林道観光開発協会

北勢・温泉三昧

その日は朝から雨だった。

温泉の好きなおっさんが、「今回は紀伊半島方面がいいと思うんだが...」と、

「近くにしようぜ、天気も悪いことだし...」

「そうだなア。」

向かった先は三重の榊原温泉、清少納言ゆかりの地であるという...が、何が関係あるのかよくわからない親父であった。

日帰りで入れる風呂はないか...榊原は高級なイメージがあった。

温泉街を迷っているうちに「湯の庄」というところへたどり着いた。まだ開いてないのに人が並んで待っていた。

「ふーん」「人気があるんかい?」単純な親父。

貧乏な親父にはやや高めの料金設定だったが、その分ゆったりとして「にゅるにゅる」になった。

女性の美肌にはよい、が親父には意味がない?

いやーたまらんねえー、全身いつまでもぽかぽか感が続く感じだ。

次はどうする、「実は、行ってみたい寺があるんだ...室生寺...」

「何ーんだ、室生寺か、そう遠くないので行くかー」

実は...結構距離があったのだ。親父のずいぶん前のいい加減な記憶、そしておっさんはその犠牲者となる。

室生寺は今日も雨だった。が、強行に入山した向こう見ずな親父達。

結構な人だった、天気が悪ければ人出も少ないかと思えば...甘かった。皆んな同じこと考えているのねー。

そんな親父の目の前に、突如現れたのがな、何と石段だった!

「...」

普通の人間ならなんでもない石段が、親父にとっては大変だ。杖は突いているものの、少々ビビった。

「やめとくかい?」

「いや、折角ここまで来たんだ...ゆっくり上がっていいか?」

「おう!」

こんな時、中年になっても友はありがたいものだ。

おかげで何とか本堂まで上がることができたが、しかし本堂は工事中だった。

そういえば、以前ここは災害で破損したような?と思うにつけても復旧が大変だったろうナアと思う。

要らぬ汗をjかいたので、「次の温泉は...もくもくの湯」

「何じゃそりゃー」

「もくもくファームという、牧場のようなテーマパークに温泉があるのだ」

名阪国道を走り、親父達はもくもくファームへ向かった。

当然、家族連れが多いのだけれど、そこの露天風呂は長く浸かっても熱くない...というよりはぬるくていい感じ。

「ここのシフォンケーキが美味いんだ」

「何故知ってるの?」

「子供が小さい時、家族で来たことがあるんだ」

「へえー」

そしてその後、親父もシフォンケーキを買って帰ったのであった。

「ただいま」

「どちらへ?」

「もくもくの湯、なんていう...」

「知ってるよ、もくもくファームでしょー」

「!?...」

そうだ!妻は関西人なのであった。

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