要がありますが(どのタイミングで発動させたいのか→そのタイミングで起こりそうな事は何か、を考えると良いと思います)場面としてドラマチックなので、上手く使えれば効果的です。どちらかと言うと悪役寄りの使い方ですが、善役でも使う事は可能です。

×嘘・演技・変装・手品・幻覚魔法…最強難度と思われる「騙し」の技能群。使いこなすには「どんな虚構を作るか→(それによってどんな誤解を引き起こせるか)→相手をどんな方向に誤導できるか」という3段階に分けて考えると良いかと思います。内容のアイデアはもちろんですが、使う状況やタイミングも計算する必要があります。
 タイトルでの表記順序は難易度順です。「言葉しか使えない嘘>言葉と仕草を使う演技>外見を変えられる変装>タネを使って現象を操れる手品>タネなしで現象を操れる幻覚魔法」の順に難易度が高いわけですね。なお前2つは、技能がなくてもアクション次第で多少は使えます。

×芸術系技能…実用性に乏しい技能群ですが、設定やイメージの関係で取得される方が多いので、役に立つ使い方を考えてみようと思います。
 まず絵画は、探す相手の似顔絵を描く、発見したものをスケッチして記録する、などの使い方が考えられます。また、「美術品に対して鑑定眼がある」と主張する事もできます。この場合、人文科学系の技能(例えば歴史学)と併用すると効果的かも知れません。
 音楽や舞踊ならば、芸人に扮装して敵陣に潜入、一時的に周囲の注目を集める(非戦闘的な状況ならば特に効果的)などの使い方が考えられます。美女の踊りでNPCの男を誘惑するのも(逆でも可)格好良いかも知れませんね。
 そして言うまでも無い事ですが、シナリオで絵や音楽がキーアイテムとなっていたら、専門家として積極的に関わっていくべきでしょう。


 結論として使える技能とは、「あらゆる状況に使える技能」か「使い方が決まっていてその機会が多い技能」となります。これは言い換えれば「プレイヤーが使い方を一々考えなくても良く(つまりプレイヤーによる格差が小さく)」「使う機会が多い」技能です。
 一方で使いづらい技能とはその逆、「使える状況が限られている」か「使い方に工夫が要る」技能です。前者はともかく後者の場合は、プレイヤーのアイデアとセンス、すなわち技量次第でその威力は大きく変動します。
 まとめ直してみると、技能は次の4種類に分類できます。

1.使い方が決まっており、使う場面が多い
2.あらゆる場面に使えるので、使う場面が多い
3.使い方が決まっており、使う場面が少ない
4.使い方はアイデア次第、使う場面もアイデア次第

 1に分類されるのが「戦闘」や「治療」、2に分類されるのが「幸運」です。3の典型は「水泳」でしょう。シナリオに水場が出てこなければ使いようがありません。そして4に分類されるのが「催眠術」や「騙し」の技能群です。また「召喚魔法」や「飛行」は、基本的な用法以外にもアイデア次第で使い道は広がるので、2と4の中間に位置すると言えるでしょう。
 この4分類にシステム上の有用性を加味した上で(前述の通り「治療」「知覚」「学問」などはシステム上の問題により、使いやすさが減点されています)最終的に「使える技能・使えない技能」は決まってくる事になります。
 プレイヤーとの関係で見ると、1と2は初心者向け、4はベテラン向け、3は実用性よりイメージや設定を優先させる場合や一点突破向け、と言う事が出来ると思います。技能修得の際は、その技能が4分類のどこに位置するか考えてみると、目安になるでしょう。
 しかしアイデア次第では、使えないはずの技能でも効果的に使う事が出来るかも知れません。その柔軟さが、人間相手のRPGの魅力です。

 それでは最後に、引用を一つ。

「偉大な魔術師ゆうんは、たくさん呪文をもっとる魔法使いのことやない。たくさんの物で何かをするのは、全然むずかしくないんや。
 ほんまの偉大な魔術師ゆうんは、手持ちの呪文があとわずかになったとき、限られた範囲で、最大の効果をあげる呪文の使い方ができる魔術師のことなんや。たくさん魔法を抱えて、決まった使い方しかできんやつなんて、ウチにいわせりゃ情けないだけやな」

―― 魔術師ガルフネットの言葉  『ファンタジーRPGクイズ 五竜亭の一夜』より


第4講 PC性格論

 今回のテーマは「PCの性格」です。まず「性格とは何か」を3つの視点から簡単に見た上で、それをメイルゲームのPCに置き換えてみるとどうなるか、それぞれ考えてみたいと思います。

1.内側から見た性格
 性格の定義の一つとして「個々の状況を超え一貫して表れる、その人の行動パターン」というものがあるかと思います。これをもう少し詳しく見てみると、「一貫した行動パターンを選択させるその人の価値観・行動基準」というものが裏にあり、それが具体的な行動として表れたものが「性格」だと言えるでしょう。つまり「価値観・行動基準→行動の選択→実際の行動」という図式がここには成り立っており、行動の選択にあたる部分を実際の行動から逆に読み取ったものが「性格」というわけです。
 例えば「正直」という性格を考えてみましょう。これは「嘘をつくのは良くないという価値観→個々の状況において嘘をつかないという行動を選択→いつも嘘をつかない(=正直な性格)」という形になっています。「嘘をつくのは良くないと考える理由」まで考えれば、さらに根源的な価値観・行動基準や、それを形成した過去が見えてくる事になります。

 PCに置き換えると……
 PCの行動パターンとして性格を設定する、という点はまず、ご理解いただけるかと思います。その裏にある価値観や行動基準まで具体的に設定するかはプレイヤー次第だと思いますが、性格を設定した時点で、漠然としたイメージは出来ているのではないでしょうか。
 現在主流になっている、性格特性をあらわす語を複数組み合わせて性格を設定するシステムには、「元になる価値観・行動基準が中心にあり、それが性格特性として複数の形で表れる」という図式が分かりやすく表れています。メイキングとしては逆に「性格特性の組み合わせからキャラクターのイメージを膨らませていく」という形の方が多いでしょうか(行動の選択→実際の行動という流れの続きで、行動の選択=性格→価値観・行動基準という形です)。
 また、そのような価値観・行動基準を得るに到った経緯として、PCの過去を設定する、という事もあるでしょう。
 ここまでは設定としての性格ですが、性格と行動が不可分のものである以上、ゲームの中で行動(アクション)をしているうちに、より深く明確に、PCの性格が見えてくる事もあると思います。ただしこれは、アクションをPCとして考える(キャラクター演技に重点を置く)スタイルかプレイヤーとして考える(行動内容に重点を置く)スタイルかによって、話が変わってきます。前者の場合、基本となる価値観・行動基準は一本だけですが、後者の場合、PCと多少ズレたところにあるプレイヤーの価値観・行動基準を元に行動を考えるため、PCとの間で矛盾や齟齬をきたす場合があるからです。そうなった時の対策としては、矛盾が出ないよう設定を付け足す、それを性格の新しい側面としてより統合的なイメージを作る、などの方法があります。
 なお、行動と設定の中間に位置するものとして、口調があります。自分や相手の事を何と呼ぶか、語尾は丁寧か乱暴か、といった事は、他人にどんな態度で接するかという選択の結果であり、表に出る行動の選択として、もっとも分かりやすいものだからです。


2.外側から見た性格
 性格を表現する言葉はすべて、「他人がある状況に対して取った行動への評価として使える」という特徴があります。これは前述の内容から、すぐにお分かり頂けると思います。そして、その行動が突発的なものではなく一貫した行動パターンに基づくものである、と考えるのが、性格という概念です。つまり「Aさんは〜という性格である」という表現は、Aさんの行動パターンが他人からそのように見られている(主語を「自分は」と置き換えた場合は、そのように見られる事を期待している)という事を意味します。詳細は省きますが、この考え方は自我の形成にも大きく作用しています。
 そしてもう一つ。性格について「個々の状況を超え一貫して表れる、その人の行動パターン」という表現を使ってきましたが、実際のところ人の行動パターンは、状況や相手との関係、自分の立場や役割によって大きく変動します(そのため、上記のような意味での性格は存在しない、とする考え方もあります)。自分自身の性格については、その様々な場面を総合して知っているため、自分の性格がある程度の複雑さを持っている事を、人は経験的に知っています。しかし他人については、特定の状況下でしか相手を見た事がないため、そこに表れた性格だけの存在として(極端な話、たった一度見ただけの行動を元にして。中でも特に第一印象は、その後も相手を理解する基本的な見方として、作用し続けます)相手を単純化して見てしまいます。
 この「複雑な自分/単純な他人」という図式は、人間の認知のメカニズム上、仕方ない面もあるのですが、心に留めておいていただきたいところです。

 PCに置き換えると……
 性格を設定するという事は、自分のPCが他人からそのように見られる事を多かれ少なかれ期待している事になります。だからこそ、そこにキャラクターを「演じる」意義も生まれてくるわけですが、ここで思い出していただきたいのが、「複雑な自分/単純な他人」の図式です。
 つまり、プレイヤーの中では一貫性を持った性格特性を元に動かしているつもりでも、ほかの人間(マスター含む)には、それが統合されたイメージとして伝わらない事態が起こります。
 従って、行動として外に現す姿はなるべく単純な方が、PCの事を伝わりやすく、プレイヤーとしても演じやすいと言えます。複雑なキャラクターを演じたい場合は、一つ一つの側面を順序立てて出してゆく、物語の展開に会わせて内面も展開してゆく、などの方法があります。

 なお、1と2を組み合わせて考える道具として、心理学で使われる「ジョハリの窓」↓があります。

自分も他人も知っている自分
(既知の自分)
他人だけが知っている自分
(盲点の自分)
自分だけが知っている自分
(秘密の自分)
自分も他人も知らない自分
(未知の自分)

PCの場合、「知っている」「知らない」はPCの次元とPLの次元という二つの見方があるので、もう少し複雑になりますが、「秘密の自分」と「盲点の自分」の扱いについては、特に注意が必要になると思います。

3.メタレベルから見た性格
 ここまでは、実際の人間に対しても使える内容です。しかしメイルゲームのPCは、物語の登場人物として見られる存在です。そこで、物語の登場人物の性格についても言及しておきます。
 物語の登場人物は、数が多ければ多いほど、各々の特徴や個性を明確にアピールする必要が出てきます。しかも、ただ目立てば良いというのではなく、他のキャラとの区別がしやすい(キャラがかぶらない)事が必要です。そのためにはキャラクター単体での特徴以外に、キャラクター同士の関係や役割分担も問題になってきます。

 PCに置き換えると……
 自分のPCを、他人のPC達からどう区別させるか。結論から言ってしまえば、「他のPCと明確に区別できるアピールポイントを作る」のが、簡単で確実な方法です。
 例えば、特殊な喋り方をするキャラクターは、それだけで目を引きます。これは喋り方を目印として、ほかのキャラたちの中から、そのキャラだけが区別されるからです。これと同じ理屈で、区別の目印となるアピールポイントを、まずは設定として準備しましょう。そしてそれをアクションと組み合わせ、リアの中に表れるようにする事が必要です。特に、自己PCと似たようなキャラに会った場合は、「このキャラと自分のPCはどこが違うか、その違いはどのようにして現すのが効果的か」と考えるのが良いでしょう。これらの事は、マスターに自己PCをはっきりと認識してもらうためにも有効です。
 行動(アクション)内容の独自性ももちろん重要ですが、行動とPC自身の存在とがかみ合っている事によって、そのアクションはより効果的なものとなります。


 以上、3つの観点から性格について見てきました。ポイントをまとめなおすと「1動かしやすく、2わかりやすく、3認識・区別しやすい」という事が、性格を設定する上で重要だと言えます。
 しかし、それだけでは今一つ漠然としているのも事実。では具体的にどんな性格なら良いのか、という話になるでしょう。
 そこで提案したいのが、性格判断で出てくる性格パターンです。ある程度の整合性と「いかにもいそうな」リアリティ、そしてイメージのしやすさという点において、性格判断はなかなか便利な素材です。参考文献に挙げた別冊宝島355『性格がわかる・変えられる!』(中でも圧巻は、実に100+の性格パターンが出てくる「性格101黄金分割テスト」)や、血液型、星座、あるいは数年前に流行った動物占いなど、簡単に手に入りますので、試してみてはいかがでしょう。あくまで性格のパターンを使えれば良いので、「異世界人に地球の星座が適応されるのか?」「異種族に血液型はあるのか?」といった事を悩む必要はありません。
 たとえ最初はパターンに従っていても、最終的に動かすのは貴方です。PCの個性は、パターンに埋没したりしません。



第5講 悪役志願

はじめに、悪人と悪役は違うということ
ヒーローが必要なら、1ダースほどの悪役を作り出さなければならない。
…マーフィーの法則

 今回のテーマは悪役です。そこでまず講義に入る前に、悪人と悪役の違いについて話しておこうと思います。
 一言で言えば、悪人は悪い事をする人、悪役は悪い役割をする人です。……わかりづらいですか? ではもう少し、具体的に話してみましょう。
 現実世界にいるのは、基本的に悪人=悪い事をする人です。そこには何の役割も存在しません。ただし場合によっては、例えば、憎まれたり嫌われたりする事で他のメンバーの結束を高める役割の人、つまり悪役が存在します。
 一方、物語の中に現れるのは、基本的に主人公に対する障害や敵として登場する悪人、つまり悪役です。従って、主人公自身が悪い事をする人、つまり悪人だと、警察などが悪役になる場合もあり得ます。そのどちらでもない、ただ悪い事をするだけでストーリーに全く関わってこない登場人物は、あまり出てきません。そんなものを出しても仕方がないからです。
 それでは、メイルゲームの場合はどうでしょうか。これはアクション次第で、どちらにでもなり得ます。
 もし悪人になりたいのであれば、難しい事は何もありません。毎回、壊したり盗んだり殺したりと悪い事をすれば良いだけです。理由があろうと信念に基いていようと美学を貫いていようと、そんな事は関係ありません。それはあくまでも内面的な事であり、結果として何をしているか、が変わるわけではないからです。
 しかし悪役は、それではいけません。物語の流れの中でいかに妨害者として立ち回り、話を盛り上げるか。悪役にはそうした振舞が求められるからです。
 本論では以下、そんな悪役になる方法について考えていきたいと思います。


それでは、悪役の「役」は何かということ
人間の意識がその存在を規定するのではなくて、
逆に、人間の社会的存在がその意識を規定するのである。
…マルクス『経済学批判』

 多くのシナリオで、マスターはNPCを悪役として準備しています。従ってPCが悪役を目指すには、その悪役NPCに協力する形と、彼らをも敵に回して独自の立場で動く形が存在します。悪役を演じる際は、自分がどちらを目指すのかを常に意識しておくと、その方向性を元にしてアクションを考えやすくなります。
 前者の場合、キャラクター同士の関係は「善と悪の対立」という分かりやすい形をしています。悪役NPCから行動の指針も与えられる事も多いため、物語の展開に参加しやすく、スムーズに動けます。こう書くと「ただ指示通りにアクションをかけば良いのか?」という声も出てきそうですが、そんな事はありません。PCサイドのアクションにも大まかな方向性が示されているのと同じ事で、その中でいかに行動内容を工夫するか、という部分は当然、残されています。ただ、そうした立場がオフィシャルに存在している以上、同じサイドにつくPCは他にも出現しうるわけで、そうなると悪役の立場だけで目立つのは難しくなります(後述しますが、悪にとって目立つ事はとても大事です)。
 一方で後者の場合、対立構造に第三の要素が入り込むので、ストーリーはより複雑化します。また前者の場合、基本的な話の流れは大きく変わらないわけですが、このタイプの悪役PCが上手く立ち回ると、あらかじめ用意されていた対立構造が崩れ、話の流れに大きな影響を与える可能性があります。
 しかし当然ながら、演じる難易度はこちらの方がはるかに高くなります。協力してくれるキャラクターもいませんし、行動方針も最初から自分で考えなければいけません。しかも、物語の流れを無視して悪事を行なうのではなく(それではただの悪人、別の言い方をすれば迷惑なだけの無意味なアクションであり、没にされても文句は言えません)自分の行動で物語をいかに展開させるか、という事に気を配る事が求められます。たとえPCとしての目的は「状況の混沌」にあったとしても、プレイヤーとしては「どうすれば状況を混沌化できるか、その中にほかのPCたちを巻き込めるか」と考える必要があるのです。
 特に後半に注意して下さい。悪役は「正義」と対立があってこその悪役です。いくら悪い事をしてもほかのPCに影響がなく、また向こうからも関わってもらえなければ、一人で暴れているだけの悪人に過ぎません。他のPCたちを巻き込み、自分に関わらざるを得ない状況を作り出してこそ、悪役は悪役たり得るのです。その意味で、悪役の究極はラスボスだと言えるでしょう。主人公たちの前に立ちふさがる最後の障害、これを克服する事で物語が終わりを迎えるラスボスは、悪役の華です。どうぞ皆様も、ラスボスを目指して頑張って下さい。


だから、悪役はどう振舞うべきかということ
自由と我儘との界(さかい)は、他人の妨げをなすとなさざるとの間にあり。
…福沢諭吉『学問のすすめ』

 序盤の内ならば、悪役は悪役であるというだけでインパクトを持ち、ある程度は目立つ事が出来ます。しかし回を重ねていくに連れ、その勢いは凋落してゆく傾向にあります。
 なぜなら、話が進み状況が出来上がってゆく中で、その状況に対する適確な行動(アクション)の方が、単なる派手な悪事アクションよりも重視されてくるからです。
 また、どんな状況であれ、他のPCに直接的な悪影響の出るアクションは、なかなか採用が厳しいものです。
 そんな事を踏まえた上で、いくつか悪事の例を見てみましょう。

   「善玉PCに喧嘩を売る」
 直接的で分かりやすい妨害方法です。ですが、実効性は低いでしょう。
 何と言っても、数による戦力差が大き過ぎます。ボスクラスの戦闘力や特殊アイテム・ステータスを得ているのでない限り(ザコキャラを連れていたり能力値が高いくらいでは、話になりません)フクロにされて「おぼえてろよ!」と程々の所で逃げ出すのが関の山です。従って注目度も低いですし、ストーリーへの影響力も小さいでしょう。重要アイテムや特殊ステータスを武器に暴れる、あるいはラスボスになって向こうから攻めてくるのを迎え撃つ、という状況を除いては、お勧めできません。
 「とりあえず力押し」が許されるのは、数と大義を味方に出来る善玉PCの特権です。

 「重要NPCを襲う」
 インパクトはありますが、それだけです。大抵は護衛のキャラクターに妨害されますし、妨害が無くても命を奪える事は(ストーリーの進行上)あまりありません。そうなるとストーリーへの影響もあまり期待できないので、襲ってからどうするか、そしてそれが成功してからどうするか、きちんと考えましょう。
 ただし、あくまでレアケースですが、タイミングをきちんと計算しさえすれば、成功する事もあります。この場合は悪役として、一気にメジャーデビューできます。

 「一般市民を殺戮」
 やるだけなら意外と簡単ですし、インパクトも大きなものを期待できます。ですが、それなりの動機や目的と組み合わせないと(ストーリーに関わりがあれば「そんな理由で!」という非道な内容でも可。ほかのPCにそう思わせる事が出来たら、悪役としてはむしろ勝ち)単なる無意味かつ悪趣味な行動として没を食らいます。

 「人質を取る」
 単独で行なっても意味の無い行動ですが、メイン行動との組み合わせ方によっては威力を発揮します。ただメイルゲームの性質上、あまり複雑な交渉には向かないと思います。
 人質にする相手のセレクトや扱い方で、キャラクター演技をしやすいのもポイントです。

 「重要アイテムを手に入れてしまう」
 なかなか良い方法です。
 戦力の補強にもなりますし、そのアイテムを求めて善玉PCが動いてくれれば、ストーリーへの影響も大きく、一気に重要人物になれます。悪役らしく思う存分、重要アイテムを使い倒しましょう。ただし、手に入れるまでの手順は自分で考えて下さい。

 「裏切る」「仲間を売る」
 簡単で効果的、インパクトも絶大です。人間関係に多大な悪影響を及ぼしますので、そういう事をしても許してくれるお友達のPCのみ、ターゲットにしましょう。

 いかがでしょう。「あまり使えそうな方法が無いな」と思いませんでしたか? そう思えた貴方は、悪役の素質があります。
 上で見てきた悪事は、言ってしまえば良く見かけるものです。もちろん、善玉にインパクトを与えて相手を引きつける、という意味では一定の効果がありますが、そうした準備段階以上のものではありません。
 悪役に必要なのは、善玉の先を読み、それを見越して毎回変化を見せた悪事を行なう事なのです。


おわりに、悪役は美しくあってほしいということ
いやな奴には、いやな奴なりの哲学があるんだ。
犬にだけは心を許すいやな奴なんて、単純すぎる。
食うものが本当に無くなったとき、あたしは平気でポチを殺して食えるような奴になりたい。
もちろん、あとでそっと泣いたり、みんなのためにありがとう、ごめんねと墓を作ってやったり、
骨のひとかけらをペンダントにしてずっと持ってたり、そんな半端な奴のことじゃなくて、
できることなら後悔も、良心の呵責もなく、本当に平然として
「ポチはうまかった」と言って笑えるような奴になりたい。
…山本つぐみ
吉本ばなな『TUGUMI』より

 「はじめに」でも書きましたが、メイルゲームにおいて問われるのは、あくまでも行動内容です。理由も美学も信念も裏設定も、肝心の行動が弱ければ何の価値もありません。
 しかし一方で、行動内容が見事なものであった場合、それら動機の部分は俄然、輝きを帯びてきます。なぜなら、そこには感情移入の余地が生まれるからです。登場する全キャラクターに感情移入してくれるプレイヤーはあまりいませんが、注目を集めた悪役ならば、その可能性は大きく上昇します。
 もちろんその中には、「嫌う」というベクトルの感情も含まれています。ですが、それは悪役にとって、形を変えた賞賛といえるでしょう。一番悪いのは、何をしても周りが取り合ってくれない「無関心」の状態です。誰も止めてくれない悪事ほど虚しいアクションはありません。そうならないためにも悪役は、善玉PCたちを常に振り向かせるだけの悪事を行なう必要があるのです。
 栄耀栄華を極めた悪役も、最終的には倒される運命にあります。最期まで善玉に対する脅威であり続け、そして彼らの前で華々しく散る事こそ、悪役の持つ最大の美学です。
 どうすれば善玉の目を引き、対立構造を作り続けられるか。悪役の立場は「善との対立」という一点に掛かっています。どうぞ皆様、善玉をあっと言わせるような悪事を目指して下さい。



第6講 あなたに「個性」はありますか?

「ますたーますたー」
 なんですか? ててみちゃん。
「セリフのあとにあいてのなまえをつけるのはふしぜんだとおもいます」
 君は物語の文法における暗黙の了解をわざわざ指摘するために来たんですか?
「ちがいます」
 じゃあ、やり直しますよ。
「はい」


「ますたーますたー」
 何ですか? ててみちゃん。
「『つかえるぎのう、つかえないぎのう』をみながらPCをつくってみました」
 ほほう、それは感心ですね。ちょっと見せてください。
「ちょっとだけですよ」
 君は一々そういう下らない事を言わないと気が済まないようですね。
 ふむふむ、「剣術」に「電撃」に「召喚」ですか。
「これでかんぺきです!」
 非常に何も考えていない構成ですね。
「えへへ」
 褒めてません。
「むぅ。マスターがそうしろってゆうから、こうゆうふうにつくったんですよ?」
 確かにこの技能は、お奨めとして紹介しました。でも、それだけじゃ駄目なんです。
「?」
 今回は第3講と第4講の補講として、「個性的とはどういう事か?」について話そうと思います。
「じゃあ、このこうぎをきけばこせいてきなPCがつくれるんですね?」
 違います。でも、PCの個性を出す方法は分かると思います。
「?? おなじじゃないんですか?」
 まずはそこから始めましょうか。……以下、次回。
「はやいですね」
 ごめんなさい。偏頭痛が収まらないとそれどころじゃないんです。
 すでに日常生活にも悪影響が出ているもんですから。
「じゃあ、きょうはこれでゆるしてあげます」
 何とか治しますから、しばらくお待ち下さいませ。


「ますたー、あたま、だいじょうぶですか?」
 そういうたわけた事を言うのはこの口ですか?
「いひゃいえふ。へへいああふはーおほほおひんはいひへ」
 何を言ってるのかさっぱり分かりません。仕方ないので手を離しましょう。
「ぷはっ。らじおどらまは せりふでうごきをせつめいしないといけないから、どうしてもかいわがふしぜんになりますよね」
 この講義で動作を説明する日が来るとは思いませんでしたよ。
 まあそれはさておき、偏頭痛も何とか去ったようですので、講義を再開できます。
 まずは「個性的なPCの作り方」と「PCの個性の出し方」の違いからでしたね。

 個性的なPCを作るだけならば、特に難しい事はありません。他の人が選ばないような設定や設定の組み合わせを選べば、間違いなく個性的になれます。例えば外見が「筋肉質」「ヒゲ」「リボン」で性格は「ナルシスト」「間抜け」「乙女チック」、服装が「全身タイツ」で特技は「ヒヨコ鑑定」……
「ててみはそんなPC、やりたくないです」
 私もやりたくありません。
 PCの特性を選択肢から選ぶシステムの場合、仮に99の選択肢から3つ選ぶとしたら、理論上は 99C3 = (99×98×97)/(3×2×1) = 156849通りの組み合わせがあり得ます。ですが実際には、人気のある選択肢とそうでない選択肢があるでしょうし、組み合わせ方にも関連性や整合性が求められるでしょうから、その中で実現される組み合わせは限られてきます。
「せっていをじゆうにつくれるしすてむなら、だいじょうぶじゃないですか?」
 そんな事はありません。物語の登場人物には類型(パターン)が存在しますから、それを元にPCを作ろうとすれば、自由記入方式でも、実際に作られる個性には限界があります。逆に、メイルゲームが自分だけで成り立つものでない以上、あまりに特殊でプレイヤー本人にしか分からないような設定のPCを作るのも奨められません。
 他のプレイヤーさんと全く同じPCが作られるとまでは言いませんが、メイキングの段階では、あまり個性を意識し過ぎない方が良いかも知れませんね。
「でも、ててみのPCは いろんな うらせっていがありますから、ほかのひとのPCとはちがうとおもうんですけど」
 主観的に見ればそうかも知れませんが、他のプレイヤーさんたちが貴方のPCを、裏設定まで把握してくれるかどうかは保障出来ません。裏設定を前面に出し過ぎると、あまり良い印象は持たれませんから、あくまで「裏」だという事を意識しておいた方が良いでしょうね。裏設定が無いと成り立たないPCというのは、個人的にはどうかと思います。
「じゃあ、どうすればPCをこせいてきにできるんですか?」
 メイキングの段階で出来ない以上、ゲームが始まってからやるしかありません。
 小説や映画の中でも、登場人物の設定は直接見せるのでなく、物語の展開する中で見せてゆくでしょう? それと同じ事です。そしてそれこそが今回のテーマ「あなたに「個性」はありますか?」なのです。

 まず悪い例として、ジュール・ヴェルヌ『十五少年漂流記』を挙げてみましょう。この小説はタイトルの通り、15人の少年たちが無人島に漂流して生きていく話です。ところがこの話の中では、15人もいる少年たちの個性がほとんど描かれていません。頼れるリーダーのブリアン(主人公)と、彼に反旗を翻して別のチームを作ったイギンズ(ライバル)。この2人以外は「その他大勢」の扱いで、漂流したのがこの15人である必然性も特にありません。
 これに対して、同じヴェルヌの漂流物でも『神秘の島』は、登場人物たちの個性がはっきりと描かれています。有能な技師サイラス・スミス、多才で狩猟好きな新聞記者ジュデオン・スピレット、真面目で博学な少年ハーバート、体力があり鍛冶技術も持つ黒人ナブ、熱血水夫ペンクロフ、といった具合で、それぞれが自分の持つ能力を活かしながら島で生活してゆきます。
 登場人物が多くなると、それを書き分けるのは大変になって来るので、どこかに書き分けるためのポイント=個性が必要になってきます。そのポイントとして最も有効であり基本的なものが、登場人物の能力と行動なのです。
「だから、ぎのうのとりかたにこせいがひつようだってゆうことですか? でも、ぎのうだってしゅるいはかぎられてますよ?」
 取り方が重要でないとは言いませんが、それは第3講ですでに書いたので繰り返しません。ここで強調しておきたいのは「持っている技能をどのように使うか?」です。ててみちゃんの言うように、修得出来る技能の種類は限られていますし、その実用性についてもすでに書いています。
 でも、その持っている技能をどのように使うかは、プレイヤーさん次第です。例えば同じ戦闘技能を持っていても、PCの性格が違えば、戦い方は違って来るでしょう。
 設定を元にして行動の中身を考える。これが、アクションの中でPCの個性を出す方法の一つです。
「ぎのうがないとだめなんですか?」
 技能以外に使えるものとしてはアイテム、そして立場があります。「騎士団団員」「整備班所属」といった役職、「NPC○○の味方」といったサイドや派閥、あるいは「熱血担当」「お笑い担当」といったシナリオ上の立場、などですね。「クール担当」を目指している方も多いと思いますが、人気がある割に人数を必要としないポストですので、競争率は激しいです。がんばって下さい。
 もっと純粋に、行動内容だけで勝負しても、もちろん構いません。○○の設定だから××の事が放っておけなくて△△する、という類ですね。
 ここまで挙げて来た例は、設定を原動力にして行動を考えるものでしたが、逆に、設定を目的側において行動を考える事もできます。財宝好きの設定だから、何が起きても財宝の獲得を第一目標にして動く、などがこれに当たります。
「でも、おなじようなせっていのPCさんがいたら、こうどうないようもおなじようになっちゃうんじゃないですか?」
 そんなときの対処法は2つあります。1つは口癖や特殊な目標など、どうやっても同じにならない部分を作ってみる。そしてもう1つは、相手の存在を意識したアクション内容にしてみる。例えば「同じ行動をするライバル」として相手を見たアクションにすれば、PC同士の関係も作れますし、同じ行動になってしまっても、そこに新たな意味が生まれます。本当に毎回同じアクションをかける事はあまり無いと思いますが、同じ行動をしたPCさんがいたら、次のアクションで軽く触れておくと良いかも知れません。
「PCになにができるか、どうゆうふうにできるのかが だいじってゆうことですね」
 そうです。行動内容を選択肢の中から選ぶのではなく、自分で選択肢を作っていけるのが、メイルゲームの魅力だと私は思っています。



第7講 わかりやすいアクションの書き方

はじめに
今回のテーマは「わかりやすいアクションの書き方」です。基本的にはアクションだけでなく、文章全般に使える内容を目指しました。
まず「1.文の書き方」で一つの文を書く際に注意すべき事を、次に「2.文章の組み立て方」で複数の文からなる文章の構成方法を取上げます。
なお今回の講義は、アクション講座◆実践編◆ 〜アクションシートの使い方〜と併読して頂けると良いかと思います。


1.文の書き方
1-1.修飾される側とされる側
文の中に修飾する言葉(修飾部)があった場合、そこには当然、修飾される言葉(被修飾部)があります。両者の関係を明らかにするためには、修飾部と被修飾部を近くに置き、一つのまとまりとして書く必要があります。
 
 例1)
 私は小林が中村が鈴木がいた現場にいたと証言したのかと思った。
  修飾部と被修飾部が入れ子状態になっており、どの言葉とどの言葉がつながるのか分かりにくい。

 →鈴木が死んだ現場に中村がいたと小林が証言したのかと私は思った。
  修飾部と被修飾部が一つのまとまりになった状態で文が出来あがっている。
  鈴木が死んだ現場に│中村がいたと│小林が証言したのかと│私は思った。

1-2.修飾の順序
一つの被修飾部に対して複数の修飾部が存在する場合は、長い修飾部を先に、短い修飾部を後に持ってきます。特に修飾部が「節」(述語を含んだまとまり)の場合、修飾・被修飾の関係を混同させやすいため、文の先に持ってくることで他の修飾部の影響を受けないようにします。

 例2)
 白い厚手の横線の引かれた紙
  「白い厚手の横線の│引かれた紙」と読めてしまう。

  白い─────┐
  厚手の────┤
  横線の引かれた┴紙 ?

  白い─┐
  厚手の┴横線の引かれた─紙 ?

 →横線の引かれた厚手の白い紙
  「横線の引かれた」「厚手の」「白い」がすべて「紙」を修飾している。

  横線の引かれた┐
  厚手の────┤
  白い─────┴紙

日本語の場合、文の中心となるのは述語であり、それ以外の部分は述語の修飾部に当たります。従って文全体の中でも「長い修飾部を先に、短い修飾部を後に」の原則は適用されます。

 例3)
 私は明日は大雨になるだろうと思った。
  「私」が「明日」、「大雨になる」ようにも読める。

 私は──────────┐
 明日は大雨になるだろうと┴思った。?

 私は─┐
 明日は┴大雨になるだろうと─思った。?

 →明日は大雨になるだろうと私は思った。

 明日は大雨になるだろうと┐
 私は──────────┴思った。

例3で挙げた誤読の可能性は、多少強引です。しかし文の意味を正確に伝えるには、他の意味に取りようが無い表現を心がける必要があります。

1-3.重要度の順序
修飾部の長さがほぼ同じ場合は、大状況・重要内容ほど先に書きます。

 例4)
 太郎はナイフで指に怪我をした。

例4の文で「指に」が重要である事を強調したい場合は、語を補うなどして「指に」が重要である事を提示した上で、文の先に持ってくると良いでしょう。

 例4')
 ピアニストの命である指に太郎はナイフで怪我をした。

ただし文中で逆説を使う場合は、後に置いた節の方が重要度が上がります。

 例5a)
 この服はデザインは良いが値段が高い。
  値段の高さが重要。

 例5b)
 この服は値段は高いがデザインが良い。
  デザインの良さが重要。

1-4.読点「、」による区切り
1-2では機械的に「長い方を先に」としましたが、文によっては短い修飾部の方を先に持ってきたい場合があります。そんな場合は短い修飾部の後に読点「、」を打つことで誤読を防ぐ事ができます。

 例3')
 私は、明日は大雨になるだろうと思った。

これ以外にも、修飾部が長く修飾部−被修飾部の関係が分かりづらくなる場合、修飾部と修飾部の区切りに読点を打つことで、修飾部−被修飾部の関係を明らかになります。
逆に言うと点の打ち方によっては、文の意味が変わってしまったり伝わりにくくなってしまう事もありますので、御注意ください。

 例6)
 戦前からの業界の流れを知る幹部も若手も今年の漁獲について聞くと後ろめたそうな顔になった。

 戦前からの業界の流れを知る幹部も┐
 若手も─────────────┴今年の漁獲について聞くと─後ろめたそうな顔になった。?

 戦前からの業界の流れを知る┬幹部も┐
              └若手も┴今年の漁獲について聞くと─後ろめたそうな顔になった。?

 →戦前からの業界の流れを知る幹部も、若手も、今年の漁獲について聞くと後ろめたそうな顔になった。

 戦前からの業界の流れを知る幹部も┐
 若手も─────────────┴今年の漁獲について聞くと─後ろめたそうな顔になった。

1-5.文の長さ
文が長くなると修飾部−被修飾部の関係が複雑になりやすいため、文は短くした方が読みやすくなり、わかりやすい文章も書きやすくなります。
特に接続の「が」が出てきた場合には注意する必要があります。接続の「が」には逆説以外にも事態の共存や提題などの使い方があるので、「が」を使うとほとんどの文をつなぐことができます。逆に言うと「が」が出てきたら、文はそこで切ることができる場合が多いのです。

1-6.断定表現
「ほぼ」「約」「くらい」「おそらく」「らしい」「と思われる」などの断定を避ける表現は文意をあいまいにするだけで、削っても伝わる内容はそれほど変わりません。従ってこれらの表現を使う場合は、その表現が本当に必要なのか吟味すると良いでしょう。

1-7.能動態
受動態の文は能動態に変えることで、文が読みやすく短くなります。


2.文章の組み立て方
2-1.重点・中心を先に書く
文章を書く際には、まず文章(例えば段落単位で)全体の内容を示す文を書き、他の文はそれを補足・展開する形にします。
最初に理解の枠組を与えることで、個々の具体的な説明が伝わりやすくなります。

2-2.情報構造を明らかにする
情報と情報の関係を明らかにすることで、全体としてまとまりのある説明になります。
そのためには、全体として何を説明し、今はその中の何について説明しているのか明確にする必要があります。

2-3.伝わりやすいまとめ方
キーワードや比喩を使うことで、内容を簡潔に、かつ効果的にまとめることができます。
アクションの場合なら、PCの台詞をまとめに使っても良いでしょう。


おわりに
以上で「わかりやすい文章の書き方」の技法を終わります。
そして、これらの技法の基本となるのは、言うまでもなく、読む人の視点に立って文章を読み直すことです。
参考文献:本多勝一『日本語の作文技術』 藤沢晃治『「分かりやすい説明」の技術』



第8講 名字の迷宮

皆様はキャラクターの姓を、どのようにつけておられますか?
平凡な姓では面白くないけど、あまり凝った名字にもしたくない。
そんな二律背反で悩んだ経験をお持ちの方は、決して少なくないと思います。
そこで今回は、名字の作り方を考えてみたいと思います。

日本人の姓の大半は、「状態」+「モノ」、もしくは「モノ」+「モノ」という組み合わせで出来ています。
(他のパターンとしては、「木下」などの「モノ」+「状態」や、
 「広末」などの「状態」+「状態」)があります)
つまり、この法則を元にすれば、響きが自然でありながら平凡ではない姓を簡単に作る事が出来るのです。
下の「名字用漢字・一覧表」に、a群として「状態」に分類される漢字を、b群に「モノ」に分類される漢字を、
それぞれまとめてみました。
a群とb群から1文字ずつ(もしくはb群から2文字)適当に拾い上げれば、それだけで姓の完成です。
有名人や友人知人、あるいは貴方の姓も、この中から組合せれば作れるのではないでしょうか。
c群では「その他」の漢字も挙げてみましたが、こちらはやや使用頻度が低いので、お好みでどうぞ。
なお、この理論を利用しまして、漢字をランダムに組合わせて名字を作るプログラム自動名字を作ってみました。
リンクをクリックすると、状態+モノパターン・モノ+モノパターン・完全ランダムパターンを
それぞれ2種類ずつの計6種類、表示します。
JavaScriptを使っておりますので、設定を有効にした上で御利用ください。
気に入った名字が見つかれば幸です。

なお、音の性質から考えると、カ行・ガ行・タ行・ダ行・バ行・パ行の破裂音は力強く、
サ行・ザ行・シャ行・ジャ行の摩擦音は鋭く、ナ行・マ行の鼻音は軟らかく響きます。
音を考えてから文字を当てる場合は、そんな視点から考えてみるのも良いかも知れません。

また「普通の名字が良い」とお考えの方には、文房具店などのハンココーナーがオススメです。
ぐるぐると回しながらぼんやりと眺め、気に入ったものを探す。
安いものなら100円くらいで買えますから(最近は100円ショップにもハンココーナーがあります)
PCの名字のハンコを買ってペーパーに押すのも面白いかも知れませんね。

名字用漢字・一覧表

a-1:位置
方 東 西 南 北 上 中 下 右 左 前 後 内 横 本・元 辺・部 奥 …

a-2:形と状態
大 小 太 細 深 浅 遠 近 古 新 初 若 高 安 広 多 清 平 長 早 寒 徳 富 豊 吉・嘉 成 咲 湧 片 丸・円 菱 真 綾 香 鳴 光 明 流 繁・茂 荒 福 賀 又 皆 久 美 連 増 有 無 澄 淀 甘 渋 貫 止 八重 満 雑 良 早 肥 涼 熱 諸 保 …

a-3:色
色 赤 橙 黄 緑 青 藍 紫 茶 紅 桃 白 黒 灰 紺 茜 朱 …

a-4:数
一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 五十 八十 百 五百 八百 千 万 …

a-5:時間
時 今 春 夏 秋 冬 朝 昼 夕 夜 永 久 …


b-1:植物
木 草 花 葉 枝 実 幹 根 松 竹 梅 桃 桜 藤 柿 栗 梨 芝 椎 桂 柳 桐 杉 檜・桧 樫 榊 橘 椿 榎 柊 麻 綿 笹 槙 梓 桑 麦 米 稲 菊 萩 荻 葛 梶 蓮 篠 蘭 蔦 芹 …

b-2:動物
犬 猫 虎 猪 熊 牛 馬 鹿 猿 鳥 雀 燕 鳩 烏 鷹 鶴 鴨 蛇 亀 鮎 鯨 鮫 鯉 貝 蝶 蜂 竜 鬼 …

b-3:地形
谷 山 森 川・河 林 原 滝 野 島 崎 浦 沢 池 淵 平 瀬 浜 坂 峰 泉 沖 磯 窪 園・久保 津 辻 堀 沼 牧 田 畑・畠 代 村 町 里 市 道 大路 小路 岸 海 江 穴 長谷 州 江 …

b-4:自然物
石 岩 砂 火 水 湯 氷 金 土 毒 塩 油 …

b-5:人工物
井 酒 宝 剣 鎌 弓 矢 飯 鈴 鏡 升・桝 舟・船 布 皿 丹 薬 車 笠 玉 戸 房 粕 面 墨・炭 …

b-6:建築物
城 宮 寺 院 殿 堂 斎 関 家 館 屋敷 門 塚 橋 垣 壁 倉・蔵 …

b-7:体
頭 首 手 足 口 股 尻 爪 尾 羽 角 …

b-8:気象
日 月 星 雲 雨 風 雪 霧 波 嵐 影・景 虹 …

b-9:抽象物
神 天 地 光 音 香 祭 名 武 愛 条 志 和 響 歌 国 …

b-10:人
殿 姫 兵 夫 妻 父 母 子・児 兄 姉 弟 妹 君 皇 …


c-1:動作
司 出 入 行 植 生 勝 押 切 守 織 見 飼 取 登 座 置 住 染 寄 来 越 飛 住 …

c-2:その他
伊 奈 那 佐 宇 阿 須 …




第9講 素晴らしき職権濫用

今回のテーマはPCの職業です。
PCがどんな職業に就くかによって、出来る事は変わってきます。
それならば、職業の活かし方を考えてみようではありませんか。
今回は、目にする機会の多い以下の職業について、その有効性を検証してみたいと思います。
記号の意味は「◎…とても使いやすい、役に立つ」「○…場合によっては役に立つ」「△…あまり使えない」「×…使いづらい、役に立たない」となります。


◎警察官
武器の合法的所持&使用権限、捜査権限、機密情報へのアクセス権限など、職権濫用の花形。なっておいて損はありません。

○軍人
武器の使用権限、軍事機密へのアクセス権限が使えます。戦闘場面でプロとしての活躍が約束されている代わりに、それ以外の場面では活動しづらいかも知れません。具体的な職種(情報兵、技術兵など)にもよりますが。

◎特務機関員
権限は警察官+軍人の強化版と考えて良いでしょう。ただし、この職業が存在するゲームの場合、特務機関員ならではのアクションが求められる場合もあります。

○宗教家
オカルト系のシナリオにおいて、オカルティックな行動を自然にとれるメリットがあります。一般人への発言力もそれなりに持っています。結婚式や葬式など、シナリオ内でイベントを仕切る事も可能です。

○報道関係者
独自の情報網を使う(とアクションで主張する)事が出来ます。また、扱っている事件の内容を上手く報道すれば、スキャンダルで相手を追い詰める、特定の場所に一般人を集めるなど、様々な効果を産む事が出来ます。使いこなすのは難しいですが、その分、やり甲斐もあると言えるでしょう。

○医師
「医術」技能と併せて就職(?)する事になると思います。活動内容については、第3講 使える技能、使えない技能の「医術」の項目をご参照ください。

△私立探偵
現代日本の場合、私立探偵に法的な捜査権限はありません。捜査系の技能が使いやすいという程度で、イメージするほどには活動しやすくないと思います。

×学生
若いだけで何の権限もありません。「若者PCをやりたい」という以外の動機では、選ぶ利点は特にないと思います。ただし、大学生や大学院生くらいになれば、専門分野の知識を活かしたアクションも可能と思われます。第3講 使える技能、使えない技能の「心理学」「〜学・〜知識」の項目もご参照ください。

×学者・研究者
「〜学・〜知識」の技能と併せて就職(?)する事になると思います。大学生・大学院生同様、専門家としての知識を活かしたアクションが出来ます。第3講 使える技能、使えない技能の「心理学」「〜学・〜知識」の項目もご参照ください。

×教師
学園物のゲームであれば、学生に対してそれなりの権限を持った行動が出来ますが、それ以外の舞台では普通の人に過ぎません。

以上、いくつかの職業を見てきた訳ですが、最終的にどんなアクションをかけるかは貴方次第です。せっかく選んだPCの職業ですから、それを活かしたアクションがかけられますように。



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